貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

曽良と芭蕉の旅の別れ!~芭蕉の館

2023-04-17 11:18:43 | 日記
令和5年4月17日(月)
加賀市: 山中温泉:①芭蕉の館      
 道の駅「山中温泉湯けむり健康村」を
7時40分発。
 前回と同じ芭蕉の館の近くの駐車場へ。


 芭蕉の館は、
芭蕉が山中温泉を訪れ逗留した
泉屋に隣接していた
「扇屋」の別荘を、
平成16年に再整備したもの。
 明治38年の建築で、
広い庭園や庭園を望む雁行型の濡れ縁など、
和風情緒豊かな憩いの空間として
親しまれている。
 今回、
ここでは、芭蕉と曾良の別れを偲ぶ。

 元禄2年、
芭蕉は曾良を伴い、山中温泉に浴す。
「其功有馬に次と云ふ。  
「山中や 
  菊は手折らぬ 
     湯の匂」
 あるじとする物は、
久米之助とて、いまだ小童也。
 かれが父俳諧を好み、
洛の貞室若輩の昔爰に来りし比(ころ)、
風雅に辱しめられて、
洛に帰て
貞徳の門人となって世に知らる。
 功名の後、
此一(いつ)村(そん)判(はん)詞(じ)の料を
請ずと云ふ。
 今更むかし語とはなりぬ。 
 曾良は腹を病みて、 
伊勢の国長島といふ所に
ゆかりあれば先立ちて・・・。」
と記すように、
4ヶ月にわたる二人旅は、
この山中温泉で終わりを告げることとなる。 
 
「行きゆきて 
  倒れ伏すとも 
     萩の原」 
という曾良の書き置き。
 「行く者の悲しみ
 残る者のうらみ、隻梟(せきふ)の別れて
 雲に迷ふがごとし。
 予も又、
「今日よりや 
  書付消さん 
     笠の露」 
と芭蕉。
 苦楽を共にした二羽の鳥が
今日から一羽一羽になって、
雲間に迷うように
笠に書いた「同行二人」の文字を、
落ちる涙で消すことにしようと、
芭蕉の寂しい気持ちが伝わってくる。
 八泊九日の逗留は、
芭蕉の久米乃助という小童への
男色狂いという説もあるが・・・。
 生真面目な曾良の気性と
病気と旅の終着の間際など鑑みても
疑問の余地はある・・・?         
 山中温泉の観光案内と見所も
新に作成されている。