河野太郎衆院議員のブログ 「ごまめの歯ぎしり」を時々読んでいます。
今日は、「シリアと汚染水」というタイトルでした。
http://www.taro.org/2013/08/post-1393.php
いまにも米欧からの攻撃を受けようとしているシリア問題と福島原発の汚染水、
どうむすびつくの?と思いつつ、読み進んでいくと・・・
なーるほど、そうだったのか~
とガッテン!することが書かれていました。
まず彼は、政府が提案したシリアへの軍事行動を否決したイギリス議会について高く評価します。
しかし、それは、軍事行動を否定したことをほめているのではなく、
与党が多数を占めている状況の中で、政府が提案した決議が否決された
そのことをほめているのです。
与党議員といえども、政府の一員でなければ、政府提出の決議が正しいかどうか判断し、
それが間違っていると思うならば反対する。
この姿勢を評価しているのです。
そして、彼が属する日本の国会はどうかというと、残念ながら、そうではない。
本会議の採決はすべて党議拘束がかかり、
震災直後の国会の会期延長の動議のようなものであっても党議に反すると、
役職停止1年というような、議会制民主主義を理解していないようなことが行われる。
と。だから国民の思いを国会が形にすることができないと嘆いています。
しかも国会が機能していないのは、採決においてだけではない。
国会法によれば、
衆議院では20人の賛同する議員がいれば、代議士は誰でも法案を提出することができるようになっている。(予算を伴う場合は50人の賛同者)
それならば、福島第一原発の汚染水処理の責任を国に持たせる法案を議員立法で提出すればよいではないかと思う国民も多いはずだ。
しかし、現実にはそれができない。
なぜでしょう?それには、こんな仕組みがあったのです。
各党の執行部の同意がない法案については、
20人の賛同者がいても、衆議院の事務局が受け取らないからだ。
なぜ受け取らないの?
これは戦後まもなく始まった慣例だ。
各党からその旨の手紙が衆議院事務局あてに出され、
それに従って事務局は党の執行部の同意がないものは受け取らない。
手紙?
自民党の場合、幹事長・総務会長・政調会長・国対委員長のサインが必要で、
そのためには部会・政調会・総務会での審査を経て了解をもらわなければならない。
この党内の了解は、建前では多数決ではなく、満場一致となっているため、
少数の一部が反対と声を挙げれば、了解されない。
だから多くの国民が、東電を破たん処理するべし、汚染水処理を国が前面に出てやるべし、
と思っていても、それを実現する法案が国会に提出されない。
そんなアホな・・・。
でも、原発に反対している野党からなら提出できるでしょ?
野党から議員提案で出されても、
即座に与党は反対の党議拘束をかけて、造反には断固たる処分をすると脅して否決するだろう。
だから、国民の思いが政治に受け止められていないという不信感が強まっていくのだ。
現在の仕組は、政府と与党執行部には大変都合がよい。だからなかなか変わらない。政権交代しても、そこは同じことだった。
国会が機能するように改革できれば、国民の思いを吸い上げる政治は実現する。
すべての採決に党議拘束をかけたり、議員立法を縛っているような慣例も廃止し、
国民の思いを受け止められる国会にすべきだ。
本当にその通りです。
国会議員は代議士なんだから!国民の代弁者なんだから!
国民の願いを無視して議論する国会なんて・・要らない!
そんなの、税金泥棒じゃないですか!
税金泥棒と言えば、最近こんな話を耳にしました。
佐世保市議会本会議では議案に対する質疑も討論もほとんどなされません。
Y議員以外は、皆さん、ほとんどだんまり。
当局の説明を聞くだけ。
異議なしと言うだけ。
だからいつも本会議はY市議の一人舞台です。
ところが今、議運で「本会議での議案質疑と討論時間の制限」が議論されているそうです。
Y市議の発言を制限しようとしています。
それは逆でしょう?
議員さんたちは市民の意見を吸い上げて、それを議会の場で代弁してくれなくては…
賛成であろうと反対であろうと。
そこに座っているだけでは税金泥棒ではないかとの声が一部の市民からあがっています。