九四式対空二号無線機(二型)受信機の定期点検記録
本機は、九四式対空二号無線機(二型)受信機です。後継機種としは、ほぼ同一仕様の地2号無線機受信機・ム-62受信機となります。
10年以上前に整備したまま、ずっと保管していましたので、今回定期点検する次第です。
通電すると無音状態であったことから、いろいろな個所の故障を疑い、挙句の果て中間周波トランスまで分解してみましが、異常はありませんでした。
エージングをかけることにより、状況がかなり変動することから、少し時間あけて調査することとしました。
エージングの結果は、結論としては正規の動作をするここが確認されました。
ただし、かなり感度不足が確認されたので、まずIFTの調整をおこないました。
中間周波数は、九四式対空二号無線機(二型)受信機が400Kc、地2号無線機受信機・ム-62受信機が450Kcです。
調整の結果は、ほとんどずれはありませんではた。
捲線(コイルパック)はNo6番の2,500~4,500Kcのバンドのものですが、低域のバンドの感度が悪いことからトラッキング調整を試みました。
ところが、ダストコアー・可変コンデンサーともエナメルが塗り固められており、動かすことができません。
このため、捲線(コイルパック)を分解を試みましたが、分解できません。
10年前の記録では、確かに分解したのですが、今回はできません。何故かわかりません。
もう一つの課題は、BFOの発振ができません。プレート電圧を高めに設定したところ、かろうじて発振しましたが170Kc近辺となりました。
定期点検としては、課題はありますがひとまずこれで終了とします。