皆様、こんばんは。
10月もあっという間に終わりました・・。
9月のブログ更新が1回のみだったので、さすがに申し訳ないなぁと思いつつ、研究報告会やら研究データの整理やらで毎日残業だったため、10月も全く更新出来ないまま終了と相成ってしまいました。ふぅ。。
大学構内の木々の葉たちも色付き、めっきり寒くなってきました。例年だとそろそろ初雪の頃ですが、今年はまだ札幌市内では降る気配がありません。いっそのこと早く降ってほしいような、しかし雪が降り始めると一気に年末になってしまう焦りの気持ちが入り混じる、今日この頃です。
さてさて、本当はタイムリーに更新したかった話題なのですが、10月のニュースといえば、京都大学の山中伸弥教授が今年のノーベル医学生理学賞に選ばれましたね!
私の研究でも細胞を扱っているので、iPS細胞研究は比較的身近な分野の研究に当たります。以前に参加した、蛍光顕微鏡のワークショップでも、京大でiPS細胞研究に携わっている研究者の方と一緒の班になった経験があります。そんなわけで、今回の山中教授のノーベル医学生理学賞の受賞は私としても非常に喜ばしいニュースだったのです。が、話はこれだけでは終わりません。実は、私は山中教授とちょっとした接点があるのです。
まだiPS細胞の論文が出る以前の2004年8月、当時高校三年生だった私は、山中教授の講義を至近距離で受けていたのです。
山中教授は現在京都大学に在籍されていますが、京大に着任したのは2004年10月であり、それ以前は奈良先端科学技術大学院大学(以下、奈良先端大と記します)に在籍されていました(正確には京大着任以降も2007年まで奈良先端大客員教授を兼任)。
奈良先端大といえば、私の出身地にある大学であり、北大と並んで我が大学院進学先候補の一つでもありました。その奈良先端大では、2006年まで毎年夏休みに近県の高校生向けの生命科学研究体験会「高校生バイオサマースクール」を行っていました。私は高校時代、理研部生物班の部長をしており、当時の担任兼部活顧問の先生から勧められ、バイオサマースクールに参加しました。
参加者の大半は、近県の有名進学校の1・2年生で、そんな中に私(ちなみにうちの高校は体育会系)が乗り込んでいったのですが、学年が一番上だったこともあり、取材に来ていた新聞社の人にインタビューを受けたり(後で記事に載りました)、最終日のグループ発表会で発表者になったり、修了証授与の際に代表で受け取ったりとやたら目立ってしまった思い出があります。
閑話休題、このバイオサマースクール、3日間の日程で行われ、施設見学や、研究室での実習、そして教授陣の講義を受けるという、盛りだくさんな内容でした。その初日の講義を担当されたのが、当時奈良先端大教授であられた、山中伸弥先生だったのです。
当時の新聞記事です。(2004年8月10日付、読売新聞奈良県版)
あの山中教授と私の名前が同じ記事に掲載されてる・・!
ちなみに、上の新聞記事でも書かれているように、件の山中教授の講義内容は、当時夢の万能細胞として研究されていたES(胚性幹)細胞についての倫理的課題についてのものでした。冒頭の背景紹介のところで、スーパーマン役を務めた俳優クリストファー・リーヴ氏の脊髄損傷の話を例に、万能細胞があれば再びスーパーマンとして彼を復活させられるかもしれないとES細胞の可能性に触れた後、しかし、ES細胞は胚という生命の元を使う技術であり、今後一般に普及するためには倫理的問題を克服する必要があると語っていました。受講生は高校生ですから、ほとんど前提知識は無いものの、山中教授の巧みなプレゼンによって、非常によく理解することができたものです。
このバイオサマースクールも、私の生命科学系に進路を固めた一つのきっかけになりました。あれからまだ僅か8年、山中教授がノーベル賞を受賞し、私もまた生命科学研究の最前線にいるとは、なんだか不思議な感じです。いつか、私もノーベル賞に手が届くような研究者に成ることを目指し、今の研究に精進しようと思います。
10月もあっという間に終わりました・・。
9月のブログ更新が1回のみだったので、さすがに申し訳ないなぁと思いつつ、研究報告会やら研究データの整理やらで毎日残業だったため、10月も全く更新出来ないまま終了と相成ってしまいました。ふぅ。。
大学構内の木々の葉たちも色付き、めっきり寒くなってきました。例年だとそろそろ初雪の頃ですが、今年はまだ札幌市内では降る気配がありません。いっそのこと早く降ってほしいような、しかし雪が降り始めると一気に年末になってしまう焦りの気持ちが入り混じる、今日この頃です。
さてさて、本当はタイムリーに更新したかった話題なのですが、10月のニュースといえば、京都大学の山中伸弥教授が今年のノーベル医学生理学賞に選ばれましたね!
私の研究でも細胞を扱っているので、iPS細胞研究は比較的身近な分野の研究に当たります。以前に参加した、蛍光顕微鏡のワークショップでも、京大でiPS細胞研究に携わっている研究者の方と一緒の班になった経験があります。そんなわけで、今回の山中教授のノーベル医学生理学賞の受賞は私としても非常に喜ばしいニュースだったのです。が、話はこれだけでは終わりません。実は、私は山中教授とちょっとした接点があるのです。
まだiPS細胞の論文が出る以前の2004年8月、当時高校三年生だった私は、山中教授の講義を至近距離で受けていたのです。
山中教授は現在京都大学に在籍されていますが、京大に着任したのは2004年10月であり、それ以前は奈良先端科学技術大学院大学(以下、奈良先端大と記します)に在籍されていました(正確には京大着任以降も2007年まで奈良先端大客員教授を兼任)。
奈良先端大といえば、私の出身地にある大学であり、北大と並んで我が大学院進学先候補の一つでもありました。その奈良先端大では、2006年まで毎年夏休みに近県の高校生向けの生命科学研究体験会「高校生バイオサマースクール」を行っていました。私は高校時代、理研部生物班の部長をしており、当時の担任兼部活顧問の先生から勧められ、バイオサマースクールに参加しました。
参加者の大半は、近県の有名進学校の1・2年生で、そんな中に私(ちなみにうちの高校は体育会系)が乗り込んでいったのですが、学年が一番上だったこともあり、取材に来ていた新聞社の人にインタビューを受けたり(後で記事に載りました)、最終日のグループ発表会で発表者になったり、修了証授与の際に代表で受け取ったりとやたら目立ってしまった思い出があります。
閑話休題、このバイオサマースクール、3日間の日程で行われ、施設見学や、研究室での実習、そして教授陣の講義を受けるという、盛りだくさんな内容でした。その初日の講義を担当されたのが、当時奈良先端大教授であられた、山中伸弥先生だったのです。
当時の新聞記事です。(2004年8月10日付、読売新聞奈良県版)
あの山中教授と私の名前が同じ記事に掲載されてる・・!
ちなみに、上の新聞記事でも書かれているように、件の山中教授の講義内容は、当時夢の万能細胞として研究されていたES(胚性幹)細胞についての倫理的課題についてのものでした。冒頭の背景紹介のところで、スーパーマン役を務めた俳優クリストファー・リーヴ氏の脊髄損傷の話を例に、万能細胞があれば再びスーパーマンとして彼を復活させられるかもしれないとES細胞の可能性に触れた後、しかし、ES細胞は胚という生命の元を使う技術であり、今後一般に普及するためには倫理的問題を克服する必要があると語っていました。受講生は高校生ですから、ほとんど前提知識は無いものの、山中教授の巧みなプレゼンによって、非常によく理解することができたものです。
このバイオサマースクールも、私の生命科学系に進路を固めた一つのきっかけになりました。あれからまだ僅か8年、山中教授がノーベル賞を受賞し、私もまた生命科学研究の最前線にいるとは、なんだか不思議な感じです。いつか、私もノーベル賞に手が届くような研究者に成ることを目指し、今の研究に精進しようと思います。