その時、奮起を促す女神がいて そして勝利をもたらす天使も舞い降りた (yocco) 久々の映画感想文です 何も観ていなかったわけじゃないけれど... 「アビエイター」も「サイドウェイ」も( ̄ヘ ̄;) だったから... 第2次大戦でソ連の捕虜になり11年ぶりに帰ってきた父と 父のいない間、決して裕福ではないまでも力を合わせて幸せに暮らしていた母子家庭の 本来の家族としての再出発にまつわる軋轢、葛藤を 1954年、西ドイツチームのスイス・ワールドカップでの劇的な勝利を絡めながら描いている 捕虜となって常に死と隣り合わせの虐げられた生活を送っていた父は心を閉ざし 戦後の若者の価値観などは受け入れられようはずもない ましてや自分が戦地に赴いた後に生まれた次男は地元のサッカー選手を父親のように慕っている 彼なりの努力は試みるものの家族との溝は深まる一方のある日... 神父に自分の苦しみを吐露することによって閉ざされた心も少しずつ解き放たれていく そして話はワールドカップの舞台となったスイスへと繋がっていく 傍観者である私には父親の気持ちも、妻や子供たちの気持ちもよくわかる しかし、ひとたびこれが自分のみに降りかかった現実となったら... やはり一方の立場でしか考えられないだろう 戦争とは戦場だけではなく夫婦、親子、自分自身との戦いでもあるおぞましいものです |
ベルンの奇蹟公式サイト 於・日比谷シャン・テシネ |