■Leo Kretzner / Bold Orion■
初めて夜空にオリオン座を見つけた時に、今年も冬が来たと実感します。 今年はまだ見られていませんが、おそらく深夜の2時過ぎくらいには東の空に確認できるのではないでしょうか。 二年に一度くらいは、深夜に帰宅した際に目撃しています。
さて今日取り出したのは、Leo Kretzner が 1982 年に発表したアルバム。 メイン州の Heartwood Records からリリースされたものです。 Heartwood Records の他の作品は見かけたことがなく、品番も 501ということなのでこの「Bold Orion」が最初の作品だと思っています。
Leo Kretzner はダルシマー奏者にして自ら作詞作曲も手がけるマルチなミュージシャン。 このアルバムでも、SSW 的な楽曲やフォーキーなサウンドからアカペラのハーモニー、そしてダルシマー・ソロによるインストに至るまで彼の音楽性の幅広さを感じさせる内容となっています。 ダルシマーのソロも悪くないのですが、個人的にはやはりボーカルの入った楽曲に票を入れてしまいます。
ほとんどの楽曲はオリジナルですが、Allman Brothers の「Little Martha」や、Holland-Dozier-Holland の「It’s The Same Old Song」などのカバーも収められており、Leo Kretzner が古典的なダルシマー・ミュージックとポップミュージックの間を繋ぐようなポジションを意識していたように思えます。 Allman Brothers はあまり得意ではないのですが、「Little Martha」のカバーはギター 2 本ではなく、ダルシマーとギターで演奏され、繊細なタッチとメロディーが秀逸な仕上がりとなっていました。 The Four Tops のカバーも、ほんわかした演奏とアレンジで和み感あふれるまま、アルバムのラストに配置されています。 また、クレジットの記載は省略しましたが、「The Quantum Leap Medley」のなかに、Ventures の「Walk Don’t Run」が含まれていることも添えておきましょう。
オリジナルでは、オープニングの「Bold Orion On The Rise」の疾走感と雄々しさが耳に残りますが、この男らしさはアルバムのなかでは異色でした。 むしろ、優しさを前面に出した「Sailing」、「If Kisses Were Apples」そして「It’s Hard To Give When You’re Being Taken」といった楽曲に惹かれます。 いずれも、ボーカルのハーモニーが美しく、ニューイングランド地方の深い森と吹き抜ける風を連想させるサウンドとなっています。
Leo Kretznerは、このアルバムの前に「Dulcimer Fair」(1977)、「Pigtown Fling」(1979)という2枚のインスト作品があり、「Bold Orion」の後には「Not So Still Life」を 1990 年に発表していました。 彼の公式サイトには、今も元気そうな姿も映っています。 そこで、Tradition Meets Inovation というキャッチコピーを知りましたが、「Bold Orion」を聴いた後には、すんなりと納得できました。
■Leo Kretzner / Bold Orion■
Side 1
Bold Orion On The Rise
Little Martha
The Jaded Side Of Town
Sailing
If Kisses Were Apples
The Quantum Leap Medley
Coming Home To You Tonight
Side 2
Dark Is The Color
The Minor Medley
Way Down The Road
It’s Hard To Give When You’re Being Taken
The Rockey Road To Ridgefield
It’s The Same Old Song
Produced by Leo Kretzner
Recorded and mixed , June-November, 1982 at RBY Recording Studio; Southbury CT
Leo Kretzner : dulcimer, guitar, vocals
Jay Ungar : fiddle
Sally Rogers : vocal harmony
Kenny MacKerracher : bass
Tony Prior : pedal steel guitar
Maureen DelGrosso : piano, vocal harmony
Anita Kretzmann : vocal harmony
John Lloyd : drums
Rich DelGrosso : concertina, slide mandolin, dobro, vocal harmony
Doug Berch : hammered dulcimer
Barbara Truex : hammered dulcimer
Howie Bursen : guitar, vocal harmony, banjo
Heartwood Records HW501
初めて夜空にオリオン座を見つけた時に、今年も冬が来たと実感します。 今年はまだ見られていませんが、おそらく深夜の2時過ぎくらいには東の空に確認できるのではないでしょうか。 二年に一度くらいは、深夜に帰宅した際に目撃しています。
さて今日取り出したのは、Leo Kretzner が 1982 年に発表したアルバム。 メイン州の Heartwood Records からリリースされたものです。 Heartwood Records の他の作品は見かけたことがなく、品番も 501ということなのでこの「Bold Orion」が最初の作品だと思っています。
Leo Kretzner はダルシマー奏者にして自ら作詞作曲も手がけるマルチなミュージシャン。 このアルバムでも、SSW 的な楽曲やフォーキーなサウンドからアカペラのハーモニー、そしてダルシマー・ソロによるインストに至るまで彼の音楽性の幅広さを感じさせる内容となっています。 ダルシマーのソロも悪くないのですが、個人的にはやはりボーカルの入った楽曲に票を入れてしまいます。
ほとんどの楽曲はオリジナルですが、Allman Brothers の「Little Martha」や、Holland-Dozier-Holland の「It’s The Same Old Song」などのカバーも収められており、Leo Kretzner が古典的なダルシマー・ミュージックとポップミュージックの間を繋ぐようなポジションを意識していたように思えます。 Allman Brothers はあまり得意ではないのですが、「Little Martha」のカバーはギター 2 本ではなく、ダルシマーとギターで演奏され、繊細なタッチとメロディーが秀逸な仕上がりとなっていました。 The Four Tops のカバーも、ほんわかした演奏とアレンジで和み感あふれるまま、アルバムのラストに配置されています。 また、クレジットの記載は省略しましたが、「The Quantum Leap Medley」のなかに、Ventures の「Walk Don’t Run」が含まれていることも添えておきましょう。
オリジナルでは、オープニングの「Bold Orion On The Rise」の疾走感と雄々しさが耳に残りますが、この男らしさはアルバムのなかでは異色でした。 むしろ、優しさを前面に出した「Sailing」、「If Kisses Were Apples」そして「It’s Hard To Give When You’re Being Taken」といった楽曲に惹かれます。 いずれも、ボーカルのハーモニーが美しく、ニューイングランド地方の深い森と吹き抜ける風を連想させるサウンドとなっています。
Leo Kretznerは、このアルバムの前に「Dulcimer Fair」(1977)、「Pigtown Fling」(1979)という2枚のインスト作品があり、「Bold Orion」の後には「Not So Still Life」を 1990 年に発表していました。 彼の公式サイトには、今も元気そうな姿も映っています。 そこで、Tradition Meets Inovation というキャッチコピーを知りましたが、「Bold Orion」を聴いた後には、すんなりと納得できました。
■Leo Kretzner / Bold Orion■
Side 1
Bold Orion On The Rise
Little Martha
The Jaded Side Of Town
Sailing
If Kisses Were Apples
The Quantum Leap Medley
Coming Home To You Tonight
Side 2
Dark Is The Color
The Minor Medley
Way Down The Road
It’s Hard To Give When You’re Being Taken
The Rockey Road To Ridgefield
It’s The Same Old Song
Produced by Leo Kretzner
Recorded and mixed , June-November, 1982 at RBY Recording Studio; Southbury CT
Leo Kretzner : dulcimer, guitar, vocals
Jay Ungar : fiddle
Sally Rogers : vocal harmony
Kenny MacKerracher : bass
Tony Prior : pedal steel guitar
Maureen DelGrosso : piano, vocal harmony
Anita Kretzmann : vocal harmony
John Lloyd : drums
Rich DelGrosso : concertina, slide mandolin, dobro, vocal harmony
Doug Berch : hammered dulcimer
Barbara Truex : hammered dulcimer
Howie Bursen : guitar, vocal harmony, banjo
Heartwood Records HW501