河野美砂子の「モーツァルト練習日記」+短歌+京都の日々の暮らし

11/23(土)13時30分 NHK文化センター京都「マズルカ⑫最終回」Op.67、Op.68全曲 

浄瑠璃寺のカルテット

2009-11-06 16:18:45 | モーツァルトに関係ないですが。音楽関連♪
先週の土曜日
京都の最南、地理的にはほぼ奈良という地にある
浄瑠璃寺での演奏会。

岡山潔カルテットの演奏。

浄瑠璃寺というところ、私は初めて訪れましたが
お寺も、それから演奏会も両方素晴らしかった、
特に、ほぼ初めての「音」の体験をしました。

浄瑠璃寺の作りは、
池を中心としたお庭のほとりに
本堂、その向かいに三重塔。

お庭は、素朴でいかにも山間のひなびたお寺のお庭、という感じ。
そこここに秋草が・・。

いわゆる京都のお寺のビシッとしたものでなく、
もっとずっと自然で気取らない、肩肘張らない感じで
拝観料なしで自由に拝観できます。

演奏会は、当初、本堂の中のみで演奏される予定でしたが、
プログラム外の1曲を、
本堂の障子の外(屋根下の板の間・・・ではあるけれど、ほぼ野外という感じです)で奏されました。

この場所は、池に面していて
池のちょうど真向かいには三重塔があるという位置です。
池は、一周すると2,3分or4,5分かかるくらいの大きさ。

その演奏を、
真向かいの三重塔のところの石段のあたりで聞いたのですが(多くの方がここで聞いておられました)
今まで聴いたことのないような「音」でした!

演奏している本堂前から三重塔までの距離は、
大ホールの舞台から一番奥の席くらいまで・・でしょうか?
けっこう遠くです。

池のまわりは小高い丘になっていて
お寺の庭全体が小さい山に囲まれているという具合。

その「音」を説明するのは至難ですが、あえて言うとすれば、
余分な響きや虚飾をすべて捨て去った
ピュアな線
とでも言えるでしょうか。

よく響きの良いホール、などと言いますが、
それとは全然違うものです。

良い意味で響きがない、
だからこそ音の純粋な線だけが見える(聞こえる)。

とても遠くで演奏されているのに
本当に手に取るように聞こえるのです。

その日は気候も最高で、秋の、暑くもなく寒くもない晴れた日の終わり・・
夕方しだいに暗くなり
ちょうどお月さんが昇りはじめたころでした。

演奏が始まったときには
ほとんど暗闇でしたが、だからこそ余計に音が浮き上がるのでしょうか。

以前、野外でヴァイオリンやチェロの演奏を聴いたことがあり(簡易舞台上で)
その時は、
やっぱり西洋の弦楽器は、石で囲まれた教会みたいな響きのある所で聞くものなのね、
と思ったのですが(その時、日本の笛も演奏されましたが、こちらは野外での強さが圧倒的でした。西洋楽器と東洋楽器の違いを身に沁みて知りました)、
今回は
初めての新鮮な体験、
感激でした。

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