佐世保便り

2008年7月に佐世保に移住。
海あり山あり基地あり。そしてダム問題あり。
感動や素朴な疑問など誰かに伝えたくて…

今年最初で最後の桜

2015-04-03 | 

今年の春はずっと忙しくて、お花見どころではなかった…

ニュースの時間にテレビの中の桜を見ただけ。

来年も春はやってくるのだから…と諦めかけていたら、突発的に今日出かけることになって…

案内されたのがここ。

佐賀県武雄温泉にある御船山楽園というところ。

桜とツツジの名所らしい。

門を入るとすぐ池があり、池を縁取る淡いピンクが緑に映えています。

ほら!満開です。

爽やかな白い桜もいいですねー

桜の木の下は花びらの絨毯。

スタッフのおじさんに勧められて「花見台」に登ってみると…

絶景!

いま眺めてきた桜を眼下に見下ろし、その向こうに続く道路と街並み。

視界が開けると、心ものびのび深呼吸。

この春、最初で最後の桜だけど、一番の見頃の時に出会えて幸せでした。 

 

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横浜にて~パタゴニアと石木ダム

2015-01-25 | 

何年ぶりでしょう?ヨコハマは。

住んでいたのは40年近くも前のこと。

その後、川崎、埼玉と移り住み、最後に遊びに来たのは佐世保に移住するずっと以前…

22日の朝、ホテルの部屋のカーテンを引くと、どんよりとした曇り空。

窓から見えるのも灰色のビル群。

あ、右端のユニークな形の建物は覚えている!

何とかってホテルで、左端が、ランドマークタワー。

で、真ん中はコスモワールドの観覧車!

あれー、あんなところに時計が!便利だな、遠くからでもよく見える。

7時26分か・・そうそう、あまりのんびりしてはいられません。

観光に来たわけではないのだから。

 

実は、アウトドアショップ『パタゴニア』の今年の秋冬コレクションの展示会にやってきたのです。

ファッションにもアウトドアにも縁のない私が何故、そんな展示会に行くのかって?

そのワケは…話せば長くなるので、興味のある方はこちらを見てくださいね~
http://blog.goo.ne.jp/hotaru392011/d/20150121

 

さて、朝食のためにレストランへ行くと、前方のテーブルに可愛いお客様がいて、

食事の間中、なぜか二人でイナイイナイバーの交換をする羽目に…

 

食事を終えて部屋へ戻る途中で、私の部屋とは反対側の窓の景色に釘付け!

あれー、目の前にあるのは赤レンガ倉庫!

大好きな吉永小百合の写真展を見るために、私は埼玉から、高校時代の友人は静岡から出かけ、

ここでン十年ぶりに落ち合った思い出の赤レンガ倉庫です。

その向こうに今回の会場の大桟橋、そしてそのまた向こうにベイブリッジがうっすらと見えました。

 

雨だったので、仲間のほーちゃんと二人でタクシーで大桟橋ターミナルへ。

ひろーい!!!

ここをずーっと抜けて、

目的地の大桟橋ホールまでは、まだまだ歩きます。

こんなところも通って・・・

さあ、着きました!

かっこいいウエアやグッズがいっぱい・・

かっこいい女性たちが・・商談しています。

ステージでは、パタゴニア日本支社長によるプレゼンテーションが始まっていました。

前日もそうでしたが、支社長さんは商品の話はせずに、ほとんどダムの話で終始。

この日も映画『ダムネーション』の話から始まって、

現在撤去中の荒瀬ダムの話(まだまだ撤去工事は途中なのに、どんなに球磨川の水が澄んできたか、

どんなに魚介類が増え、ノリが育っているかなど嬉しい報告)、そして、

長崎県で計画中の石木ダムの話へと移っていきました。

 

石木ダムの何が問題なのか?

・ダムの必要性が科学的に実証されていないこと

・そこで暮らしている住民の人権が侵されようとしていること

を指摘されました。

それは、いつも私たちが県や市に訴えていることですが、

何故それをパタゴニアというアウトドア用品の企業が、その商品を見に来たお客さんに訴えるのか、

私はそれが理解できなかったし、お客さんも同じではないかと、その時まで思っていました。

 

もちろん、アウトドアグッズが売れるためには、

アウトドアスポーツができるような自然環境を大切にしたいと思うでしょう。

美しい川、豊かな水量、澄んだ水質を求め、その結果ダムに反対するのはわかります。

でも、石木川はラフティングができるような大きな川ではないし、

アユやサケがたくさん遡上するような川でもないし、

何よりも、首都圏の皆さんには何の関係もない九州の片隅の小さな小さな小川です。

それとパタゴニア製品をどう結びつけるのかが疑問でした。

 

支社長の辻井さんはパタゴニアの企業精神として、

出来るだけ環境負荷を小さくすることを目指していること、

また、初めての例を実証することの大切さを語りました。

そして、誰かを犠牲にして利益を求める社会をパタゴニアは望んでいないと言いました。

 

おそらくそれは、オーガニックコットンに切り替えた話を念頭においてのことでしょう。

以前なにかで読んだのですが、綿花が栽培される時には、強い農薬が散布されるそうで、

コットン農家では深刻な健康被害が起きていて、土壌汚染、水質汚染等も深刻だったそうです。

こういう状況を知ったパタゴニアは、無農薬のオーガニックコットンを原料として採用することとし、

オーガニックコットンの栽培に転向した農家のコットンは、全て買い上げると約束しました。

しかし、「原材料を100%オーガニックコットンに切り換えたい」という創業者の提案に、

当初は当然、反対の声が多かったとのこと。

オーガニックコットンを使うと製造コストは倍増するし、

また当時はオーガニックコットンの生産量が非常に少なくて、原材料の確保も難しい状態でしたから。

それでもあえて冒険に踏み切ったのは「誰もやったことのないこと」に勇気を出して挑戦しよう、

そうしなければ未来は開けない…という地球環境への強い危機感があったようです。

このパタゴニアの取り組みは一つのモデルとなり、

NIKEやリーバイスなどの世界的企業が賛同し始めます。

今では、更に多くの他の企業がオーガニックコットンの使用を増やしているとか。

 

この話を思い出し、私にも何となく見えてきました。

アメリカ本社のパタゴニア創業者のイヴォン氏がコットン農家の人々の苦境を打開することによって、

コットン農家が健全になり、それを原料として良い製品が生まれていったように、

日本のパタゴニア支社の辻井氏も、初めてのことを実現しようとしているのではないか?

アメリカではダム撤去の時代に入ったけれど、日本ではまだまだダム建設が進められていて、

それがどんなに無駄だと地域が声を上げても行政は聞く耳を持たない。

地元住民は出て行かざるをえなくなり、市民は無気力になっていく。

石木ダムを止めることによって、不要なダムは止めることができるということが実証されれば、

人々のダムへの意識にも変化が起きる。

あちこちで計画中の不要なダムが止まるかも知れない。

最上小国川ダムが止まれば、ここでアユ釣りを楽しむ人はこれからもライフジャケットを着るだろう。

八ッ場ダムが止まれば、吾妻渓谷でカヤックを楽しむ若者たちはこれからもグッズを求めるだろう。

不要なダム計画を止め、不要となったダムを撤去し、日本の川を元気にすること、

それはパタゴニアの企業精神に相応しく、アウトドアショップの未来に希望を与えることに繋がる、

そんな見えない赤い糸が石木ダムとパタゴニアには繋がっているのかもしれない。

パタゴニアのお得意さんやディーラーさんたちにもそれは通じる話だったのかもしれません。

だからこそ、その後、たくさんの方々が「石木川まもり隊」のブースにやってきて、

強制収用反対の署名をしてくださったのだろう…そう思います。

 

ところで、今回出会ったパタゴニアの皆さんを見て気づいたことは、その若さ!

支社長をはじめ、皆さん、男性も女性もめちゃくちゃ若いのです。若く見えるのです。

20代かな?と思った人は40代で、30代かな?と思った人は40代や50代で…

肌がツヤツヤで、目がキラキラ。

不思議、不思議・・

そう言うと、皆さん首をかしげて「スポーツやってるからかな~」とおっしゃってましたが、

それだけではなさそう・・

キーワードは「目指す未来」かな?

 

 

 

 

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本日は晴天なり 大阪までは・・

2014-11-20 | 

明日から4日間、清里での勉強会(「草の根活動家のためのツール会議」)に参加します。

別に活動家ってわけではありませんが・・

たまたま「石木川まもり隊」の活動を応援してくださっている方々からのお誘いを受けて、

参加することになりました。

新宿集合が朝8:00なので、前泊することになり、今日長崎を発ちました。

14:05 定刻に長崎空港を出発しました。いいお天気!

 

眼下の景色に見とれます。

西海橋や、針尾無線塔が見えます。

 

ここはどこ?

よくわかりませんが、長崎県の海岸線は本当に変化に富んでいて、面白いです。

 

ここは?

町や田畑が海のそばまでびっしり・・人工的な海岸線が続いています。

 

大きな川と果てしなく続く田畑・・筑後川と筑紫平野でしょうか?

 

山の向こうに海が見えてきました。

もしや大分県の海?その向こうは瀬戸内海?

 

あ、この形は国東半島ですね。やっぱり大分県だ。海の向こうは四国ですね。

 

瀬戸内海の上を飛んでいます。

かなり高度が高いので、下はブルーにしか見えませんが、

お天気がいいので、海岸線や橋までも見えます。

ぼんやり見えているあれは、瀬戸大橋でしょうか。

 

これはかなりはっきり見えますね~

瀬戸内海は大きな橋がたくさんあって・・以前車でぜ~んぶ渡って回ったことがあるのですが、

もう記憶が定かではありませんし、空からの景色はまた全然違って見えます。

 

そうこうしているうちに大阪の港と街が見えてきました。

つい半月前、別府・大阪間をフェリーで渡った時は、半日の船旅でしたが、

今日は、長崎から大阪まで、わずか40分で移動。

なんだか不思議な気分です。

 

高いところから見ると、九州も四国も瀬戸内海も、とても小さく見えます。

小さいけれど、山や川の美しさに釘付けになります。

変化に富んだ起伏や、葉脈のように張り巡らされた川の流れは、まるで生き物のようで、

いつまでも飽きずに窓に張り付いていました。

 

が、残念なことに、紀伊半島を過ぎたあたりから、急に雲に覆われて何も見えなくなりました。

今回は富士山を見ることはできず・・羽田に着いたら、外は雨。

 

でも、大阪までは、ずーっと下界の景色を堪能できました。こんなことは滅多にありません。

今日のお天気に感謝!です。

明日からのツール会議には、この自然を守る活動をしている方々がたくさん集合。

きっと様々な感動や学びに出会えることでしょう。

 

でも・・やたらカタカナが多いスケジュール表を見ると、

ついていけるのか、ちょっと心配でもありますが・・

ま、いいか~

 

皆さんの話が聴けるだけでも楽しみです!

WAKUWAKU・・

 

 

 

 

 

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雲場池に映る紅葉

2014-11-03 | 

♫ 秋の夕日に照る山紅葉…水の上にも織る錦… ♫

「もみじ」の歌のように錦絵を浮かべているのは、「雲場池」

軽井沢の紅葉の名所です。

とても細長い池で、周囲をぐるりと散策できます。

残念ながら紅葉のピークは過ぎていましたが、

でも、九州に住んでいる私たちにとっては息を呑む美しさ。

中ほどに見える青い空は池に映る空。

ほんものの空はこちらです。

真上の木の葉はすっかり散ってしまっています。

低い木々の葉が、池の周囲を彩り、カモたちも紅葉見物かも?

 

昨日は父の三十三回忌でした。

宇都宮で久しぶりに再会した親族は皆元気だったし、

埼玉の子どもたちも、それぞれのパートナーのおかげで幸せな人生を歩んでいるし、

安心して帰路に着き、ちょこっと寄り道。

九州ではなかなか見られない美しい紅葉に逢いたくて…。

明日も会えるかな~

 

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野の草花がいっぱい ヒゴタイ公園

2014-08-16 | 

この花をご存知ですか?

ヒゴタイというキク科の多年草で、日本国内では数カ所にしか生息しない珍しい花です。

瑠璃色の花球が幻想的で、一目見たら忘れられません。

阿蘇外輪山と九重連山に囲まれた熊本県産山村には、そのヒゴタイが自生する草原があります。 

この門を入ると・・・

こんな草原が広がっています。

ピンクの花はナデシコです。

黄色い花はオミナエシ。

こちらはマツムシソウ。

よほど蜜が美味しいのか、小さな花に蜂が2匹も。

この花はミソハギ。ラベンダーではありません。

傍に埋め込まれた木の名札を見て知りました。

初めて実物のミソハギが見られて、私はちょっと感動!

実は以前、金子みすずの「みそはぎ」の詩に出会って、その歌を歌う機会もあって、

どんな花かな~、見てみたいな~とずーっと思っていたからです。

それは、こんな詩です。

 

みそはぎ

 ながれの岸のみそはぎは、
 誰も知らない花でした。

 ながれの水ははるばると、
 とおくの海へゆきました。

 大きな、大きな、大海で、
 小さな、小さな、一しずく、
 誰も、知らないみそはぎを、
 いつもおもって居りました。

 それは、さみしいみそはぎの、
 花からこぼれた露でした。  

 

阿蘇の草原に咲くミソハギは、さみしさとは無縁のよう。

ナデシコもオミナエシもマツムシソウもユウスゲもオニユリもクレオメも、

そしてヒゴタイも。

みんな、みんな、自然の風に楽しそうに揺れていました。 

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初夏の久住高原へ

2014-05-18 | 

15日阿蘇へ。

16日福岡からやってきた友人を迎えに夫の車で肥後大津駅へ。

3人で昼食後、大好きな天空の道へ案内。

ついでに兜岩展望所に立ち寄り、

 

パッチワークのような田んぼに見とれ、

大観峰経由で帰宅。

 

翌日は、久住方面へドライブ。

やまなみハイウェイを走っていくと・・・

ここ、ここ。

友人に見せたかった私の中の名所です。

数多の柘植のオブジェに友人もビックリ。

一つ一つの作品にも見とれるけれど、

私はやはり、この数の多さに圧倒されます。

なんでも素人の方が趣味でやっているらしい。

大小様々な柘植が元々たくさんあって、それでオブジェの製作を思いついたのか、

それともオブジェを創るために柘植を植えたのかはわからないけれど、

こんなにたくさんの作品を創り続けるその熱意と根気がすごい!と思う。

プロの芸術作品とは違った、ほんわかした雰囲気がいい。

なんだか今にも動き出しておしゃべりしそうな…メルヘンの世界を感じます。

そのオブジェの横で、犬と鹿とイノシシが飼われていました。

ウリボウではないイノシシ、初めて見ましたが、とても可愛かった…

 

さて、目的地スカイパークあざみ台に到着しましたが、今回も視界不良。

標高1038mの展望台から見えるはずの阿蘇五岳、祖母山、久住山はすべてぼんやり。

 

食事の後訪れたのは長者原にあるタデ原湿原。

フジの花の門を入って、橋を渡ると、

湿原の中を木道が続いていました。

木道からは可愛い野の花が、あちこちから顔を出し、

そのたびに、樹木や草花に詳しい友人に「あれは何?」と質問し、

友人を困らせてしまいました。

 

その後、地ビール工場と、池山水源と、「うぶやま山野草園」にも立ち寄りました。

そこで出会った「ヒメウツギ」に一目惚れ。

雪のように白くて小さな花。とても可憐で爽やかな感じです。

お店の方に訊くと、いま苗は無いそうで、

「挿し木できるので、どうぞ枝を折って持って帰って植えてください」と言われ、

2枝頂いて帰りました。

 

帰宅後、夫が阿蘇の庭に植えてくれたけど、うまくつくかな~

 

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台湾人の訪日客激増

2014-05-05 | 

今日の長崎新聞、エッセー「街角アジア」を読んで、へぇ~ 

この10年間で、台湾からの観光客は3倍近くに達したとか・・

今年の桜の開花シーズンにはバスの手配が追いつかず、

台湾当局から国土交通省に「移動手段の確保を求める」という要請があったらしい。

 

そうなんだ~

どおりで、観光地に行くと、必ずと言っていいほど中国語を耳にし、

日中関係は冷え込んでいるというのに不思議だな~と思っていたけど、

あれは、中国本土からではなく、台湾からのお客様だったのですね~

私たちには、北京語も台湾語も区別はつかないので、

みんな中国人と思ってしまいますよね・・

 

バスと言えば、私はよくYOKAROバスを利用しますが、

あのバスにはトイレがないので、途中でトイレ休憩があります。

先日、高速のパーキングでトイレ休憩していたとき、

隣にでっかいバスが停まっていて、その車体はすべて中国語で書かれていました。

このバスごとフェリーに乗って日本に来たのかなと思って見ていたら、

隣席の女性が、私の頭の中を見透かしたように、

「向こうの旅行会社が日本にあって、そこでああいうバスを持っているらしいですよ」

と教えてくれました。

 

「へー、そうなんですか!自国のバスならお客さんも安心でしょうね」と言うと、

「でも、向こうの旅行会社は、日本と違ってかなりいい加減ですよね~」と、

彼女の経験談を語ってくれました。

 

去年のこと。

彼女は、九州自動車道にある基山(きやま)というパーキングエリアで買い物をしていたら、

一人の若い中国人(と、彼女は話していたけど台湾人かもしれない)女性に声をかけられた。

とても困った顔をしていたけれど、日本語がほとんど話せないようで、よくわからない。

で、彼女は、その中国人女性をレジまで連れていき、

「この人とても困っているようなので、事情を聞いてあげてください」と言うと、

中から中国語を話せる人がでてきて、話を聞いてくれた。

 

女性は、中国(台湾かも?)からの旅行客で、自国のバスと添乗員の案内で九州を移動中だったらしい。

ところがトイレの後、駐車場に戻ったらバスが消えていた。

自分を置き去りにして、バスが発車してしまった。

携帯電話は荷物と一緒にバスの中。

 

誰にもどこにも連絡もできず、頭の中は真っ白だったに違いない。

お店の人も困った。はて、どうしたらいいのだろう・・?

横で聞いていた彼女、ふと思いついて尋ねた。

次に行く予定地はどこ?

「ダザイフ」

お店の人はすぐに大宰府の案内所に電話した。

「〇〇という中国の旅行会社の団体客がまもなくそちらに行く予定になっていますか?」

答えは「はい」

そこで事情を説明しているうちに、ちょうどバスが到着し、添乗員の人と話ができたらしい。

お客さんが大宰府を見物している間に、バスは基山まで女性を迎えに行くということが決まり、

メデタシ、メデタシ。

 

その若い女性は、どれほど嬉しかったでしょうね~

貴女の機転のおかげですね~

と、心底感心して言いました。

 

彼女は「いいえ、そんなことは・・・」と謙遜しながら、

「それにしても日本では考えられませんよね~。

 高速バスでもトイレ休憩後に出発するときは、こうやって人数確認するし、

 観光バスなどなおさら、ガイドさんが必ず確認するでしょ?

 それに、隣や周りに座ってた人は気づきますよね~?

 隣の席の人がまだ戻ってませんってどうして言わなかったんだろう??」

と不思議がっていました。

 

同感です。

どんなに高級ホテルや美味しいレストランを手配してくれても、

客への気配りのできないガイドさんでは、旅を楽しむことはできませんし、

たまたま同行することになった旅行者同士も、適度な距離感を持って共に行動したいものです。

「旅は道連れ世は情け」「袖すり合うも多生の縁」なんてね!              

 

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小国町の春~大イチョウと遊水峡とキスミレ

2014-04-16 | 

12日から阿蘇に来ています。

今日は久しぶりにのんびりとした時間を楽しみました。

友人夫婦の案内で、夫と4人小国町へドライブ。

 

「鍋釜滝」を過ぎると、

向こうに見えるのは「下城の大イチョウ」

遠くから見ても、その大きさは伝わってきましたが、

真下で見るとこんな感じです。

説明板にもあるように、このイチョウは国の天然記念物に指定されていて、

樹齢千年を超える巨木です。(幹廻り約10m、樹高20m、枝張り東西34m、南北40m)

また、これは、下城城主「上総公経賢」の母「妙栄尼」の墓標だとか。

この樹の特徴は、幹の周りにたくさんのひこばえが生えていること。

まるで偉大な大祖母を、子や孫がたくさん取り囲み、寄り添って支え、

また大祖母は、子や孫を抱きしめて、命と叡智を与えているようにも見えました。

ネットのように密集した枝の先には、もうたくさんの葉っぱの赤ちゃんが。。。

 

そして、そこから車で走ること約10分で、農園レストラン「菜園の風」に到着。

友人がネットで見つけた、野菜の美味しいイタリアンレストランとのことで、ワクワク。

個性的な建物で、入口を入ると向こうの景色が丸見え。

そう。壁の無い通路状態。心地よい風が通り抜けていきます。

その風を感じながらここで食べることもできるし、

右手の入口から入ると、

 

中は白木をふんだんに使った温もりのある店内。

大きな窓から見える景色は、まるで絵のよう。。

オーナー自慢の採れたて野菜のサラダです。

そのみずみずしさと、野菜の味を引き出すドレッシングの美味しさに皆、感激!

パスタやスープも美味しかったけど、やっぱりサラダが最高でした。

 

腹ごしらえをしてから向かったのは、「遊水峡」

清流の川底が滑らかな岩盤になっていて、天然のウォーターシュート。

夏にはこどもたちの歓声が響き渡ることでしょう。

川沿いにアッツ桜や芝桜の群生も見られました。

 

遊水峡を出て帰路へ。

ドライバー以外は皆窓の外に目をこらします。

阿蘇らしい緑の草原も見られますが、

でも、ほとんどはまだ枯草か、こんな黒っぽい地面。

野焼きの後の焦げた色です。

でも、その中に黄色い点々が・・・!

これを探していたのです。

今の時期、阿蘇の草原には小さな黄色い花が群生していると聞いて。

タンポポより、もっとずっと小さな黄色の花ってなんだろう?

降りて近づいて見ました。

「キスミレじゃない?」とR子さん。

帰宅後調べてみると、その通りでした。

 

野焼きの後の草原では、小さな黄色の点々はほとんど目立たず…

もし今そこが緑の草原だったら、

キスミレは小さな黄色の宝石のように輝いて見えたでしょうに…

 

でも、この野焼きが、絶滅危惧種であるキスミレにとって、とても大事なことのようです。

キスミレの生育環境は、草原性の環境において生成した黒ボク土の分布域が適していて、

それはススキが生育している環境らしい。

しかし、キスミレは春先に充分な光が得られる環境を要求するため,

野焼きによって背高のっぽのススキを一度取っ払う必要が出てくるのです。

 

ススキの茎も大地も、まだ黒焦げの草原跡から、先陣を切って咲き誇るキスミレ。

その健気さに脱帽! 

 

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蜩窯

2013-11-03 | 

今日は美味しいピザをごちそうするよ、

と言われて出かけた吉牟田高原の、

車1台しか通れない今どき珍しい凸凹道をかなり進んだ奥に、やっと現れたお店。

その名は蜩窯(ひぐらしがま)。

本業は陶芸で、30年ほど前に始めた工房の名が蜩窯。

4年ほど前にピザのカフェが併設されたらしい。

http://higurasigama.com/

 

窯にくべる燃料のマキが敷地の脇にずずーっと・・・

店内はたくさんの作品が展示され、ピザが焼けるまで、ゆっくりと鑑賞できます。

テーブルや椅子も、すべて手作り。

木の枝を背もたれにした、この椅子たちに一目ぼれ。

座り心地も大満足。

 

もちろん、肝心のピザのお味も抜群でしたよ~

生地は、吉牟田水源の美味しい水で練り上げたもっちもちの歯ごたえがあり、

脂っこくなく、チーズとトマトと素材の味がしっかり楽しめる焼き方で、

ついつい食べ過ぎてしまいそう。

セットについてくるサラダの野菜は超新鮮で、デザートのムースはほっぺたが落ちそう…

 

蜩=ヒグラシといえば、セミの仲間で、その鳴き声からカナカナゼミともいい、

なんとなく寂しい秋を連想してしまいます。

 

阿蘇の晩秋も、そんな感じ?

10月はじめには銀色に輝いていたというススキの海も、今はオーガニックコットンのよう。

色あせた白が、丘の輪郭を柔らかく描いています。

枯れた草原に点在する白くて丸いものは、干し草を刈り取って丸めたもの。

機械で丸めながら刈り取った草は、その場で白い防水フィルムで覆われるか、

こうやってどこかに運ばれていくようです。

いずれも冬場の牛馬の餌になるのですね~

 

福島でも、同じような光景が広がっていたことでしょう。

原発事故の後、汚染ワラを食べた牛や豚の肉からセシウムが検出され、

大騒ぎになったのは、つい1~2年前のこと。

 

放射能が降り注いだ福島の田んぼや草原は、今どうなってるだろう。

阿蘇のきれいな水ときれいな空気が育んだ干し草を、

福島の牛や馬にプレゼントしたいな・・ 

 

 

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水源めぐり

2013-11-02 | 

阿蘇は本当に水の恵みにあふれたところです。

昨日は2つの水源を見てきました。

こちらは阿蘇郡産山村にある池山水源です。

この透明な湧水は九重山系に降った雨が山麓に吹き出した湧泉で、

水温は年間を通して13.5度

水量は毎分30トンだそうです。

ということは、30×60×24…日量なんと43,200トン!

ワーオ!石木ダム以上の水量です。

こんな小さな池のような水源が…

緑のダムはやっぱりすごい!!

 

この木何の木、気になる木・・・

だって、この木の下に立つと晴れていても雨が降ってくると言う。

そんなバカな迷信もどき…いまどき誰が信じるものですか、

と言って見上げたら、

ホントに降ってきた!ポタリポタリ…と!

うっそー!!!

夫が聞いた話では、これは「トチの木」で、この時期の2週間だけ雨を降らせるそうな。

実際にそれを体験したばかりなのに、素直に信じられない私。

何か仕掛けがあるのかも・・・

首が痛くなるほど見上げていたら、 

上の方の細い枝に水滴がいっぱい・・・

ああ、これだったんだ~

水量豊富な池山水源のすぐ傍に立つトチノキは、

美味しい、美味しいと、その水を飲み過ぎて、

根から幹へ、幹から枝へと吸い上げて、吸い上げ過ぎて、

枝からあふれ出ているんだー

と、かってに納得したのであります。

 

続いて訪れたのは、同じ産山村にある山吹水源

車を降りて、きれいに整備された山道を歩くこと10分ほどで、

こんなにきれいな流れがすぐそばに!

その流れの源を辿っていくと・・

ひっそりと湧き出る小さな水源がありました。

鬱蒼とした原生林に囲まれたその泉は、とても静かで少し神秘的。

別世界にいるような心地になりました。

が、小さいといえども、ここから湧き出る水も、毎分30トン!

ああ、ここにも石木ダムが・・・と、ついつい思ってしまう私でした。 

 

水源を後にして、次に訪れたのは、名もない?小高い丘の上。

綺麗に刈られた雑草の茎を踏みしめ登っていくと、360度のパノラマ!

九重連山に、視界良好な日は阿蘇の山々も見えるとか・・

 

秋の眺望をたっぷり楽しんで、どんぐり拾いなどもして、

次に向かったのは、阿蘇郡小国町にある鍋ヶ滝

前から行ってみたかった場所です。

これまで写真やTVや動画で何度も見ていたので、その姿はあまりにも予想通りでしたが、

滝の裏側に立ってみると、その音と水しぶきは予想以上の迫力で、

本物に会えた嬉しさを実感しました。

 

阿蘇周辺の水の恵みを目で堪能しただけでなく・・・

この夜akiさん夫妻に招待された「梅くら」は、お店の入口に湧水があり、

その美味しい水で作られた料理がこれまたすべて絶品で・・・ 

阿蘇の自然と、それを守り活かそうとする人々に感謝いっぱい胸いっぱい、

お腹もいっぱい…の一日でした。  

 

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