Reflections of Tomorrow

シンガーソングライターを中心に、知られざる未CD化レコードを紹介していくページです

Duncan Tuck

2006-08-25 | SSW
■Duncan Tuck / It’s All Done With Mirrors■

 今日は、強引にコロラドつながりということで、デンバー郊外のモリソンを拠点として活動していた Duncan Tuck の 3 枚目のアルバムをご紹介します。
 Duncan Tuck は公式ページもあるように、現役で活動するミュージシャンです。 サブタイトルに「Music and Comedy」とあるように、音楽と巧妙な語りで人々を楽しませるエンターテイナーと言ったほうが良さそうです。 そんな彼は、1973 年に「Malaguena」を、1976 年に「Same Song Second Verse」を発表。 そして 1978 年にこのアルバムを残しています。 いずれも未 CD 化作品と思っていましたが、本人のページからリマスタリングされた CD を通販で買うことができるようです。

 さて、このアルバムは、カリフォルニア州のパサデナのライブハウス「The Ice House」で録音されたライブアルバムです。 ファーストやセカンドに収録された曲も各 1 曲づつ収録されていますが、Duncan Tuck 自身の作品は「Crawdads」と「Herbie With」しかありません。
 ライブも Duncan 1 人で行われたもので、彼のバカテク・ギターが全編に堪能できる作品となっています。 特にインストとなっている「Manuel Labor」と「Malaguena」ではスパニッシュ・テイストのあるアコギの高速カッティングが聴かれます。 そう思うとボーカルのみで人を笑わす「Crawdads」、うまく観客を乗せて盛り上げる「(Ghosts) Riders In The Sky」、言葉遊びみたいな曲「Them Dog Kickers , Them Moose Goosers , Them Toad Suckers」などもあり、コメディアンとしての一面をすでにのぞかせてくれます。 ジャック・ブレルの「Amsterdam」は、シリアスな雰囲気で笑いはなし。 パサデナの観客を意識した「California Dreamin’」は、勿論あのママス&パパスの「夢のカリフォルニア」です。 この曲はコード進行やボーカルパートは原曲に忠実ですが、途中のギター・ソロなどは、インスト曲と同じようなバカテクが展開されます。
 全編ライブ、しかもかなりこじんまりした会場での演奏ということで、観客の反応や笑いも良く聞こえますが、レコーディングもかなり状態がよく、一瞬ライブであることを忘れてしまうほどの音質です。

 さて、このアルバムは自主制作盤なのですが、レーベル名や品番がありません。 品番が無いというレコードは、自主制作盤のなかでも珍しいと思います。 おそらくこのレコードは、Duncan Tuck のライブ会場などでの即売がメインで販売されていたのでしょう。 そうでもしない限り、流通させることは困難ではないかと思います。 そんなことを考えていると、まだ持っていないファーストとセカンドを見てみたいですね。 Duncan Tuck のホームページから CD で買うのもいいですが、せっかくなのでレコードで聴いてみたいものです。



■Duncan Tuck / It’s All Done With Mirrors■

Side-1
Manuel Labor
Crawdads
(Ghosts) Riders In The Sky
Them Dog Kickers , Them Moose Goosers , Them Toad Suckers
Malaguena

Side-2
Amsterdam
Herbie With
Codine
California Dreamin’

Recorded by Stebe Barker at The Ice house , Pasadena , California

No Label


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