Blue Sky Love Sky

空を愛する者として各地を歩いた際の航空機の写真災害時の活用法などを掲載しています。現場の意見などコメントをください。

山火事の季節 

2014-04-25 11:56:57 | 趣味・航空機
先日の群馬県での大規模な山火事に続いて、別府でも発生して空地による消火活動が懸命に実施されているとの報道だ。防衛省のHPを見ると24日は第41普通科連隊の隊員が主力で地上から地元消防や消防団の消火活動を応援していたようだ。朝の報道では、25日払暁から大型ヘリコプターなどによる空中消火活動が本格化していると報じている。昼前のニュースによれば、空地の消火活動の成果があって、鎮火に向かっているとのことで一安心だ。
山等野外への人出が多くなる3月中旬ころ以降、特に広葉樹林の林床部に枯葉などが残っている春先から初夏までは、毎年山火事が多いシーズンだと認識している。近年世界各地でも高温化や乾燥化が進み、林野火災などが大規模化しているのは懸念材料だ。
徹底して防火活動についての市民意識高揚のための活動を各自治体ごとに行うことが必要ではないだろうか。
林野火災においては、山の中腹以上の消火活動では地上からの進入が極めて困難であり、ヘリコプターなどによる空中消火が最も効果があると考えている。特に空中消火が早期に成功するかどうかは、初期消火活動をいかに効率的に開始するかであると信じている。
地元の消防防災ヘリコプターがいち早く出動すると思うが、規模拡大の恐れがある場合は、速やかに自衛隊の中型・大型ヘリコプター等による消火を要請して規模が小さい時点での消火を開始する必要があると考えている。消火活動の規模が広範囲で大規模になる場合は、特に空中消火活動による航空事故などを防止するため、多数ヘリコプターを保有する自衛隊が一元的に(消防防災ヘリコプター等も一括して)統制して安全を確保する必要がある。詳細は前掲の通りであるので省略する。写真は仙台で撮影した消防ヘリからの放水訓練の模様である。
中型ヘリコプターによる空中消火は、水量は0.7t~1.3t程度のものが多く機数を連続することで効果が上がることが多い。また、大型機では難しい鉄塔などの障害物を避けて狭隘な地域に散水するような小回りが利く場所での消火活動に有効であるので、大型機と中型機のそれぞれの利点を生かして運用する事が多いと思う。

CH-47 消火

2014-04-16 21:04:47 | 趣味・航空機
NHKのニュースによれば、『15日、群馬県桐生市で発生した山火事で、隣の栃木県足利市は延焼のおそれがあるとして、16日午後8時に、火災があった現場のふもとにある小俣地区のおよそ40世帯90人に避難勧告を出しました。・・』とのこと。懸命の消火活動も夜になって一時休止の状態のようですが、明日夜明け前から再開すると思います。自衛隊の大型ヘリコプターによる空中消火活動もテレビで放送されていましたが、平成13年の空中消火実験を行った一人として一言申し上げたいと思います。有効な空中消火には、概ね5秒間隔程度での大型ヘリコプターによる連続消火が効果が大きいことがわかっています。連続消火を可能にする条件は、
①安全確保のための統制機の適切なな運用(必用であれば、飛行隊長などが風向や火勢に応じて対応を変更できるように随時空中指揮をする)、
②消火用水の給水点をできるだけ火災現場から5~10㎞程度の近傍に確保できること、
③消火点と給水点を結ぶ不幸ルートを適切に選定して、ヘリコプターが連続進入・離脱が可能なように経路を選定する、
④給水点などでの予備航空機の臨機の交代を計画的に行う。等です。

数か所同時に消火活動を行う場合は、必ず飛行ルートを一元的に統制するとともに、特に火勢や風向の急変に対してルートが交差しないように十分注意しなければなりません。出来れば、大型機と中型機の消火地域は十分離して分けるのが望ましいと考えています。空中消火活動は、命がけの危険な業務であることを考慮しながら頑張ってください。

市ヶ谷に航空管制圏を

2014-04-03 22:04:27 | 趣味・航空機
『韓国の北朝鮮との軍事境界線に近い地域で先月24日と31日、相次いで見つかった無人機は、北朝鮮が開発した試験用の無人偵察機だったことが2日、分かった。韓国メディアが韓国政府筋の話として伝えた。韓国政府は無人機が大統領府(青瓦台)の上空付近まで簡単に侵入していたことを重視しており、低高度で侵入する小型航空機を捕捉できる外国製レーダーの導入などを検討している。・・・・』(http://sankei.jp.msn.com/world/news/140402/kor14040211540001-n1.htm)産経新聞電子版の記事冒頭部分です。重要施設の上空を敵対国の無人機が飛行して情報収集していたということで、韓国も驚き対応を準備しています。わが国はどうでしょうか。筆者はかつてこのブログで数回にわたり市ヶ谷ヘリポートの3NM程度の航空管制圏を設置し、無断で上空飛行をさせないための処置が必要と主張してきました。皇居、国会、内閣府、迎賓館、東京駅等我が国の重要施設がほぼこの3NMの中に入るため、少なくとも許可なしでの直上通過は阻止できます。監視レーダーとともに運用すれば更に安全が高まると思います。韓国であった事象を他山の石として教訓にして速やかに処置すべきだと考えます。