佐世保便り

2008年7月に佐世保に移住。
海あり山あり基地あり。そしてダム問題あり。
感動や素朴な疑問など誰かに伝えたくて…

第2回 石木ダム検討の場

2011-01-31 | 石木ダム

1月28日、石木ダム検証に係る「検討の場」の第2回会議が開かれました。

会場は、今回は川棚町。
石木ダム建設予定地のある町です。

私たちの要望を取り入れてもらえたのかな?
とちょっと喜んだけど、会場となったのは国民宿舎「くじゃく荘」の会議室で、やっぱり傍聴者は30人まで。

川棚町には「川棚公会堂」という広い施設があります。
ここなら人数制限なんてしなくていいし、駅から歩いて数分の便利な場所にあるのに・・
どうしてそこでしないんだろう・・不思議です。

「くじゃく荘」はJR小串郷の駅から、かなりの距離をてくてく歩いて行かなければなりません。
長崎からわざわざ傍聴に来られたFさんは、たっぷり30分はかかったとおっしゃってました。

 

この日ここで、どういうことが検討されたのか・・詳しくは「石木川まもり隊」のブログをご覧ください。

 

予想通り、石木ダムの代替案がいくつか示され、その詳細が説明され、それらとダム案を比較して、
ダム案がいかに低コストであるかを印象付けるものでした。
その数字がどのように導き出されたのかは不明ですが・・・

予想外だったのは、会議の最後の場面での川棚町長の発言でした。

今後のスケジュールとして、関係住民への意見聴取について説明がありましたが、


「それとは別に、いわゆる反対地権者と呼ばれる人たちの意見を聞く場を是非設けてほしいが、
いかがでしょう」
というものでした。

えっ!? 私は一瞬耳を疑いました。

川棚町長は、
1月13日に反対派住民と意見交換をしたこと、その中で住民からそのような提案がなされたこと、
自分もそう思うので、是非そのような機会を作って頂けないか、と再度プッシュしました。

私はちょっと感動してしまいました。

たしか、山口町長さんは、町長になる前は、ダム推進の町民の会の会長さんだった方なのに、
町長になったら立場をわきまえ、自分の意向とは別に、
様々な町民の意見を、公平に吸い上げようとなさっているのだろうか? 
だとしたら・・・ 

会議が終わって仲間同士の話の中では、違った見方もいろいろ出されていましたが、
私は素直にそう感じました。

ただ、この後に佐世保市長が念押ししました。

「その地権者というのは、13戸の方という意味でしょうか?」

「私は13日に反対派の方とお会いする時も、川棚町の方とお会いしていろいろ意見交換したい
ということで…(聴き取れず)したのですが、そういう考えでおります」

これは佐世保市民でありながらこの日の会へ参加した私へのイヤミかな?

こういう質疑を公開会議の場で語ることによって、

反対地権者というのは、ダム建設予定地に実際に住んでいる地権者のことですよ、
それ以外の共有地権者は、この対象ではありませんよ、

ということについて、釘をさしておいたのでしょう。

以前の、事業認定申請直前の、「事前説明会の時の轍は踏まないぞ!」という意思が透けて見えました。

とすると、やはりみんなが言うように、シナリオがあって、それぞれの役割分担があって、
それにそって質問したり、意見を言ったりしているのでしょうか。

そうかもしれない…と思いつつも、川棚町長の本心でもあるような気がしてなりません。

 

川棚町長や中村知事には、自治体の新しい長として、過去の長が引いてきたレールの延長ではなく、
新たな道をめざしてほしいと思うのです。

かつては、日本中の川という川に、イケイケドンドンでダムを造り続けてきた時代があった。

でも、この狭い日本列島、もうこれ以上造る場所はない、人口も減ってきて、造る必要もない。

その変化を感じ取ってほしい。

真の政治家であるなら、未来を見つめてほしい。

知事や町長の見識と政治家としての良心が、

そこに住む人の人権を守り、そこにある宝物=自然を守り、長崎の未来を守る

と思うから。

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヤングマンの母より

2011-01-24 | さよなら原発

 先日お知らせしたハンガーストライキ中のヤングマンたち。

その中の二人のお母さんからのメールが転送されてきましたので、そちらもご紹介します。

 

> おねがいがあります。
>
> 息子のゲンが同い年の20歳の男の子5人と
> 21日より山口県庁前でハンガーストライキ
> (ご飯をたべないで伝えたいことをアピールする方法)をはじめました。
> 彼らの要望は『上関原子力発電所の工事一時停止と、
> 埋め立て許可の再検討が行われるまで、一切食べません。』です
>
>
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201101220010.html 新聞
>
http://ohisamastyle.jp/ereki/archives/2011/01/21-233356/ メンバーエレくんのブログ
>
http://blog.goo.ne.jp/newgenerations 彼らのブログ
>
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1660608972&owner_id=25207983 ゲンのmixiの日記
>
> お願いというのは
> 県庁周辺でハンストをしている彼ら宛に手紙を送ってほしいのです。
>
> 全国からのお手紙が「わ~~」と届くことで
> ムーブメントがおこるとゲンは考えています。
>
> それを聞いて私は
>
> 県や中国電力へ対する抗議というよりは
> 「応援してるよ~」
> 「いっしょにかんがえてるからね~」
> みたいな
> エネルギーを届けるイメージだとうけとりました。
>
> そんなラブなメッセージを送ってくださいませ!
> それらがわんさか届くことで
> 対立や不安のエネルギーが緩和されていくのでは!?
>
> そしてわくわくうれしい未来世界のビジョンを
> みんなみんなでみていけるんじゃないかな!
>
> ハンストは日本人にとってショッキングなイメージがあるように思います。
>
> だけどガンジーもやっていた、平和的で非暴力のアクションです。
>
> 彼らにとっても私たちにとっても山口の方々にとっても
> 世界の方々にとっても
> ピースフルで嬉しい選択がもたらされるように
> そういうアクションになりますように
>
> 祈りとともに☆
>
> よろしくおねがいします。
>
> 県庁の住所です
>
>  753-0071
>  山口県山口市滝長1-1

 

>>親愛なる皆様♪
>>おはようございます!
>>
>>唐突ですが・・・
>>お騒がせな長男エレキが
>>
>>『1/21の13:00から「上関原子力発電所の工事一時中止と、埋め立て許可の再検討がおこなわれるまで一切食べません」
>>という内容のハンガーストライキを山口県庁で始めました
>>メンバーは、全国から集まった成人したての5人でやっています
>>
>>良かったら、協力してください』
>>
>>いろいろな問題が山積みの地球ですが・・・
>>今の大人の目先の判断でこの次の世代に(そしてもっと先の世代にも)
>>残してはいけないもののひとつに原発があると思っています。
>>若い彼らこそ原発の恩恵とはほど遠いものを受け取ることになるのではないかと
>>考えます。
>>
>>良かったら、協力してやって下さい。
>>つぶやいたり、ブログアップして頂けたら嬉しいです。
>>山口県庁と、原発誘致を進める中国電力へ電話、FAXなどで、
>>このハンガーストライキについて問い合わせして頂けたらもっと嬉しいです。
>>
>>
>>山口県庁
>>TEL083-933-2570
>>FAX083-933-2599
>>
>>中国電力
>>TEL082-241-0211
>>FAX082-523-6185
>>

 

また、ついさきほど、以下のような情報が入りました。

ハンガーストライキ中の五人の生動画のライブ配信を始めます。
告知などお手伝いしてもらえたら助かります。
とりあえず一回目は本日15時からです。

http://www.ustream.tv/channel/hungryboys

お時間のあるかた、ちょっと覗いてみませんか。

まずは関心を持つこと、知ること。

そして、考えてみませんか。

 

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヤングマン

2011-01-21 | さよなら原発

この写真は、[cop10]のメーリングリストに届いたメールに添付されていたものです。

写真の若者たちは、いまハンガーストライキ中。

今日(1月21日)午後1時、山口県庁にて始めたのだそうです。

何のために?

それは、ここを覗けばわかります。

http://blog.goo.ne.jp/newgenerations

彼らは、東京や大阪など全国から集まった19歳、20歳の五人組の男の子で、

次のような声明を発表しています。

 

本日、1月21日の午後より山口県上関町田ノ浦原子力発電所予定地の埋め立て工事の一時中止と、埋め立て許可の再検討を求めるハンガーストライキをおこないます。

原子力発電所が作られ、稼動する事によってうまれる放射性廃棄物や、海や大気中に蓄積されていく放射線を僕等の世代や、僕等の子供達に残して欲しくないという想いからこの行動を決起しました。

放射性廃棄物は何千年もの間、放射能を出し続けますが、その処理方法はまだ確立されていません。
そして、原子力発電所は40年ほどしか稼動出来ず、建物自体が放射性物質になっていくため、廃炉になった後の安全な解体方法も見つかっていません。

そんな中、新たに山口県上関町で原子力発電所の建設計画が進んでいます。
稼動する過程で出る放射性廃棄物の処理方法や、廃炉になった後の解体方法がないまま、新たに原子力発電所を作る事は問題をこれから生きる若い世代に先送りする行為です。

僕達は、誰一人上関町の住民ではありません。しかし、原子力発電所の問題は、けして上関町だけの問題ではなく全国の問題です。

少しでも、この事を多くの人に知ってもらい、そして山口県上関町田ノ浦の埋め立て許可を出した山口県知事に今上関で起きている事実と思いを伝えていきたいです。

このハンガーストライキは、全国の方達に注目されて初めて意味を持ちます。
皆さんの力が必要です。
もしも、この想いに賛同されましたら、この文章をなるべく多くの方達に発信して下さい。

そして少しでも時間のある方、山口県庁と、原発誘致を進める中国電力へ電話、FAXなんでも良いです。このハンガーストライキについて問い合わせして下さい。

もちろん、僕達と一緒にハンガーストライキをしてくれる仲間も年齢性別問わず大歓迎です。

繰り返しますが、この行動には皆さんの力が必要です。
僕達は、この想いを伝えるためなら限界まで体を張ります。
どうかご協力お願い致します。


このことを伝えてくれたメールのタイトルは「ごはんを食べないヤングマン」で、

発信人も、彼らより少し年上のヤングマンです。

彼らヤングマンのまっすぐな思いに感動したので、
私もこの声明文を少しでも多くの人に届けたくて、ブログに転載することにしました。

私のできるお手伝いはそれくらいで・・・ごめんなさい。

そして、このことを知らせてくれたヤングマンは、こんなコメントを付けてました。

彼らはハンガーストライキとは別に、10代だけの署名を800筆以上集めて今日、上関町長に10代署名を提出しようとしましたが、ドタキャンで受け取ってもらえませんでした。
(上関では原発の賛否で様々な意見や利害関係があるので町長を攻めないでくださいね)
彼らはそれに対して怒ることもなくむしろ、また話あいたいということを考えて自分たちにできることを自分たちの意志でやっています。
彼らは明るくとてもいい雰囲気の青年です。
是非とも応援して下さいね~。

「ドタキャンした町長を責めないで下さいね」と言い、

怒ることもなく、また話し合いたいという年下のヤングマンにエールを送っています。

 

とても爽やかな彼らヤングマンたちに感動しつつ、

自分自身を省みて・・・恥ずかしいナ~    


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

全面広告!

2011-01-20 | 石木ダム

1月19日、長崎新聞の9面です。

全面広告!です。 

石木ダムの必要性を検討しているこの時期に、

検討主体(=石木ダムが本当に必要かどうかの検討をするリーダー)の長崎県が、

佐世保市民と川棚町民の生活を守るには石木ダムしかないんだと言ってるんです。

決めつけているんです。 

いいんでしょうか?そんなことして。

それでは、これから検討する意味がないのではないでしょうか?

 

裁判で言えば、検討主体の県は、裁判長みたいなものです。

裁判長は公平に、原告・被告、双方の言い分に耳を傾け、証拠物件・書類なども精査して、

その結果、判決を下すわけですよね。

初めから判決を口にするような裁判長は有り得ないし、即罷免でしょう。

 

いえ、裁判に例えるのは無理がありました。

裁判長は、原告にも被告にも関わりのない第三者だから、公平に話が聞けるのですが、

今回のダム検証は、国交省の頭の悪ーい(本当は頭の良過ぎる)役人が提示した、

とんでもないシステム(検討主体がダム事業者本人という有り得ない体制)によって、

被告と裁判長が同一人物みたいになってしまうので、

これはいくらなんでも例えが悪過ぎました。

 

そう、言ってみれば、国会の衆議院議長と同じです。

衆院議長は第1党から選出されるので与党の人です。

でも、議長になった時点で所属会派を一時的に離党、無党派になりますよね。

そうして、本当は仲間である与党議員が出してきた法案や予算案を審議していくのですが、

そこでは、議長として中立な議事運営をするはずです。

少なくとも議論を尽くす前から、これは与党案のほうがいい、これしかない!などとは言いません。

 

長崎県は、その議長の立場をすっかり忘れて、

与党議員の立場でばかり物を言い、「石木ダムしかない!」と言い続けています。 

 

初めての「検討の場」が開かれた頃には、民法テレビ4局を使って、

石木ダムの必要性を5週間にわたって流し続けました。

それが、やっと終わったと思ったら、この全面広告です。 

 

テレビの放映料がどれだけかかっているか、私は知りません。

新聞の全面広告は、数百万~数千万円だそうです。

一番高い日経新聞で5000万円、

4大紙と言われる読売・朝日・毎日・産経で、2~4000万円、

スポーツ紙や地方紙では数百万円だそうです。

長崎新聞は地方紙だから数百万円なのでしょうか。

 

それにしても、その広告料は、わたしたち県民の税金です。 

県民の多くが同意しているわけでもないのに、あなた方の考えを押し通すために、

貴重な血税をどうして使えるのですか?

長崎県の行政の意識って、そんなに低いものなのですか!

「行政のトップ」とは、あえて言いません。

あのTV番組「県政チャンネル」のことを、知事は知りませんでしたから。

少なくとも12月25日までは。

土木部、中でも河川課のトップに近い方々のお考えでしょう。

 

行政の皆さん、よーくお考えになって下さい。

あなた方がお出しになった長崎新聞の今年の元旦に報道された、県内議員アンケートでは、

石木ダム推進すべしという議員は4割しかいなかったんですよ。

同じく長崎新聞が昨年の1月5日に発表した県民アンケートでは、

「必要」と答えた人が14.4%で、 「不要」と答えた人は31.2%、 なんと倍以上でした!

あなた方の論理の中では、石木ダムが必要なのでしょうが、

県民の多くはダムが欲しいと思ってないのですから、

その県民のお金を使って自己主張するのは酷いと思いませんか? 

 

私たち不要と思ってる県民は、あなた方のような打ち出の小槌は持っていません。

口コミで伝えることしかできません。

あなた方も、そんなに必要性を県民に訴えたいのなら、

私たちが要望し続けている公開討論会を開いて下さい。 

必要だと言う学者や住民と、不要だと言う学者や住民との公開討論です。

大きな会場で、多くの町民、市民、県民の前で正々堂々と議論しましょうよ。

TVでも放映して、新聞にも大きく報道してもらって、

どちらの見解が妥当なのか、より県民のためになるのか、より未来のためになるのか

考えてもらいましょうよ。

 

それをあなた方が拒み続ける限り、あなた方は逃げていると思われますよ。

やはり必要性を証明できる自信がないのだな…と思われてしまいますよ。

それでいいのですか・・・

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

100万回生きたねこ

2011-01-18 | 雑感

「100万回生きたねこ」の話、皆さんはご存知ですか?

知ってるよ!と言う方、多いでしょうね。

何しろ180万部を超すロングセラーだそうです。

30年ほどかけて。

 

わっ!とヒットして、すっと消えてしまう、そんなベストセラーではないんですね。

 

ところが私は読んだことがなかったのです。

作者の佐野洋子さんのお名前さえ知りませんでした。(一瞬、小説家の佐野洋の子どもかと思った…汗)

 

つい最近、本屋でお目当ての本を探しているとき、ふと目にとまりました。

 

ああ、これが、昨年11月に亡くなった佐野洋子さんの絵本なのか。

どれどれ・・・

 

表紙のとらねこのチャーミングなこと!

グリーンの瞳がしっかり私を捉えました。

1ページ…2ページ…3ページ…ここまでくると、

もう私は最後まで読まずにはいられないと思いました。

 

読み終えて、買わずにはいられないと思いました。

裏の値段をちょっと見て、ちょっと躊躇しましたが、すぐにレジに向かいました。

 

どんなお話かって?

 

それは皆さん、買ってお読みください。

などと私は申しません。

佐野洋子さんの身内でもなければ、講談社の社員でもありませんから。

それに、絵本のコーナーのある図書館なら、どこにでも置いてあるでしょう。

 

それはね、題名通り、100万回生きたネコのお話なんです。

つまり100万回生きて、100万回死んだんです。

つまり99万9999回生まれ変わったんですね~

 

あるときは王様のネコとして、

あるときは船乗りのネコとして、

あるときはサーカスの手品つかいのネコとして、

あるときは泥棒のネコとして、

あるときは一人ぼっちのおばあさんのネコとして、

あるときは小さな女の子のネコとして、

大事に飼われ、とても愛されていました。

 

だからそのネコが、戦場で矢に当たって死んだり、

海に溺れて死んだり、

のこぎりで真っ二つにされて死んだり、

犬にかみ殺されて死んだり、

年老いて死んだり、

おぶいひもが首に巻き付いて死んだりすると、

飼い主は皆とても悲しみ泣きました。

でも、そのネコ自身は、泣いたことがありませんでした。

 

あるときネコは、誰のネコでもなくて、ノラネコでした。

ネコがどんな素敵なネコ人生を生きたか…

それは、やはり原文で読んで頂きたいですね。

 

そしてネコは、共に暮らした白いネコが、静かに亡くなった時、初めて泣きました。

夜になっても朝になっても泣き続け、100万回も泣き続けました。

そして、ある日、泣きやみました。

 

そう。白いネコの隣で冷たくなって、もう、けっして、生き返りませんでした。

 

 

こんなお話の絵本です。

原文を読むと、秘められたメッセージが伝わってきます。

生きることの深い何かが感じられます。

 

検索すると、エッセーもたくさん書かれたようで、その内容もある程度知ることができました。

また、佐野さんのプロフィールや作家仲間からの評や、読者の感想もたくさんありました。

 

それらを読むにつれ、私は、

佐野洋子さんと「100万回生きたねこ」が重なってきました。

 

佐野洋子さんは、100万回生きた人間で、

今回やっと生き返ることなく永遠の眠りにつけたんじゃないかな~

 

なんだか、そんな気がします。

 

佐野洋子さん、素敵な絵本をありがとうございました。            合掌 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

川棚町長へ申し入れ

2011-01-13 | 石木ダム

今日は、「清流の会」の一員として、石木ダム検証に関する川棚町長への申し入れに参加してきました。

詳細はよかったらこちらhttp://blog.goo.ne.jp/hotaru392011/d/20110113を見て下さい。

昨年9月に就任された山口町長は、落ち着いた話しぶりと、笑顔がチャーミングな方で、
はじめは話し合いの成り行きに期待を抱いていました。 でも、だんだん・・・

 

ダムが必要だとは言ってませんよ。ダムに拘ってはいませんよ。

その言葉を聞いた時、おっ! 耳がピクンと立つような気分を味わいましたが、その後に続く言葉は、

私は、川棚町に洪水被害が起きないよう、河川管理者である県に対策をお願いをする立場です。
そして、その県がいろいろ調べた結果、現時点ではダムが一番妥当だと言っているので、
それを信じているだけです。

つまりご自身でお調べになる気は、さらさらないらしい。
すべて県にお任せってことらしい。
それでいいんですか~

また、強制収用に関して質問が出た時、

「強制収用は希望していない」と明言されたので、
ここでも、おっ!と思ってしまったが、

事業認定申請が認められたら、一年以内に土地収用委員会を立ち上げなければならない。
それに町長は反対するんですね?

と、突っ込まれると、

いや、それには反対しない。

と言う。な~んだ。それじゃあ、強制収用を認めることと同じじゃ~ん。

そうかー。為政者の言葉って、これほどいい加減と言うか、逃げ道を作ってると言うか、
ズルイと言うか…なんですね。

私のような単細胞は深読みができなくて、表面だけで理解して「ぬか喜び」してきたんだな…
と納得するのでありました。。

 

ところで、1回だけ私が発言した時に、山口町長は、

「失礼ですが、初めてお目にかかる方のようですね」と言われたので、

「すみません。清流の会の会員ですが、佐世保市民です」と白状しました。

すると、「今日は川棚町民との話し合いなので」と排除しようとの口ぶりでしたが、
すぐに仲間の会員の方が、「今回の申し入れは会としてやってるんだから!」と言って下さって
町長もそれ以上の追い出しにはかからなかったので、そのまま参加することができました。

終了後、町長のところへ行き、はじめにご挨拶しなかった非礼を詫び、
佐世保市民として、水の問題では町長さんをはじめ町民の皆さんにご迷惑やご心痛をおかけして、
たいへん申し訳なく思っていることを伝えると、にっこり笑って、

今日は〇〇さん一人?他の人は?お手柔らかに頼むよ」と言って、手を差し出されました。

え?やっぱり?と思いつつも、しっかり握手して、「こちらこそ~」

そして、「1つお聞きしたいことがあるんですが」と言うと、「何ですか?」と快いお返事。

石木ダムの目的には、大きく川棚の治水と佐世保の利水が言われてますよね。
もし、佐世保の利水の問題がなかったら、治水の問題だけでもダムが必要と思われますか

私は、川棚の町民を洪水から守るための対策としてダムのことを考えているんですよ。

そうですか。それを聞いて安心しました。
佐世保のことには関係なく、川棚の治水対策のために造りたいということなんですね。

と言うと、

いや、佐世保のこともそりゃーありますよ。

だから、もし、佐世保の水問題がなかったらとお尋ねしてるんですけど。

そんな仮定の話には答えられません!

と、ちょっとムッとさせてしまったようで・・・また、やっちゃった! 

 

 

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

梅屋庄吉

2011-01-10 | 佐世保・長崎

竜馬、竜馬に明け暮れた2010年が終わり、
ここ長崎では、今年はどうも「梅屋庄吉」が注目されているようです。

梅屋?庄吉?って…だれ?

と思ってる人も多いでしょうね。
私もつい最近までは全く知らなかった…

その人は、長崎市出身の実業家で、日本活動写真株式会社(現在は日活)の創業者の一人で、
そして、中国の革命家、孫文を物心両面で支えた人なのだそうです。

孫文の理念に共感した庄吉は、

君は兵を挙げたまえ。我は財を挙げて支援す

と言い、孫文がどんなに失敗しても最後まで彼を支え続けたそうです。

この二人の交流の歴史を掘り起こし、中国との友好関係に役立てようと、
長崎県はプロジェクトチームをつくり、展示会開催や中国訪問団の派遣などに今年、力を入れています。

それはもちろん観光県長崎として、集客アップを願ってのことなのですが、
それでも、そういうことが両国の交流の源となり、
出会うこと、知り合うことによって初めて、理解や友好が生まれ、
結果的に平和に繋がっていくのですから、私はとてもいいことだと思っています。

長崎華僑総会会長の王國雄さんは次のようにコメントしています。

長崎は日本で一番外国人に優しいまちだと思う。
長崎が今後も中国との懸け橋となり、交流の先人のまちであり続けることを望んでいる。
日本と中国が仲良くなることに繋がるなら何でもするつもりだ。
友好にはお互いを知り合うことが大切だが、孫文と梅屋はそのよい機会をくれると思う。

何だか胸がジーンとするコメントでした。

そして、私は、1ヶ月ほど前の記事を思い出しました。
長崎新聞「オピニオン」欄に掲載された記事で、
ユン・キロウ氏(元県立長崎シーボルト大教授・現在韓国在住)はこう述べていました。

私の年代は反日教育の下で育ちました。日本はとにかく悪い国、…日本には独裁者がいて、軍隊があり、帝国主義で…
このような教育を受けた私が、1960年代、アメリカに行く途中、初めて日本を訪れました。その時、
私が今まで持っていた日本に対してのイメージは百八十度逆転してしまいました。

このあと、日本人の親切さ、町の清潔さ、謙虚さ、礼儀正しさ、助け合いの精神等々、
たくさん列挙され、当の日本人として恥ずかしくなるほどでした。
しかし最後に、ユンさんはこう結んでいます。

このような日本人がいかに朝鮮半島を植民地化し、アジア諸国を侵略し、最後にはアメリカをはじめ
全世界を相手にした戦争をするようになったのか。その謎が私の脳裏には未解決のまま残っています。

ユンさんが思って下さるほど今の日本人は親切でも謙虚でも礼儀正しくもないでしょうが、
でも、少なくともユンさんが出会った日本人はそうだった。
だから、鬼の国であるはずの日本に住んで大学教授の職さえ務めた。

どんなに間違った情報(かつての情報としては正しくても現状とは異なっている等)で洗脳されていても、
そこに行けばほんとのことがわかる。
そこで暮らしている人と出会ってみればほんとの想いがわかる・・・のですよね。

だから、交流が大事。

人と人の交流が、国と国の友好関係を築く。それこそが戦争の抑止力だと思います

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

送る

2011-01-07 | 雑感

春風のよう・・

その声を聞いた瞬間 そう思った

明るく澄んだ それでいて温かそうな その声の主は

「今朝 母が亡くなりました」

と告げた

 

20年ぶりに会った従妹は その声と同じように

春の匂いのする人だった

ずっと笑顔で

「お母さん」の介護の日々を 楽しげに語ってくれた

 

最後の一週間は ほとんど何も 食べず 飲まず

まさに 木が枯れるように 亡くなったという

 

病院だったら 点滴したりして

もう少し長く 生きたでしょうね

でも 延命治療はしないで! 

というのが 母の希望だったから

 

主治医も納得して

自宅での最期を 看護師である彼女に委ねた

 

居間の隣を「お母さん」の部屋とし 境の襖は開けたまま

いつも家族の目が届くようにしていた

隣室に寝起きし 夜中も1時間おきに起きて様子を見にいった

 

2011年の夜が明けるのを見届けて 

私の伯母は旅立った

 

従妹は 娘と共に 「送り人」の役目も果たした

全身を消毒し 詰め物をし 化粧を施し・・

葬儀屋が来た時はすべてが終わっていた

 

伯母は 娘夫婦 孫夫婦 ひ孫に見送られながら

煙となり 灰となった

 

やるべきことを 悔いなくやり終えた人の横顔は

ほんとうに清々しく 眩しかった

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

筆不精

2011-01-05 | 雑感

お正月の一番の楽しみは年賀状。

古い友だち、昨年出会ったばかりの人、いろんな顔が目に浮かぶ。

文も絵もすべて印刷されただけ(お店で売ってるヤツ)の賀状はスルーする。
いかにも義理状。こんなの要らないのに…と思ってしまう。
資源の無駄。お金の無駄。郵便配達人さんの労力の無駄。

印刷されただけと言っても、自作品は興味深かったりする。
1年間の出来事を細かく書き込んだり(その人の近況がわかって意味がある)、
家族の晴れ姿や、自慢の作品(絵や陶芸や家庭菜園の収穫物など)の写真が
貼付されたもの、そういうのは見ていて楽しい。

また、既製品の年賀状でも、ほんの1,2行の添え書きで心に沁みるものも有り、
思わず心の中でうなる。
うまいなあ、いいなあ、ずるいなあ・・・

実は、頂いた年賀状をとやかく批評する資格は私にはない。
私の年賀状も最低の部類に近いから。

PCを使って文章を書くようになり早や幾年、筆不精は激化の一途。
ボールペンを走らせるのが億劫でしょうがない。
それで、できるだけ機械で済ませられるよう、
4パターンくらいの写真入り文面を作り、出す相手によってそのどれかを印刷する。
宛名書きはもちろん全部プリンターにやってもらい、
手描きするのは、わずかの添え書きのみという省エネ賀状なのだ。。

しかも、その添え書きも素っ気なかったり、支離滅裂だったり、味気ないもの多々有り。
我ながら情けないが、書き直すわけにもいかず、そのまま投函。あ~あ(ため息)

もらって嬉しい、でも出すのは苦痛、それが私にとっての年賀状。ほんとに恥ずかしい。

 

そんな私には信じられないような素晴らしい筆まめさんがこの長崎県にいる!

その人は諫早市に住む69歳の木下紀子さん。

新聞によると、彼女は地域に住む一人暮らしのお年寄り66人に毎月葉書を送り続けているという。
もらう人は月に1回でも、書く方は66枚なので1日平均2枚は書かなくては…。

もともと筆まめな方だったようだが、それでも19年も続けているのはすごい!
待ってる人がいると思うと止められないそうだ。
はじめはあきれていた子どもさんたちも、最近は葉書をプレゼントしてくれるらしい。

跪いて畳の上に葉書を並べる紀子さんの写真がとてもいい。
背後から暖かそうな陽光がこぼれ、まるで後光が差しているよう。
眼鏡の奥の瞳と口元が幸せそうに笑っていた。

ああ、紀子さんの爪の垢をいただきたい・・ 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2011-01-04 | 雑感

佐世保駅はJR佐世保線の終着駅である。
松浦鉄道の終着駅でもある。

だから、普通の駅よりもちょっと大きくて、構内も広い。

私はほぼ毎日のように駅の構内にあるスーパーエレナで買い物をし、
時々A3サイズのコピーが必要になると、駅構内のコンビニに走り、
メール便を利用する時は、やはり駅構内のクロネコヤマトに向かう。
銀行のATM機は並んでいるし、キオスクに行けば新聞も買えるし、
その上、マンションの玄関から駅まではほんの2,3分。
雨の降る日も、ほとんど傘なしで行ける便利さ。

私にとって駅はほんとのコンビーニエンス!という感覚だ。

 

ところがつい先日のこと。

冷たいみぞれの降る中、小走りで駅構内に駆け込むと、なんだか暖かい!

もちろん暖房はされているので、いつも構内に入ると暖かいのだけれど、
いつもと全然違う暖かさなのだ!

なんだ、こりゃ?すごく人があふれてた!
改札口の周りに、たくさんの人が立っている。

何事?

さては雪で電車がストップしたとか?
ダイヤが乱れて、ホームじゃ寒くて皆さん構内で待機中?

でも…それにしては、みんなニコニコしてる。
笑顔が輝いて、とても幸せそう!

そうか!今日は暮れの30日。
久しぶりに帰ってくる子どもや孫や夫や、友人や恋人や…そういう人を待っている人たち?

そうに違いない。

しかし、この空気はなんだろう!
駅全体にエネルギーが満ちている感じ。
土産店やキオスクやお弁当屋のおばさんまでもにっこにこ。
笑顔がこんなに集まると、周りにも幸せと元気が伝染するものなんだ。。
明るい笑い声が響き、外の寒さとはうらはらで、ポカポカ春のように暖かい。

人ごみの横を通り抜け、いつものエレナで買い物を終え、再び改札口近くに来ると、
人の波が引いていくところだった。
待ちかねた人との再会を果たし、それぞれがバス停に駐車場にと散っていた。

幼子を抱っこしたおばあちゃんやおじいちゃんの足取りは軽く、
しっかりと手を繋いだカップルは頬を上気させ、
若い女の子たちは、いつまでも笑い転げていた。

その横を通って外に出る。全然寒くない!
さっきまであんなに寒かったのに。
笑顔の感染力とその秘めたるパワーに圧倒された。

 
あれから5日目の1月3日、再び駅構内はたくさんの人であふれていた。
今度は見送りなのだろう。

人数は同じくらいいるのに、なんだか静か…
なんとなく暗い…
人垣の後ろを通っていたら、博多行き特急電車の到着を告げるアナウンスが流れ、
急にざわざわといろんな音が聞こえてきた。

キャリーバッグを引く音、最後のあいさつを交わす声、急に赤ちゃんの泣き声も…

自動ドアを抜けて外に出ると、もう中の騒音は聞こえてこなかった。
国道を走る車の音、バスのアナウンス、信号機のガイド音…いつもの音に包まれてなぜかホッとする。

見送る人たちの想いが感じられて、早く離れたかった。
今度は寂しさに感染しそうで…
迎えた時の喜びが大きければ大きいほど、寂しさもつのる。その寂しさが駅構内に漂っていた。

そういう悲喜交々を、この駅はずーっと昔から見守り続けていたんだ…

毎日のように足を運んでいる駅を見る目が、少し変化した年末年始でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする