河野美砂子の「モーツァルト練習日記」+短歌+京都の日々の暮らし

11/23(土)13時30分 NHK文化センター京都「マズルカ⑫最終回」Op.67、Op.68全曲 

知らなかった!Cl五重奏曲変ロ長調 by Mozart

2009-11-23 15:15:17 | モーツァルト関連
昨日日曜日は、徳島県鳴門の大塚国際美術館までバスツァー。
30人あまりの方々が参加されました。

行きの車中でモーツァルトのことを中心にお話(同時代の美術としてロココ=ギャラント形式にも言及、ポンパドゥール夫人やマリア・テレジア、マリー・アントワネットのエピソードも)し、
美術館では多くの絵画作品鑑賞と
NHK交響楽団メンバーの方々による室内楽を聴いてきました。

プログラムメインは、モーツァルトのクラリネット五重奏曲イ長調KV581。

アンコールとして、同じモーツァルトのクラリネット五重奏曲「変ロ長調」!KV Anh91(516c)アレグロが演奏されましたが、
私は今までこの曲を知らなかった(断片として楽譜が存在することは知ってましたが)ので、
ちょっと興奮しました!

めっちゃいい曲!!
(ただし、モーツァルトの自筆譜は途中までしか存在せず、
残りをレヴィン(!)が補筆したものとのこと。)

この曲を聴いて
「モーツァルトに会いたい2」の「4手のピアノ曲」のときに演奏した
「アレグロ ト長調 KV357」を思い出しました。
(この「アレグロ」も、楽譜が途中までしか存在せず、残りをレヴィン氏が補筆)

クラリネットを吹かれた松本健司さんによると
聞く分には、どこからが補筆かわからないでしょう、とのことでしたが、
レヴィンの補筆なら、さもありなん。

06年より数回にわたって開催した「モーツァルトに会いたい」シリーズでは
やはり、断片しか残っていない楽譜を何度か取り上げましたが、
その際、曲を途中で終わるわけにはいかないので
後の人によって補筆されたものをたくさん調べました。

それでわかったことは、
ロバート・レヴィンさんの補筆のみがダントツ、ということ。

他の人のものは残念ながら
レヴェルが何桁も違っている感じでした。

それもそのはず、レヴィンさんは
一応鍵盤楽器奏者ですが、同時にものすごいモーツァルト研究家で
モーツァルトのすべての作品を知り尽くしているようです。

ナマのフォルテピアノ演奏会では、
モーツァルトばりに観客からテーマをもらい、即興演奏も延々と。
(以前、日記に書きましたね。)

下のサイトでは、ヘルムート・リリングとレヴィンさんの
ものすごい会話が読めます。
http://www.kammer.ne.jp/cmoll-interview.pdf

モーツァルトの、断片のクラリネット五重奏曲変ロ長調は
調べてみると、けっこうCD録音もあるようだし
もちろん、楽譜も私は持ってるし(新全集買いましたので、モーツァルトすべての楽譜・・・断片まで・・・あります)
国際モーツァルテウム財団の以下のサイトでも楽譜は簡単に見られます。

http://dme.mozarteum.at/DME/nma/nma_cont.php?vsep=171&gen=edition&p1=41&l=1

ここで特に素晴らしいのは
第60小節以降、変ニ長調になるところ。

こういう転調は、モーツァルト後期にしか現れません。

・・・・

まる一日、日帰り大旅行でしたが、
大きな収穫でした。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする