河野美砂子の「モーツァルト練習日記」+短歌+京都の日々の暮らし

11/23(土)13時30分 NHK文化センター京都「マズルカ⑫最終回」Op.67、Op.68全曲 

日本国国歌について

2008-08-19 22:06:47 | 他のジャンルと音楽
朝来(兵庫県朝来市)音楽祭から帰ってきたら
世の中は、オリンピックと高校野球だらけ。

オリンピックも高校野球も、私はほとんど興味なくって
(スポーツは自分でやらなくっちゃ)
それでもTVをうっかりon するとそのまま見てしまう
っていうのが、なんというか・・・・。

一ヶ月ほど前だったか
某大新聞上で
オリンピックの将来についての、著名人100人に対するアンケートで
たった一人詩人の町田康だけが
オリンピックなんかやめろ、みたいなこと言ってて
わたし思わず喝采しましたが・・・・。

国歌や国旗を背負っての勝負って
なんか痛ましい。

・・・・
たまたまon した番組で
北島選手の金メダルの、国歌「君が代」の音楽を聴いたのだけど
「君が代」のこの音楽自体は
私はとってもよくできていると思う。

歌詞はいろいろと問題があって
ここでは触れる時間もエネルギーもないけど
実にほんとうに、この音楽はよくできている。

メロディ自体は
いわゆる西洋のドレミファの音楽ではない(律旋法)。

そのメロディに
ドイツ人エッケルト(だったはず)が和声を付けたわけで
だから「和洋折衷」なのだが
それがなかなか素晴らしい。

出だしはユニゾン(きみが~よ~は~)、非常に印象的。
これで、次がどうなるか期待がふくらむ。

次に長三和音を中心としたハーモニーが付き(ちよに~やち)、
(よに)の所で、バスの半音上行形(レ#レミ)が素晴らしい。

次いで(さざれ~)、ここまで長三和音がほとんど。

次の(いしの~)で、短三和音、これで翳る。
ここが良い。

あと、また長三和音が続き(いわおとな~りて)
最後、(こけの~)でまた短三和音になって翳ったあと
(む~す~ま~でー)でまたユニゾンに戻る。

最初と最後が清澄なユニゾン。

もちろん、
この音楽を聴いたり演奏したりして
戦う気分になんかなれない。

それが素晴らしい。

たいていの他国の国歌は
いわゆる西洋音楽(機能和声)そのままを使った
戦意高揚、みたいな勇ましいもの(だと思う)。

私が知る限り
たったひとつ「君が代」だけが
他と異なった体系の音楽を、一部にしろ使っているところが
貴重だと思う。

和声も
長三和音と短三和音の照り翳りが
まるでシューベルトみたい(?!)。
(ちなみに、ビートルズも長三和音と短三和音の照り翳りが魅力デス。)

先日の某大新聞に
「君が代の退屈な和音」と書いてあったけど
私は全然そう思わない。

和音以外にも
バスの動きや、太鼓の使い方など
ほんと、何回聞いても飽きません。
コメント
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