創造

創造主とセルフイメージの世界

科学としての神学の基礎The ground and grammer of theology

2010-07-19 15:51:33 | 本と雑誌

Theology_3

科学としての神学の基礎
価格:¥ 2,243(税込)
発売日:1990-01

http://www.amazon.com/Ground-Grammar-Theology-Consonance-Between/dp/0567043312

現代英国神学書の紹介

『科学としての神学の基礎』The Ground and Grammer of Theology by Thomas Forsyth Torrance Published by University of Virginia in 1980

著者は1913年中国成都生まれ.父は宣教師。

エディンバラ、オクスフォード、バーゼルの大学でカール・バルトのもとで神学を学ぶ。
1904年スコットランド教会の牧師、エディンバラ大学教授、1976-1977スコットランド教会総会議長,WCC信仰と職制委員会などでエキュメニカルな対話の貢献。

日本語訳された著書「カルヴィンの人間論」(泉田栄訳)「バルト初期神学の展開」(吉田信夫訳) 「空間・時間・復活」(小坂宣雄訳)

(紹介の動機・序言)

 和解の旅で向島を202年3月に訪問された元英国軍捕虜カーター氏からの手紙で、この地で召された仲間のためモニュメントを建てた日本人に対しての謝意とともに、広島長崎を破壊した原爆投下に謝罪したいとのことばを頂いた。

 原爆については、投下後米国内のキリスト教関係者も抗議したがトルーマン大統領は、「日本は予告なしにパールハーバーで我々を攻撃した。米人捕虜を殴打し、餓死させ、処刑した。日本の戦争遂行能力を完全に破壊するまで原爆を使用せざるを得なかった。」と答えたと言う。(「京浜地区の捕虜収容所・中間報告:笹本妙子著3ページ」)

 因島収容所捕虜であった英国人元捕虜ジョン・フレッチャ-・クック氏が「天皇のお客さん」-書かれざる戦史-日本捕虜収容所<江藤訳・徳間書店>のなかで以下のように述べている。「自己の体験に照らしてみても、前記の諸事件に照らしてみても、もし原爆が広島と長崎に投下されなかったら、おそらく捕虜は、誰一人として生きて日本から帰れなかったであろう。私はこれを二つの理由から言いたい。まず、この脅威的な原爆の投下が、日本人の心を覚醒させたこと、またとくにわれわれ捕虜の監視兵の心に、つねづね漠然と感じられていた不安がはっきりしたことである。…さらに重大な事がある。原爆の投下と、それがなお続くのではないかという恐怖、これこそ日本人をして降状条件を受け入れしむるに至った決定的要因であったのだ。長崎に第二弾の投下される前に、日本人がもはや広島の再現に耐えられぬことを、何故天皇は自ら口にしなかったのか?国土を荒廃させた爆弾であったが、爆弾は連合軍をして、日本への上陸を無抵抗裡にさせる結果となった。今仮に、連合軍が上陸にあたって抵抗を受け、戦闘を強いられたとしよう。日本人がわれわれ捕虜を“絶滅する”ことは論をまたない。ほかでもなく、神聖なる日本国土を汚す外敵を迎え撃つには、捕虜を養い、監視する暇などありえなかったからである。二個の原爆がその数万の犠牲者にもまして、より多くの人命を救った事はもはや疑う余地のない事実である。それは数万の捕虜の命はもちろん、数十万の連合軍将兵の命、おそらく数百万に及んだと思われる日本人の命を救ったのだーつまり、天皇とその内閣が戦争の続行を決定したなら間違いなく日本人全員、文字通り最後の一兵まで戦ったはずである。…」

カーター氏の和解と謝罪のおことばとクック氏の偽りのない心情と、この両面を日本人として私は謙虚に受け入れなければならない。

その意味では被爆者達、アジア諸国の2千万人とも言われる侵略戦争による犠牲者、また戦地でその多くは餓死したといわれる2百万人の日本軍戦死者、そして虐待と飢餓のなかで死んでいった連合軍の捕虜達の血の上に、今日の新しい日本の民主主義と平和とがもたらされたともいえるのだ。

2002年、日英同盟百周年のこの年、モニュメント建設の協力に関わることになって太平洋戦争とはなんだったのか改めて考えさせられた。

また、瀬戸内海宣教が約100年前「福音丸」とビッケル船長によって開始されて今日に至っているのだが、この伝道船はスコットランド・グラスゴーのアラン夫人の献金によって建造されたのであった。

人間の過ちと神の摂理の中で、歴史は終末と主の再臨に向かって動いているのだろう。

(アウトライン)

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