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空を愛する者として各地を歩いた際の航空機の写真災害時の活用法などを掲載しています。現場の意見などコメントをください。

阪神淡路大震災から26年

2021-01-17 10:47:29 | 趣味・航空機
阪神淡路大震災発生から26年を迎えました。当時道路鉄道やガス水道などのインフラが停止した神戸周辺の都市地域を直ちに救助するためには、空中から接近できるヘリコプターの救助活動は大変重要な手段でした。八尾空港は救助のための官民のヘリコプターが百機以上集結したため、二本ある滑走路の一本は、駐機場になり、ほぼ24時間連続で運用されました。周辺の住民の皆さんは、騒音で眠れなかったと思いますが、幸いに何とか神戸や淡路の市民を助けてほしい!との声が大きく上がり、救助活動をしていた自衛隊員は勇気づけられたものです。神戸などへ運搬する医薬品や水・食料は、八尾駐屯地へどんどん集められてそれを県側の要請に基づいて各避難所などへ空輸していたのでした。もちろん、初動の救助活動は重要でしたが、通信ラインも寸断されており、タイムりーな情報が入りだしたのは、2日目以降だったと記憶します。その教訓が後に是正され、逐次改善されたため、後に生起した地震災害などでの迅速な対応が可能になりました。写真は外国から大阪空港に飛来する外国の救援隊を被災地へ輸送するために行動している大阪空港国際便ターミナルのCH-47大型ヘリです。特に都市型大規模大地震の際は、人的被害が多いことが予想され、諸外国からの救援部隊や救援物資が空港に到着します。当時関西空港ができたばかりで、伊丹空港の国際線は縮小されていましたが、エプロンなどはまだ使えており、その活用は極めて重要でした。首都直下地震や東南海・南海型巨大地震が懸念されていますが、外国からの迅速な救援を受けながら総力を挙げて救助活動が行えるように、空港や自衛隊の飛行場・大型競技場などを総合的一元的に運用できるように、日頃から準備しておくことの重要性を再認識して欲しいと思います。東日本大震災当時仙台空港・松島飛行場が大きく被災したため、隣接する陸上自衛隊の霞目飛行場がヘリコプターと小型固定翼機の拠点となり、山形・福島・花巻空港などが外国からの大型救援航空機を受け入れました。また浸水した仙台空港は米軍が迅速に応急復旧工事を行い滑走をを使えるようにしたため、復興支援などが有効に機能しました。
本日、阪神淡路大震災26年を迎える日に当たり、当時の被災者への鎮魂を込めてお祈りするとともに、教訓をしっかり伝えて日頃からの救助・救援のための法整備を行うとともに引き続き連携訓練を行うように努めたいものです。
最近懸念されるのは、救助用ヘリコプターが激減している事です。当時我が国には運用可能な官民ヘリコプターが約2000機ありましたが、現在は約1000機強に減っている事です。特に同時多数の被害が生起する都市型や沿岸コンビナート型災害の場合は、同時多数のヘリによる一元的な救助活動・医薬品や水食糧などの救援物資空輸能力と空港・飛行場などの官民連携運用が不可欠なことを忘れないで欲しいと思います。東日本大震災で行われたように自衛隊が統一して一元運用できる体制を事前に災害対策基本法などに定めておくべきです。