今年も残すところ数時間。
テレビをつけると、東京の今日の新型コロナ感染者が初めて1000人を突破した!と報じていた。
今年はまさに、コロナイヤー。
コロナに怯え、コロナに泣き、コロナに苦しみ、コロナに世界中が揺れた。
学校も会社も休みになり、ひきこもりが奨励され、家族が入院してもお見舞いにも行けず、亡くなるときも死に目に立ち会うこともできず、目に見えぬウイルスが人と人を引き離した。
私も生まれて初めて1人での年越しだ。
子どもの時はもちろん、大人になって都会で一人暮らしをしているときも、年末には実家に帰り、一緒に年越しうどんを食べた。(蕎麦アレルギーなので)
結婚してからはもちろん新たな家族と一緒だった。初めは2人で、途中から4人で、そしてまた2人で。去年までは。
今年も夫は年末には帰ると言っていたが、熟慮を重ねた結果、今回は帰らないことにした。何しろ肺気胸に高血圧、不整脈等々の持病があり、感染は絶対に避けねばならないから。
そんなふうに、帰省をしない選択をした人も多く、ことしの年末は飛行機も新幹線もガラガラらしい。
昨日は私の誕生日だった。子どもたち夫婦の優しさが部屋中を明るくした。
いつも夫が買ってきてくれるお寿司を自分で買いに行ったが・・・
私が買うと、こんな安物になってしまう。
でも、美味しかったし、一人にはちょうど良い分量で大満足。ウニもイクラもエビもホタテもみんな少しずつ。少しずつなのがいい。美味しさを噛み締めることができるから。
よく私は買い物で佐世保駅構内を通るのだが、昨日も今日も通常の人通り。例年は改札口の周辺には、子や孫を迎えに来た人たちがたくさん立っている。みんな再会への期待と喜びが顔に出ていて、寒い日でもホカホカとした熱気が伝わってくる。
そんな熱気が今年は全くなかった。
でも、これがずっと続くわけではない。明けない夜は無い、と言うように、コロナもいつかは終息する。来年か再来年か、わからないが、終息する前に、コロナとの付き合い方も見えてくるだろう。恐れ過ぎず、侮らず、そして、コロナ禍を招いたのは我々人間だという認識を持とう。
この星の数多の生きものの1種に過ぎないヒトが、傍若無人の振舞いを重ね、あまりにものさばり過ぎている。森を焼き、水を汚し、CO2を増加させ、気象危機を招いている。他の生きものと、この星自体を苦しめている。これはきっと、いい加減にしろよ!というウイルスからの警告に違いない。
2021年のお正月はステイホーム。静かに家族と祝おう。
家に帰れない人は、家族と電話で話そう。
近くに森や川や海がある人は、そこに出かけよう。
自然の中に身を置いて、自然の声に耳を澄まそう。
街中に住んでいる人は、窓を開けて、風に耳を澄まそう。
空を見上げ、雲や星と話そう。
忘れかけていた何かを取り戻せるかもしれない。
取り戻そう。手遅れになる前に。