一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

注文住宅を考えたら「住宅の考え方が180度変わる」住宅勉強会やセミナー、他では聞けない住宅や建築がわかるブログ。

中古住宅を購入する前に…

2007年09月12日 10時37分45秒 | 住宅検査・トラブル相談
みなさん、こんにちは。ミタス一級建築士事務所の清水煬二です。

中古住宅の購入を検討されている皆さんにお知らせいたします。

中古住宅を購入するにあたり、事前に検査をお願いしたいという依頼が来ます。
または、購入後にリフォームの相談を頂くこともあります。

古い住宅の場合は、建築基準法や公庫仕様書と異なることがあり、
それを是正するのに費用が掛かるケースがあります。

事前に購入検討の方に、それをお話すると、売主と交渉されその分を値引きしてもらったという話を聞きました。かなりの金額で、検査料の何十倍の額となります。
売主が素人の場合でも、かなり強気でない限りこういうことは珍しくありませんん。

購入後の瑕疵保証という制度があっても、契約金を振り込んだ後に、返してくれと言っても中々思うような金額は返してくれないでしょう。

業者からの購入後、半年間は瑕疵保証があるからと入居されてから住宅検査依頼をされた方で、テレビに出ても良いくらいのトンでも無い住宅だったこともあります。業者は交渉を拒否し、苦労されました。

測定するまでもなく、歩けば床が傾いているのがわかるのに、皆さんは全く気づかなかったという場合も、中古住宅の場合は珍しくありません。



完全に建て替えを考えている場合は、気にしなくても良いかどうかですが、
既存の擁壁の関係で建て替えが法規的に非常に難しいとか、
建て替えにかなり余分な費用が掛かる場合もあります。

こういうケースで、その指摘で購入を止めた方もいらっしゃいます。

そういったことを知った上で購入の最終決定をした方が良いと私は思います。

不動産購入は、家を建てるのと同じように、素人が売りたいプロを相手にしますから、やはり第三者の専門家を味方に付けた方が良いでしょう。

紹介してくれた不動産屋さんに物件の3%以上の支払いをされるわけですが、必ずしも皆さんの味方ではなく、物件を売ることに力を入れなければ商売が成り立たないのです。

特に中古物件は、僅かな金額と時間を専門家に事前に投資することをお勧めいたします。何十倍となって返ってくることは良くあるだけでなく、決定的なリスク回避を考えると、安い保険料と考えることができます。



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