Blue Sky Love Sky

空を愛する者として各地を歩いた際の航空機の写真災害時の活用法などを掲載しています。現場の意見などコメントをください。

まもなく阪神淡路大震災から28年

2023-01-14 00:51:06 | 趣味・航空機
令和5年1月13日の読売新聞オンライン記事によれば、『南海トラフで20以内に巨大地震「60%程度」に引き上げ・・・「いつ起きても不思議はない」』という見出し記事が掲載されました。政府の地震調査委員会が13日に発表した内容を紹介しています。
阪神淡路大震災の際、ヘリコプター救助活動を実施した担当者の一人として思うことがありましたので、以下のような感想を述べます。
来る1月17日で阪神淡路大震災から28年目を迎えます。神戸や大阪など都市型の大規模地震災害の初動対応で感じた事は、1週間以上鉄道や高速道路・主要一般道などが寸断され、長時間停電があったため、地上からの救援は極めて難しい期間があったことを忘れてはいけないと思います。数多くの避難所への水や医薬品・おにぎりやパンなどの食料・暖房器具・生活用品など不足する物資と怪我人などの救助は、約80機のヘリコプターで空輸して命を繋いだ事を忘れてはならないです。最近ドローンの有効性を指摘し、有人ヘリは不要だとの意見もあるようですが、錯綜した狭い空域を航空管制も難しいような状況下でドローンに任務させることは難しいだろうと思っています。当時我が国には、自衛隊が保有するヘリコプターと民間事業会社が保有するヘリコプターを併せた総数は、概略1000機程度(整備所要がほぼ30%程度必要であることから運用可能機数は、7-800機程度)でありました。全国の防衛任務や日頃からの定期輸送などの所要を除いて毎日阪神地域で運用可能な機数は、大小併せて約100機程度でした。最近の防衛白書や国土交通省の登録民間ヘリのデータを観ると、大型化による機数減少も有りますが、中小型機の総数が激減しており、南海・東南海巨大地震が発生した場合阪神淡路大震災の4-5倍の地域が被災するとみられ、広域の特性の異なる狭隘被災地で救助する為には大幅に有人ヘリコプターが不足すると思います。無人のドローンを特定の空域で情報収集等に運用するとしても重量物を遠距離空輸するには困難が伴うと思います。当時けが人や救助されて緊急医療を必要とする場合、停電が続いていたため、近畿圏だけでなく岡山や名古屋地域まで緊急搬送したこともありました。現状のドローンではこのような任務は困難でしょう。有人ヘリを大量に保持して臨機に多数運用できるのは自衛隊であり、防衛任務は勿論巨大地震等への備えをしておく必要があります。機数で表現すれば、現状の数倍は保有して運用できるようにしておく必要があると考えます。装備数は1-2年で増やせても、運用可能な人材育成には数年を要します。我が国は東日本大震災や新潟地震災害など繰り返し被災しても広域の救助活動や山火事大規模災害なども迅速に実施してきました。国土防衛とともに巨大地震に伴う被害を極小化するために、政府は今からでも遅くないから複数(関東・中部・近畿・四国)同時広域対処能力を保有する部隊を配置し、早急に人材育成をしておくきだと思います。
温暖化に伴う気候変動で、乾燥が続いているカリフォルニアやスペイン・フランスなどでは大規模火災が多数発生しており、大型機や各種航空機での対応能力を増大させています。我が国も国防力の向上と共に巨大災害と正面から向き合って被害を極小化するための備えを充実させましょう。
写真は昨年12月に木更津で行われた救助犬チームを陸自のUH-60JAで緊急空輸する訓練の様子です。阪神淡路大震災の際、スイスから救助犬チームが伊丹空港に到着した際は、CH-47 で神戸周辺の被災地近傍のヘリポートまで直ちに空輸しています。

CH空中機動部隊高機動車卸下展示

2023-01-06 23:16:44 | 趣味・航空機
木更津航空祭で撮影しました。CH-47後部から高機動車がそのまま走行して出てきました。偵察要員なども乗車したままで走行し速やかに任務に就きます。CH47は、AH-1S等戦闘ヘリの援護を受けながら着陸し卸下後速やかに離陸して異常の脅威から回避します。写真は12月4日に撮影しました。

CH-47で重量物パレット輸送展示

2023-01-02 19:35:26 | 趣味・航空機
木更津航空祭で見かけたCH-47による重量物運搬の展示です。ヘリコプターのエンジンやトランスミッションは、シッカリした密封容器に入れられて空輸されています。重量が重いので、専用のパワーリフトなどが使われています。災害時には、食料や医薬品のパックなどもこのようなパワーリフトで機内に入れたり出したりすることがあります。写真は12月4日に撮影しました。