今日泊まるのは、霧島温泉「鳥遊ぶ森の宿 ふたり静」。
(ここを入るとすぐに駐車場があります。)
「ふたり静」は、静かな鳥遊ぶ森に点在する、母屋と離れ5棟の、1日限定5組の古民家風温泉旅館。
(母屋の玄関。昔懐かしい、すりガラスの木の引き戸。)
5つの離れの名前は、「花の音」、「森の音」、「鳥の音」、「水の音」、「風の音」。各離れに、内湯、露天風呂を基本に、サウナ、岩盤浴、足湯などのどれか、計3種類以上の❝風呂❞があります。もちろん、温泉は源泉かけ流し。
私たちの泊まる離れは「森の音」。
宿の方から部屋の中の説明を聞くのがパターンですが、「森の音」の場合は、まずは、この❝道具❞の説明から。
(ウェルカムのお茶&お茶菓子と、この❝道具❞。)
実はこの❝道具❞、「森の音」の玄関の鍵です!
玄関の重々しい引き戸の下の方にある鍵穴に突っ込んで、内側にあるかんぬきを上げて開けるというなかなか凝った作り。(実際やってみると、割と簡単にできました。)
部屋です。まずはメインの和室。
寝室。
(しっかり目のマットレス、私好みです。)
洗面所から、内湯、露天風呂、トイレにそれぞれ続きます。
内湯はヒノキ風呂。
(24時間源泉が出ています。ちょっと熱めかな。)
ウッドデッキには足湯があります。
(足湯も源泉かけ流し。)
露天風呂にはこのウッドデッキから。
(左に見える窓は内湯の窓。)
部屋の探検が一通り終わったら、「今空いています。」とのことで、貸切露天風呂に行ってみました。
(貸切露天風呂へのアプローチの道。)
見えてきました。
貸切風呂を使う時は、フロントに電話をすると、空いている場合、「入浴中」と書かれた大きな木札を離れまで持って来てくれますので、それを持って行って、扉にかけておきます。
こちらが貸切露天風呂です。
静かです。本当に鳥の声と風の音と木の葉のそよぐ音しかしません。(ちなみに、中学生以下は宿泊不可。)
ゆっくり温泉を楽しんだら離れに戻って、内湯、露天風呂にも浸かって、温泉のはしごを。(笑)
そうこうしているうちに、夕食の時刻に。
食事処は母屋にあります。離れごとの個室となります。
(私たちは一番奥の個室でした。)
さすが鹿児島です。有名焼酎がずらりと並んでいます。
そして器は薩摩切子。
(見ているだけで楽しいです。ずっしり重いワイングラスタイプは12万円だとか。)
それでは、「ふたり静」の「モダン懐石料理」のスタートです。
■食前酢、吸い物
(酢は、大隅半島の❝付け根❞あたりの、黒酢の産地、福山の「壺畑」のもの。)
ブルーベリー黒酢、秋の味覚の土瓶蒸し(松茸、やがら、さつま地鶏、車海老)。
■先付け
柿と占地(しめじ)の白和、素揚げ銀杏。
■お造り
伊勢海老、白チヌ、鰹。
■替わり
霧島で育ったサーモンのヴァプール、ミルクバターソースで。「ヴァプールって何?」って思ったら、蒸し料理の総称だそうです。
ここで、芋焼酎、、、ではなく、日本酒にチェンジ。
(大分の佐伯の「飛翔」という純米酒を選びました。初めていただきます。)
先程見た薩摩切子のグラスを出してくれました。
■蓋物、蒸し物
(器がすごくいい。)
蓋を取ります。
備長炭で焼き上げた秋刀魚の柚子焼、フォアグラの茶碗蒸し(地野菜の餡かけ、トリュフの香りで)。
■お口直し
みかんとトマトのシャーベット、ピンクペッパーとともに。
■メイン料理
鹿児島県産黒毛和牛のリブロースステーキ、牛蒡のソース、ヒマラヤピンク岩塩と山葵で。
■お食事、椀物
きのこと地鶏の炊き込みご飯、伊勢海老のお味噌汁。
■デセール
安納芋のベイクドスイートポテト、塩ミルクアイス、梨。(「デセール」って「軽めのデザート」くらいの意味みたい。)
いやぁ、全品、素晴らしいです。まさに五感で味わうとはこのことですね。
出された時の驚きとワクワク感、食べた時の美味しさ(素材の良さ、確かな技術)と感動、あっという間の2時間でした。
離れや温泉も素晴らしいですが、「ふたり静」の真骨頂は料理かもしれません。
ごちそうさまでした。
食事の最後に、果実酒の瓶と、メッセージを書いて貼るシールが出されます。
再訪するならそのまま置いておく、再訪未定ならお土産として持ち帰る、ということのようです。
確かに、食事処の一角にたくさんのこの瓶が置かれている棚がありました。私たちは再訪未定なので、持って帰ってきましたが、いい記念になりますね。
大満足の食事の後は部屋でゆっくり。妻に日頃の疲れを癒してもらおうと、エステをプレゼント。(寝室をエステ仕様に整えて施術。) 私は何度か温泉に浸かってから就寝。
翌朝。少し曇っていますが、気持ちのいい朝です。
目覚めとともに露天風呂へ。
(源泉が少し熱めなので、私にとっては露天風呂の方がちょうどいい湯加減です。)
朝食も昨晩と同じく食事処へ。
個室の窓の外は、昨晩は気付きませんでしたが、この竹林。
(窓から見る竹林は一幅の絵のようです。いい雰囲気。)
朝食は鯖の塩焼きとさつま揚げをメインにたくさんの小鉢で。
新米でしょうか、ツヤツヤのご飯と、一人鍋の湯豆腐、ご飯の左には「朝カレー」。
朝カレーは少し和風に仕上げられている感じで、まさに朝にピッタリでした。
離れに戻ると、鍵穴の近くにカマキリが。
(カマキリかな?ちょっと違うような気も。)
チェックアウトは11時。それまでは部屋でゆっくり。
最後まで温泉を堪能しました。
「鳥遊ぶ森の宿 ふたり静」、常宿にする方もたくさんいらっしゃるのではと思える、全てに上質の宿でした。(ちなみに、クレジットカード不可ですので、ご注意を。)
2日目は、霧島から伊佐市、さつま町へと巡って行きます。
〔道中編その2〕へ続く。
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