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空を愛する者として各地を歩いた際の航空機の写真災害時の活用法などを掲載しています。現場の意見などコメントをください。

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2012-06-11 21:20:29 | 趣味・航空機
旭川の記念行事で観閲飛行をする第二飛行隊の航空機です。他の任務もあり、飛行したのは3機でした。かつて北海道の飛行隊は、OH-6×8、UH-1×5の13機編成で軽易な空中機動は、独力で実施可能でした。昨今多様な任務遂行能力の向上が謳われ、機動的な防衛力の重要な要素でもある空中機動力の発揮は、依然として重要であるはずですが・・。残念なことに機数も人員も相当低い状態での対応を強いられているのが実情のようです。今春以降各地を歩いてみましたが、ほとんど同様の悩みを持っています。装備機数が減少すると何が問題なのか?もちろん危機管理での対応能力が低下することが一番大きいですが、危機に際して各種任務を迅速に実行できる隊員の能力の養成が日頃から制約されることも大きな問題点です。少数機で各種多様な任務を遂行する場合、予備機が少ないため、十分な後継者育成の教育ができないのです。放置しておくと、どんどん能力格差が拡大し、ある時点で臨界点を超えることになります。一度臨界点を超えると人員養成のために相当努力しても回復するのに時間がかかります。防衛白書によれば、平成15年3月の陸上自衛隊装備航空機総数は510機を超えていましたが、平成22年3月現在では、460機程度まで激減しています。その多くは、OH-6であり、UH-1も減少し始めています。臨界点を超えない時点で速やかに機体の減少を抑える対策を講じていく必要があると感じています。財政難で右肩下がりの時代ですから、現有装備の利活用を積極的に行うことにより一時期の減少を抑える必要があろうと思います。人員を確保し第一線部隊でのOJTなどによる練成訓練を強化して置きたいものです。東日本大震災でも自衛隊によって初動の4日間で救助された人員は約1万名(防衛白書)ですが、そのうち30-40%(約4000名)はヘリコプターによる救助活動で生命が救われています。3月11日から12日にかけては、不眠不休で救助活動が行われ多くの人員が救助されたことはすでに報道でご承知の方も多いと思います。それにもかかわらず、平成24年の陸上自衛隊のヘリコプターの機数の回復は、予算を見る限りありませんでした。ここまで財政が苦しいことを考えれば、現有機体の延命をすること以外にないと思います。数年間に限定してでもよいから延命して機数を確保しておくのが国民の安心安全確保にとって不可欠だと思っています。首都直下地震などが危惧されている昨今、それへの備えのためにも極めて重要だと感じています。

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2 コメント

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初めまして (モリ)
2012-09-11 05:23:09
全記事を拝読しました。機体の延命には同感です。機体の延命といえば米海兵隊。規模が陸自に似て、予算も陸海空軍に比較し恵まれない米海兵隊を研究することは価値があると思います。戦い方(機動戦)や装備(UH-1YとAH-1Zへの同時改修でのコスト抑制)など学ぶことが多いと感じます。
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感謝 (JIROU)
2012-09-11 17:08:10
モリさん有難うございます。各地から同感という意見や異論もいただいております。議論の題材となれば幸いです。また、海兵隊の研究をすることも重要であることも同感です。昨今の国際環境から、わが国もかつてない危機感を覚えながら、各種準備を着々とおこなうことが必要かと思っています。最初は、人材育成、そして十分な装備・・戦い方の研究と訓練の実施・・いろいろありますね。
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