Reflections of Tomorrow

シンガーソングライターを中心に、知られざる未CD化レコードを紹介していくページです

Kevin Odegard

2009-05-13 | SSW
■Kevin Odegard / Kevin Odegard■

  まさかこのアルバムが CD 化されていたとは、知りませんでした。

  そういった初 CD 化のニュースはたいてい、雑誌や web で知ることが多いので、このアルバムが CD となって Tower Records 新宿店に並んでいるのを見たときは、声が出てしまいました。 それは、先週日曜日の夕方のこと。 大学時代の友人たちと久しぶりに飲むこととなり、待ち合わせの場所に選んだのが、Tower Records 新宿店でした。 誰かが遅れても退屈しないように、以前から待ち合わせの場所はレコード店と決めているのですが、そんな時間にこのアルバムを発見したのです。
  そんな時はたいていの場合、迷わず購入となるのですが、すでに買おうと思っていた新譜を 2 枚抱えていたので実はまだ買っていません。 それどころか、買うこと自体をためらっています。 それは、Kevin Odegard の音楽を iPOD やカーステレオで聴く気分にはなれないし、このままアナログ盤のプチプチ音のほうが似合いのではないかと思っているからです。

   このアルバムとの出会いは、1990 年代前半、高田馬場の中古レコード店 Disc Fun です。 狭い店ながらも充実した品揃えと値ごろ感でいつも店内が賑わっていたのを思い出します。 大学が高田馬場にあったわけでもないのに、どうしてDisc Fun に通い始めたかは記憶にないのですが、この店は掘り出し物が多いこともあって、当時は定期的に回遊していました。 Randy Edelman や David Pomeranz などを 1,000 円以下で買ったことを覚えていますし、この Kevin Odegard と Stephen Whynott をジャケ買いしたこともしっかりと記憶しています。 その時に購入した Kevin Odegard はカットアウト盤だったせいもあってか、500 円でした。 
  そんな高田馬場の Disc Fun の在庫は、メインはジャズやクラシックだったので、SSW のコーナーは奥行き 30cm くらいしかありませんでした。 しかし、そこが充実していたのです。 今から思えば、買っておけば良かったというレコードが山のように眠っていたはずです。 その Disc Fun も 2007 年に閉店してしまったようで、それを惜しむブログをいくつか発見することができました。 

  さて、そんな懐かしいアルバムですが、このブログを始めた時から、取り上げようと思っていながら、ずっと後回しになっていました。 今晩、久しぶりに聴いていますが、一般的に評価されている 10 分超の「When I Get Home」よりも、小曲のほうが自分は好きです。 特にフルートが入っている曲がお気に入りなのですが、そうなると「Krak’s Song」となるでしょう。 アルバムをサンドイッチ状態で挟んでいるこのインストが有るのと無いのとでは、この作品の奥行きは相当違ったものになったと思います。 
  ポップなフォークロック調の「Trees」、エレピの音色が心地よい「If Your Heart’s Not In It」など A 面は佳作が並んでいますが、個人的には「Fathers And Sons」がベストだと思います。 B 面では「Me And The Blind Man」でしょうか。

  さて、Kevin Odegard と言えば、Bob Dylan の「血の轍」のミネソタ・セッションに参加したことが有名です。 そのことを知ったのは、レコードを買ってから数年後のことですが、今日のブログではそのあたりの事については、一切触れませんでした。 
   僕の知らない事実が、例の CD のライナーには書かれているのでしょうか。 何しろ本人のコメントが寄せられているそうなので、やはり買いたい衝動に駆られてきました。 知りたいのは、Bob Dylan との関係ではなく、ミネアポリスの Sound 80 でレコーディングされたものが、どうしてニュージャージーの Wooff Records から発売されたのか。 そして、Wooff Records の実体とは何だったかなのですが。

 

■Kevin Odegard / Kevin Odegard■

Side-1
Krak’s Song
Forget The Waste
Trees
If Your Heart’s Not In It
A Man’s Work
Fathers And Sons
I Am

Side-2
Me And The Blind Man
Advice From A Stranger
When I Get Home
Krak’s Song

Produced by Don Kingsley and David Zimmerman
All songs written by Kevin Odegard
Except ‘Me And The Blind Man’ written by Kevin Odegard and Greg Anderson
Recorded at Sound 80 Mpls.

Kevin Odegard : vocal, acoustic guitar, electric guitar, on ‘When I Get Home’
Greg Anderson : piano, organ, electric piano, celeste, backup vocals
Steve Delapp : acoustic guitar
Andy Howe : lead electric guitar, electric piano, slide guitar on ‘Advice From A Stranger’
James Hauck : backup vocals, percussion, funnybone
Dick Hiebler : bass
Stan Kipper : drums
Larry Ankrum : flute on ‘Fathers And Sons’
Max Swenson : flute on ‘Krak’s Song’ and ‘Forget The Waste’
Tony Glover : harmonica

Wooff Records W4ST



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