河野美砂子の「モーツァルト練習日記」+短歌+京都の日々の暮らし

9/28(土)13時30分 NHK文化センター京都「マズルカ⑪」Op.63、バラード第1番他 

外から見た原発事故

2011-03-17 00:03:31 | 大震災
ヨーロッパに居る友達から地震、津波、原発事故についての心配メールがいくつか届いた。
ウィーンのフォルクスオパーでは、4月にチャリティコンサートを開くことが決まったそうだ。

下は、その返事メール。(一部略)

・・・・・・

河野美砂子です。
ご心配ありがとうございます。
こちらは京都なので、福島の原発から540km以上離れていてまったくno problem です。
東北で地震があった時も私は何も感じませんでした。

関西以西では、たぶん普段通りの生活を皆さん送っていると思います。
東京などでは「計画停電」が実施され、電車の本数も減っているそうですが、こちらではいつも通りです。
関東と関西では電気の周波数が違ったりして電気を送ることもできないらしいです。

神戸の震災の時は、いてもたってもいられずボランティアに出かけたのですが、
現地の受け入れ態勢が十分でなく、結局あまり役に立ったとは思えないまま帰ってきました。
その時の教訓として思ったことは、
「私などはそこに出かけず、その時間自分の仕事をして、それで稼いだお金を義援金として送る方がずっと良い」ということでした。
援助の具体的なことはプロに任せる、ということです。

今回、まだ電話やメールが通じない、道路も通じていないような所で、
自衛隊10万人(自衛隊って10万人以上もいたのね!)+予備隊員+退役隊員をはじめ、警察、消防、海上保安庁、各NPO、各国(100近く)救援隊などが活動しています。
ですので、今回も私はとりあえず日本赤十字に義援金を送りました。

一つお願いですが、
原発事故について下記の日経新聞の記事を冷静に精読してくださって、ヨーロッパの皆さんに誤解のないよう衆知徹底を図って頂きたいのです(特に2ページ目)。http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819595E3E4E2E0E58DE3E4E2E1E0E2E3E39793E3E2E2E2

たしかに放射線量は、東京などでも増えているようですが、記事によると
「一般の人が浴びる放射線の限度量は、自然の放射線や医療用X線などを除いて年1ミリシーベルト。
今回、東京で16日の16時~17時に計測された毎時0.054マイクロシーベルトを1年間浴び続けたとしてお0.473ミリシーベルトで、この限度量を下回る。」とのことです。

なぜこんなことを言うかというと、
たとえばルフトハンザなどは、成田発着を取りやめ関西空港に変更したそうですが
(公式には「座席数が確保できないため」と発表しているそうですが、実は、客や乗務員を“危険”な所に行かせない、というのがホンネ)、
そういう風評が、被災地の人たちをさらに傷つけるのです

今日、私の知人のベルギー人からもメールをもらい、原発事故に関して、彼は善意から
「一時ヨーロッパに避難するならこちらで受け入れる用意がある」と言ってきました。

Mちゃん(注・ドイツ在住)によると
「こんな状態の日本に残っている日本人を理解できないドイツ人」が多いとのこと。

ヨーロッパの皆さんは、日本が放射能に汚染されまくってる、とお思いのようです。
なので、ぜひぜひ正確な情報を、冷静に皆さんに伝えてくださるようお願いします。

とり急ぎご連絡まで。
どうぞお元気でお過ごしくださいね。

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2 コメント

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国内でもそうなんですよね (totoro)
2011-03-17 13:05:20
私の実家(岩手県北上市)も被災しました。なにしろ震度6地域なので、人にこの話をすると
「津波に巻き込まれたのでは?」と皆さん心配してくださるのですが、実家は内陸部なので物損は大きかったものの家族は全員無事。確かに外から報道を見ていると岩手も宮城も全滅したような印象を受けるのでしょうが、少なくとも北上市は「倒壊した家も見あたらず、犠牲者はいないのでは?」(実家の話)ということです。河野先生もこの話を聞いたら拍子抜けしますよね。まして海外の人が報道だけ見ていたら、日本全体が三陸沿岸や原発付近のようになっていると誤解するのも無理ないと思います。
それにしても沿岸の人々は気の毒としかいいようがありません。老後は海の近くに住んでおいしい魚を食べて・・・などと考えたこともありましたがそんな幻想は吹っ飛びました。
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いやはや (河野美砂子)
2011-04-10 15:19:57
ご実家の被災、お見舞い申し上げます。
津波や原発などのニュースの影に隠れがちですが、地震の被害も大変だと思います。
私の直接の知人や親せきなどは被災地には居りませんが、海外から見ると私たち日本人すべてが或る意味で被災者なんですね。
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