わが国では経済産業省、大学、研究機関、企業(産官学)が共同して「将来航空機の安全性の向上、国際競争力の強化」を目指す研究が行われています。細部は(http://www.sjac.or.jp/kaihou/200510/051002.pdf#search='FABOT')及び(http://www.sjac.or.jp/kaihou/200605/060505.pdf#search='FABOT')の論文を読んでください。その中で書かれていますが、次世代の小型航空機や無人機に人間が持っている「異常感知、特定、最適方法の判断と対処」などの一連の安全対処能力を人工知能の考え方を適用してコンピュータで制御し、航空機の安全性を格段に向上させようとするものです。その研究に使われている飛翔体の一つがFABOTと呼ばれている(富士重工が開発したコンピュータ飛行制御技術システムを搭載)モーターグライダーです。研究用に運航されているモーターグライダーで、2003年夏に完全自動離着陸実証試験に成功しています。写真(富士重工提供)では見えにくいですが、パイロット1名が乗っています。試験中パイロットは手を離した状態で緊急時のみ手動によって対処し、安全を確保する方法で研究が行われています。将来は1名操縦のエアラインも可能になるかもしれませんね。もちろん人工知能を適用したロボットが操縦する無人機も日常的に飛行可能になるかも知れません。
米国では有人のヘリコプターを改造して同様の試験が行われているものがあります。OH-6を改造した「リトルバード」です。このヘリコプターも1名の操縦士がシステムの監視をしながら試験を行っています。
米国では有人のヘリコプターを改造して同様の試験が行われているものがあります。OH-6を改造した「リトルバード」です。このヘリコプターも1名の操縦士がシステムの監視をしながら試験を行っています。