立川防災航空祭で展示されていました。阪神淡路大震災の当時は、陸上自衛隊に数機の映像伝送機しかなく、それは立川の東部方面航空隊に配置されていました。したがって、震災発生と同時に立川から八尾へ飛来し、神戸などの被災地を撮影していました。当時は、まだ総理官邸などへの全国的な伝送システムが無かったため、情報の速達が出来ずに課題とされ、その後平成9年ごろには陸上自衛隊の各方面隊に装備されるようになりました。現在は、大規模災害時の映像はリアルタイムで官邸など主要な関係機関に配信されています。したがって、このヘリコプターは、災害発生と同時に、いち早く現地に向かい、現地の情報を撮影して伝送しています。写真は機体の左側から撮影しましたが、右側にポッド式のカメラがあり、左側の胴体下に見えるものがアンテナです。このシステムは、中継用にもう一機を使うことで、地上局から相当遠距離であっても伝送できる(最近配備されたデジタル式の新型機材は、中継をしなくても良いとか)ようにしてあります。また、移動用の地上局を介して衛星中継することが可能です。ヘリコプター映像伝送システムは、昭和40年代後半には、すでに研究が進み、この立川の部隊のUH-1Bに装備されていました。当時は、大きなバッテリーが必要であり、伝送装置も80kmも届かなかったために、伊豆半島沖地震の際には、被災地で撮影した画像を、小田原上空まで引き返して、そこから市谷の司令部に向けて伝送したことを思い出します。災害時にはこのヘリコプターが被災地上空を旋回しながら撮影しているのを確認できるかもしれません。なお、平成9年ごろ以降逐次警察、消防、国土交通省などのヘリコプターにも装備されて、官邸・関係機関などへの情報提供を行っています。
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先月、八尾では新型の装置に換装され、デジタル化により映像の質が向上し、また撮影機と中継機の区別がなくなったため運用の幅が広がったと聞いております。