Blue Sky Love Sky

空を愛する者として各地を歩いた際の航空機の写真災害時の活用法などを掲載しています。現場の意見などコメントをください。

LR-1

2008-03-30 21:43:47 | Weblog
木更津で撮影しました。LR-1は逐次LR-2への換装が進んでおり、LR-1だけの編隊飛行を見ることが出来るのも機会が少なくなる機種です。昭和42年度から配備が始まった国産(三菱重工業製)のターボプロップエンジン搭載の連絡偵察機です。逐次改善されながらおよそ30年もわが国の空を飛び続けています。配備された当時はプロペラ機としては高速(最大速度539km/h)で飛行できることで有名になりましたが、最近はさらに高速化、高高度化、搭載能力が向上されたターボプロップ機に換装されています。この飛行機もあらゆる災害時に出動して情報収集をするとともに、傷病人などの空輸や指揮連絡の任務を行い、多くの人命を救うために運用されて来ました。特に離島などの短い滑走路での救難任務に対応するのはこの飛行機に頼っていた時期もありました。

第一ヘリコプター団所属UH-60JA

2008-03-30 09:08:36 | Weblog
2008年3月26日をもってUH-60JAとOH-6を装備する第102飛行隊を新編し、第一ヘリコプター団が改編されました。これで、第一ヘリコプター団は、連絡偵察機LR-1/LR-2、観測ヘリOH-6、多用途ヘリUH-60JA、輸送ヘリコプターCH-47J/JA、要人輸送ヘリEC225を保有する名実ともにわが国最大の陸上自衛隊航空部隊となりました。昨年新編された陸上自衛隊中央即応集団(CRF)の隷下部隊として、国内の各種危機に即応するのは当然として、世界各地での大規模災害等の危機に際しても、即応できる体制が整いました。まだ航空機の充足などが完全ではありませんが、将来これらが充実されれば、CRF隷下の第一空挺団などとともに高度に機動化された部隊となってあらゆる危機に際して即応する部隊になるだろうと思います。当面今年の北海道・洞爺湖サミットではその実力の一端を発揮するものとして期待されています。写真は、新編された第102飛行隊のUH-60JAです。

RPH2無人ヘリコプター

2008-03-23 17:51:15 | Weblog
災害時に無人機を使用することは今後多くなると考えています。わが国では、過去に気象庁が火山災害の際の火口付近の観測などに使用した例などがあります。
空中を飛翔するタイプの無人機は従来UAV(Unmanned Aerial Vehicle)と呼ばれてきましたが、米国防省が発行した「UAS ROADMAP 2005」(2005-2030)からは、UAS(unmanned aircraft system)と呼ばれるようになりました。これは、任務遂行のためにはセンサー、搭載器材、通信システム、指令・管制システムや支援設備、及び操縦者の法的資格などまでを含めて総合的にシステムとして整合された能力が必要であるとの認識に基づき、これまでの「UAV」から「UAS(Unmanned Aircraft System 」というシステム名称に変更されたものです。例えば、平素から無人機を運航しようとすると、有人機の運航に関わる規則と一部同様な基準で運用されなければ、空中衝突などの危険性があるからです。わが国では、航空法に関わらない範囲での無人機の運用が行われていますが、通常航空路、管制圏など有人機の運航に支障の無い場所で、500ft以下、しかも目視で無人機を誘導できる範囲に限定して農薬散布などが行われています。ところが、無人機の能力が向上して、自動操縦で相当の高度・長距離飛行が可能になりました。このため、無人機は機種に応じて異なりますが、総じて言えば、技術的には簡単に目視範囲を超えて、ほとんどの空域での運用が可能になってきています。このため各国とも有人機と共存させるため、空域の使用などの法的な課題についての検討をしています。例えば、米国では、民間用無人機を一般航空路で運用することを目的とした「ACCESS 5」のような官民合同のプログラムが進行したり、工業的なスタンダードを策定する組織であるASTM(American Society for Testing Materials)が無人機の耐空性、管制システム、オペレーターの資格付与等に関しての民間規格を策定中であり、無人機を平素から活用するための環境整備が始まっています。わが国でも「日本産業用無人航空機協会(JUAV)」が各種技術基準等について検討を続けていますが、官民を上げて、法的内容までを検討することが求められています。今後大規模災害や、原子力災害等の特殊災害では無人機の運用は欠かせないものになると考えていますが、無人機システム(UAS)を活用するためには、官民を上げた早急な検討が急がれます。UASに関しての細部詳しい資料は、「無人機(UAV)の汎用化に伴う防衛機器産業への影響調査報告書」(平成18年3月日本戦略フォーラム)に記述されています。写真は、富士重工業が開発製造している無人ヘリコプターで、このタイプの無人ヘリコプターとしては、ペイロードが約100kgと大きく、農薬散布のほか、カメラなどの各種センサーを搭載して火山観測やNBCなどの特殊災害時の情報収集活動に活用できます。更にタービンエンジンにして開発されたFFOSやFFRSが防衛省で開発されて運用されています。