一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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デンマークの設計事務所で

2007年09月28日 12時57分51秒 | ドイツ エコバウ建築ツアー
▲ヴァントクンステン設計事務所の入り口です。壁の厚みにも注目!



皆さん、こんにちは。ミタス一級建築士事務所の清水煬二です。
<ドイツエコバウ建築ツアー その3> です。

デンマークのコペンハーゲンでの最初の訪問先が、ヴァントクンステン設計事務所です。ここで、設計事務所の内部を拝見し、スライドを使っての説明、ミニセミナーを受けました。

この事務所は、昔の厩や小屋を利用しています。日本の古民家のように味があります。漆喰の大壁と土間のせいもあって、モダンな軽い家具とも違和感はありません。




▲内部です。レンガに漆喰の壁に、柱や梁、床は木製で顕しです。


この写真を観ると、柱や梁の構造材はヒビだらけです。本来、無垢材はこのようにヒビが入るのが当たり前で、問題はありません。日本のハウスメーカーや多くの工務店は、クレームになるのを恐れて、ヒビの起こらない集成材を使っています。大工さんの技術も要りませんから。構造材としての耐久性や粘り、皆さんの健康を考えると、住み手にとっては無垢材の方が良いに決まっています。現在のように造る側ではなく、「住宅を住み手から考える」この当たり前のことを訴えながら追求していくことが、私のライフワークです。






▲スライドで、建築家のヴァントクンステンさんの解説を聞いています。この建物を後に見学に行きます。






▲最初の写真とこの写真の壁の厚みをご覧下さい




ヨーロッパの外壁は、戸建て住宅であろうと小屋であろうと壁厚が60センチくらいあるのは、珍しいことではありません。レンガを2重に積み、両面を漆喰で仕上げる、またはレンガのまま顕しということもあります。

これだけ厚いと充分ではないかもしれませんが、耐震性も強くなっているでしょうね。この厚みを利用して、窓のシャッターボックスが内部に取り付けられているケースを、イタリアでもドイツでもよく見かけました。





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