自民党の高市早苗政調会長が「原発事故によって死亡者が出ている状況ではない」と述べたことに対し、
福島県民をはじめ各方面から批判が殺到しているらしい。
当然だと思う。
どうしてこんな発言をしたのか・・
原発事故が起きなかったら亡くなることはなかった多くの命の存在を、高市さんは知らないのだろうか?
だとしたら、政治家として失格だし、まさかそんなはずはないだろう。
知っているけど、直接じゃないと思っているのだろうか?
直接の被曝が原因で亡くなったわけでなければ、それは原発事故による死亡者ではないと思っているのだろうか?
だとしたら、この亡くなった方々に加害者はいないというのだろうか?
この方々は理由もなく亡くなったというのだろうか?
昨年3月に福島を視察した北九州市の中園さんという方の報告書から抜粋します。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~sdpkitaq/fukusima-genpatu.htm
原発から30Km圏内にある7ヵ所の病院の入院患者合計800名中に、原発事故で避難途中に亡くなった人が77名にもなりました。
また原発から4Kmの地点にある双葉病院では、付属の老健施設と合せて433名の入院患者の内、自力で避難できた患者は209名(約48%)、残りの患者は医者や看護師などがほとんどいない病院で、3日間も放置されました。
3月14日にやっと救援に着手しましたが、放射能を避け7時間もかけて避難する中で、全部で50名の方が息を引き取りました。
双葉・相馬地区では、高齢者の死亡者が前年比で約2倍になっており、原発に隣接する富岡町では、昨年5・6月だけでみると、高齢者の死亡が前年に比べて3~4倍にも跳ね上がっているという報告がありました。
また、私は、あの自殺した酪農家のことが忘れられません。
「原発さえなければ」と書き遺し、首を吊って自殺した相馬市の男性のこと。
高市さんは、彼のことを知らないんでしょうか?
それとも、もう忘れてしまったのでしょうか?
それとも、あれも「原発事故によって死亡者が出ている状況ではない」と言うつもりでしょうか?
「原発さえなければ」と壁に残したメッセージ、
それさえも無視するのでしょうか?