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酔生夢死ってわけでもないけれど、、、日々雑感

「ローマ亡き後の地中海世界」 第3巻

2014年12月12日 | 本と雑誌

第3巻を読み終わりました。(第2巻はこちら。)

 

帯の通り、キリスト教連合艦隊とオスマントルコの覇権争い。

トルコのことももちろん書かれていますが、ヨーロッパ側の勢力関係が手に取るように活写されています。

神聖ローマ帝国の皇帝も兼ねるスペイン王、対立するフランク王国(フランス)、法王の権威を背景とする法王庁(バチカン)、大国に挟まれながら情報戦を駆使して経済大国を維持するヴェネチア。

キリスト教連合とトルコのパワーゲームだけでなく、キリスト教国家間のパワーゲームがあいまって、時代はまだまだ落ち着きを見せません。

 

さて、最終巻となる第4巻はどうなるのか。

帯を見ると、どうやらこのパワーゲームに終止符が打たれるような、、、

 

楽しみに読み進めたいと思います。


「ローマ亡き後の地中海世界」 第2巻

2014年11月28日 | 本と雑誌

第2巻を読み終わりました。(第1巻はこちら。)

(写真を大きく見せるためあえて横向きのまま。)

 

徐々に塩野さん特有の解説調が多くなってきましたが、歴史のダイナミックな動きの記述に救われ、第2巻も「面白い」ままにすっと読めました。

 

そして、第3巻を購入。

いよいよ、オスマントルコ登場!

オスマントルコは陸海ともに強力のようで、まだ読んでいないので詳細は分かりませんが、イスラムの海賊を自国の海軍に取り込み組織したらしい。

 

旅行で訪れたこともある、今のトルコのこととダブらせながら、第3巻も読むのが楽しみです。

 

では、そろそろ出勤します。

 

そうそう、昨日は、ひろぽんさん御一行が出張で来られていました。

またゆっくり話をしたいものですね。


「ローマ亡き後の地中海世界」 第1巻

2014年11月09日 | 本と雑誌

さすがに立冬を過ぎると寒い。

今シーズン、初暖房を入れてしまいました。

 

ということで、「読書の秋」なんて前振りができない季節ですが、シリーズ本の第1巻を読み終わりました。

塩野七生さんの「ローマ亡き後の地中海世界」。

サブタイトルは、「海賊、そして海軍」です。

塩野さんの「ローマ人の物語」を途中で挫折した私としては、様子見の第1巻でしたが、これがなかなか面白い。

 

おそらく、「ローマ人の物語」は、帝国が安定するまでは“戦記”の要素もありグイグイ引き込まれましたが、「パクス」=政治・行政の話が中心になるにつけ、しんどくなりました。これが挫折の原因かな。

この「ローマ亡き後の・・・」は、その点、なかなか面白い。

 

第1巻は、帝国後の弱体化したキリスト世界にイスラム世界が襲いかかる歴史。

微妙な言い方ですが、現在の地政学的時事問題につながる何かを感じますねぇ。

 

ということで、第2巻をさっそく購入。

次は、キリスト教勢力が「反撃の狼煙をあげる」そうな。

 

第3巻の“帯”もチラ見しましたが、どうやらオスマントルコにつながっていくようです。

 

しばらく、このシリーズに身を投じてみます。


読書の秋(世の中的には)

2014年10月13日 | 本と雑誌

 

読書の秋なんて世間では言いますが、私の場合は特に季節感はありませんね。

 

 

司馬遼太郎さんのベトナム本を読み終わったので、「さて次は何を読むか?」と、日曜日、しばし小さな書店で佇んでいました。

 

宮部みゆきさんの「ソロモンの偽証」とか、東野圭吾さんの「マスカレード」何ちゃらとか、文庫化された百田尚樹さんの「海賊とよばれた男」なんぞが平積みされていましたね。

何となくそちらには触手が向かず、、、

 

 

結局、これにしました。

P1050376

 

塩野七生さんの「ローマ帝国」系。

 

もっとも、「ローマ人の物語」も途中で挫折したので、いかがなものかとも思いますが、ローマ帝国云々よりも、大繁栄後の顛末に興味が向きました。

 

ちょっと真面目な話をすれば、昨今ニュースをにぎわすことが多いイスラム世界の、国家としてのルーツに触れられるような気がして。

 

 

 

さて、今回は挫折せずに読めるかどうか。

 

この本を手にとって、再確認。

自分は、何にしても、スポットライトの当たっていることよりも、その後どうなったのかとか、周辺部に埋もれていることに興味があるなぁ、、、

 

 


「人間の集団について ● ベトナムから考える」

2014年09月30日 | 本と雑誌

 

久々に司馬遼太郎さんの本を読みましたが、やっぱり引き込まれます。

 

ベトナム旅行から帰って来て、「もう少しベトナムのことを勉強しよう。」などと考えて買った本。

P1050348

 

ベトナム戦争の米軍が引き上げてすぐの頃に訪問したベトナムが舞台。

戦争に対する考察もありますが、本質は、第一級の紀行本ではないでしょうか。

 

面白かった!

 

 

国内の旅行や街歩きをする前に、「街道をゆく」をよく読んでいました。

 

やっぱり、司馬遼太郎さんは、ベトナムにしろ、どこにしろ、旅をする時は、なぜそこを訪ねたいかという動機、目的があるんですねぇ。

 

旅は、美しかった、楽しかった、美味しかった、でいいのですが、動機・目的があると、どうやら見えてくるものが広く、深くなるようです。

 

旅の贅沢の最上クラスは、土地の今の広がりだけでなく、時間的な広がり、歴史なんぞを学んでから、かの地を訪れ、あれこれ思いをはせる、そんな旅かな。

 

 

てな理屈は別として、このベトナム本、面白かったです。

ベトナムに旅行される方、一度は読んでも損はないと思いますよぉ~。

 

 


ベトナムと司馬遼太郎

2014年08月27日 | 本と雑誌

 

こんな本を買ってみた。

P1050182

 

 

ベトナム旅行の余韻に浸ろうということと、この国のことをあまりにも知らないので、ちょっと“勉強”してみようかなって気持ちから。

 

運よく、司馬遼太郎さんが書いている本がありましたので、アマゾンでポチっと。

 

今日の通勤からしばしのおともです。

 

 

では、小雨降る中、出勤します。

 

 


「七帝柔道記」

2014年08月02日 | 本と雑誌

 

DSさんから送ってもらった本、「七帝柔道記」。

木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」の著者が書いています。

 

 

「七帝」(ななてい)とは、ご存知、「七帝大」のこと。

北大、東北大、東大、名大、京大、阪大、九大の七つの国立大学。

P1040316(本の“帯”で主役の「北大」が隠れていますが。)

 

 

いい本です。

高校の体育の授業でしか柔道(みたいなこと)はやったことがないですが、柔道を知らなくても、人間ドラマの本として感動の一作。

 

ノンフィクションなので、奇跡が起こるような仕掛けもなければ、死んだ方がマシだというほどの練習を積んでも残酷な結果が待っているという現実が描かれていますが、それでもかけがえのないメッセージがビシビシ伝わってきます。

 

 

DSさんに送ってもらってから読み始めるまで随分と寝かせていましたが、通勤で読み出すと、どんどん引き込まれて、一気に読み切ってしまいました。

 

おススメです。

 

 


「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」

2014年05月25日 | 本と雑誌

 

下巻、ようやく読み終えました。

P1030750

 

少々くどい感は否めませんが、それを補って余りある、丹念な取材に基づいたノンフィクションの面白さ十分の本です。

 

主題は、木村政彦の強さと、今の柔道界から“抹殺”されていることへの復権。

 

著者は、木村の強さだけを描くのではなく、その人となりや人生を写実的に描いています。

それを通して、読者には、柔道のルーツ、今の柔道は“本当の”それではない、ということがむしろ強烈に伝わってきます。

 

違う言い方をすれば、木村政彦の全盛時代の柔道とは武道そのもので、あらゆる格闘技(剣術を含め)の中で最強である、というもので、この本では、「最強とは何か」=「それは柔道であり木村政彦である」というメッセージのようにも思えます。

 

そして、当時、柔道界にもいくつかの派閥があった中、時代をうまく泳いだ講道館柔道だけが生き残り、「これは禁止、あれも禁止」、「時間制限あり」などの“ルール”をどんどん付加してスポーツ化されたのが今の柔道、著者は決して強調しませんが、そんな「事実」も描かれています。

 

また、タイトルにもある力道山、我々のイメージと、ドキュメンタリーとして描かれる著作内での人物像は全く違います。

 

 

柔道の歴史を木村政彦という人間から描いた本、そんな言い方もできるかもしれません。

DSさん、木村政彦ってご存知でした?

 

 


「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」(上巻)

2014年04月19日 | 本と雑誌

 

最近の通勤のおともの本です。

上巻だけで500ページを超える厚さ。

ようやく上巻を読み終わり、来週の人間ドックの待ち時間用に下巻を購入。

 

 

「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」。

P1030753

 

「木村の前に木村なし、木村の後に木村なし」と言われた戦前戦後最強の柔道家、木村政彦の“名誉回復”本、と著者は宣言しています。

私は、この木村政彦という人物を知らなかったのですが、柔道を極めた彼は、戦後食べていくためにプロ柔道に進み、異種格闘技なども経てプロレスのリングに上がる。

そして、当時人気絶頂の力道山との試合に、、、

 

 

上巻は、柔道の歴史と木村の強さ、なぜ木村やその師匠牛島がその名を今の柔道界から抹消されているのかなどが描かれています。

 

柔道は武道であり、試合は常に真剣勝負。今のような立ち技中心や“禁止技”ルールではなく、闘いの場に臨んで必勝のために技を磨き、試合は寝技で締め落とすのが通例。

ちょっとくどめの展開ですが、なかなかに面白いです。

 

ちなみに、上巻に挿入されている木村さんの写真。

P1030751(もちろん、一番左端の人。)

 

ちょっとページのたわみで見えづらいので、アップを。

P1030752

ものすごい体です。

 

本の中では、木村に次ぐ実力者の体験談もレポートされていますが、どんなに揺さぶろうとしても岩どころか山のようにピクリとも動かすことができず、得意技の大外刈りはあまりの速さと切れ味で受け身もとれず脳震盪を起こす人が続出したそうです。

当時、最強と2位の差は圧倒的だった、と。

 

 

下巻では、タイトルが暗示する力道山とのプロレス試合をめぐる顛末が描かれるのだろうと思います。

 

丁寧な取材に基づくノンフィクション、ドキュメンタリーの面白さ満載の一冊です。

 

 


「ジェノサイド」(上・下)

2014年03月20日 | 本と雑誌

 

このところの通勤のオトモを読み終えました。

 

高野和明さんの「ジェノサイド」上・下巻。

P1030460

 

面白かったです。

感想をどう書いてもネタばれになるので、「面白かった」ということのみで。

 

小説の設定はいろいろありますが、この本のようなのは初めてかも。

人類資金」と少し似たテイストがありますが、断然こちらの方がよくできているし、読み応えがありました。

 

 

さて、次のオトモを探さないと。

そういえば、「人類資金」、最終巻の「Ⅴ」を読んでないなぁ、、、まぁ読む必要もないか。

 

 

今朝は小雨が降っています。

2日連続でコートなしで行けましたが、今日はコートが必要なようです。

 

では、出勤します。