折々のことば:2992 鷲田清一
音楽にはほんの僅(わず)か、人の心を揺らすくらいの働きはあるのかもしれない。
(さだまさし)
◇
東北での大震災時、「音楽家は無力です」と指揮者の佐渡裕が電話口で嗚咽(おえつ)したとシンガー・ソングライターは言う。50日ほどしてさだは被災地で気持ちをふりしぼり、歌った。音楽で心が揺れると躰(からだ)が動きだし、働くと夜はぐっすり眠れまた元気が湧くと、人々の顔から学んだ。でも、あくまでじんわりと。戦時のように魂を煽(あお)るのでなく。
自伝的随想『さだの辞書』から。
朝日新聞朝刊2024年2月7日 一面
折々のことば:2993 鷲田清一
「私たち高校生に出来ることはありませんか? 自宅待機はもう嫌です」
(岡山県総社市の高校一年生) ◇
シンガー・ソングライターのさだまさしは大災害があると、支援物資を積んで現地に歌いに行く。揶揄(やゆ)されても「偽善活動」だと笑って。2018年の西日本豪雨災害の時、総社市長宛(あて)にこんなツイートが届いたと知る。市長は即刻「市役所に手伝いに来て下さい」と返した。翌朝千人の中高生が集結し、「市政が悪くてデモが起きたか」と市長が慌てたとか。『さだの辞書』から。
朝日新聞朝刊2024年2月8日 一面
『さだの辞書』
さだの辞書は、さだまさしさんによる自伝的エッセイ集です。この本は、岩波現代文庫の一部として、2024年1月18日に発売されました1。
さだまさしは、日本のシンガーソングライターであり、作詞家でもあります。彼の音楽や歌詞は、多くの人々に愛されています。この本では、彼が自身の人生や家族、故郷、友人、恩人、歴史、音楽、映画について語っています。27の三題噺を通じて、さだまさしの温かな人柄、ユーモア、そして言葉のセンスが光ります。この作品は、第69回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞しています。
さだまさしのファンやエッセイ愛好者にとって、この本は必読の一冊でしょう。
• タイトル: さだの辞書 (岩波現代文庫 文芸356)
• 著者: さだまさし
• 出版社: 岩波書店
• 発売日: 2024年1月18日
• ページ数: 196ページ
音楽にはほんの僅(わず)か、人の心を揺らすくらいの働きはあるのかもしれない。
(さだまさし)
◇
東北での大震災時、「音楽家は無力です」と指揮者の佐渡裕が電話口で嗚咽(おえつ)したとシンガー・ソングライターは言う。50日ほどしてさだは被災地で気持ちをふりしぼり、歌った。音楽で心が揺れると躰(からだ)が動きだし、働くと夜はぐっすり眠れまた元気が湧くと、人々の顔から学んだ。でも、あくまでじんわりと。戦時のように魂を煽(あお)るのでなく。
自伝的随想『さだの辞書』から。
朝日新聞朝刊2024年2月7日 一面
折々のことば:2993 鷲田清一
「私たち高校生に出来ることはありませんか? 自宅待機はもう嫌です」
(岡山県総社市の高校一年生) ◇
シンガー・ソングライターのさだまさしは大災害があると、支援物資を積んで現地に歌いに行く。揶揄(やゆ)されても「偽善活動」だと笑って。2018年の西日本豪雨災害の時、総社市長宛(あて)にこんなツイートが届いたと知る。市長は即刻「市役所に手伝いに来て下さい」と返した。翌朝千人の中高生が集結し、「市政が悪くてデモが起きたか」と市長が慌てたとか。『さだの辞書』から。
朝日新聞朝刊2024年2月8日 一面
『さだの辞書』
さだの辞書は、さだまさしさんによる自伝的エッセイ集です。この本は、岩波現代文庫の一部として、2024年1月18日に発売されました1。
さだまさしは、日本のシンガーソングライターであり、作詞家でもあります。彼の音楽や歌詞は、多くの人々に愛されています。この本では、彼が自身の人生や家族、故郷、友人、恩人、歴史、音楽、映画について語っています。27の三題噺を通じて、さだまさしの温かな人柄、ユーモア、そして言葉のセンスが光ります。この作品は、第69回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞しています。
さだまさしのファンやエッセイ愛好者にとって、この本は必読の一冊でしょう。
• タイトル: さだの辞書 (岩波現代文庫 文芸356)
• 著者: さだまさし
• 出版社: 岩波書店
• 発売日: 2024年1月18日
• ページ数: 196ページ
鷲田先生は元学長で哲学者、文化人で、息子さんたちもNHK朝ドラのカーネーション、花子とアンなどの演出家です。
ところで、折々のことば欄の記事を読んでいると・・・「から」という表現で、他人のコトバ、意見等を紹介するスタイルが気になります。・・・なぜ、起承転結の分かりやすい表現で、自分のコトバで自分の本心や意見がでないのかと・・・門外漢の私の感想です。
「さだの辞書」は最近発売され、私は読んだことがありませんが、さだまさし さんの温かい人柄やユーモアがあるエッセイ(随想)であると思っていますので、早速、読むことにしましょうか!!
エッセイといゆと、古くは、清少納言の「枕草子」、吉田兼好の「徒然草」などありますが、いずれも、私は真面目に読んだことはありません。以前に、わんちゃんの独り言で紹介のあった「窓際のトットちゃん」(黒柳 徹子 著)もエッセイです。
私は、ズキズキ、ドキドキ、ゾクゾク、ワクワクするようなエッセイ(随想本)があれば読んでみたいと思いました!!