サム・ライミ監督・共同脚本の'09年作品『スペル』(原題『私を地獄へ連れて行け』)をWOWOWで見ました。
「カリフォルニア州パサデナ 1969年」の字幕。霊媒師のジョーン・サン・ディナのところに、子供がロマから盗んだ首飾りを、ロマに返そうとしても拒否され、子供が脅えているという母がその子供を連れてやってきますが、彼女の目の前でその子は裂けた床から地中に引き込まれていきます。ジョーンは次に会う時には目にもの見せてやると、目に見えない魔物に言い放ちます。仰々しい音楽に乗せて、タイトルロール。銀行に勤める若い女性のクリスは、新人のスチュと次期次長の座を争っています。ある日、片目の醜い老婆のガーナッシュがローンが滞って家が差し押さえられてしまうので、何とか見逃してほしいと頼みに来ますが、支店長に毅然とした態度を見せようとしたクリスは彼女を追い返し、ガーナッシュは警備員に連れていかれる際に「呪いをかけてやる」とクリスに告げます。その日残業して無人の地下駐車場で自分の車に乗ると、車内にガーナッシュが待ち受けていて、クリスの服のボタンを引きちぎると、その場でそのボタンに対して魔物ラミアの呪いをかけます。次々に起こる異変。クリスは恋人のクレイを連れてラムという男に霊視相談に行くと、ラムは脅えて彼らを追い返します。自分の部屋に帰ると、風が吹き荒れ無気味な音が鳴り、恐ろしい影に殴られます。クレイを呼んで彼の横で眠ると、眠っているクリスの口の中にハエが入り込み、夢の中でクレイはガーナッシュに変わり、その悪夢から目覚めた後もクレイに向かって鼻血を吹き掛けてしまいます。クリスはガーナッシュの家を訪ねて謝罪しようとしますが、ガーナッシュは既に死んでいて、孫娘は「報いを受けるがいい」と言い放ちます。再びラムのところへ行くと、彼は呪いを解くためには動物の生け贄を捧げなければならないと教えてくれたので、クリスはラミアの襲撃を受けながらも飼っていた子猫を生け贄としますが、呪いは止みません。ラムは動物の生け贄は絶対ではなかったと言い、これからは3日間ラミアの襲撃に悩まされ、その後に魂を取られてしまうことを予言します。そしてそれを阻止するための霊媒師を頼むには1万ドルの現金が必要と言われ、クリスは会社に給料の前借りを頼みますが断られ、全財産を質入れしますがそれでも3600ドルにしかならず、万事窮しますが、クレイがクリスの知らない間に1万ドルを払ってくれていました。霊媒師は古い館に住むジョーン・サン・ディナで、彼女はこの場所が異界との出入口になっていると言います。ヤギをラミアに乗っ取らせ、乗っ取った瞬間にヤギの頭をオノで落とす計画を立てますが、現れたラミアは一瞬でヤギからオノを持つ男に移ってしまい、ジョーンはラミアを呪文で一旦は去らせることに成功はしますが、心臓マヒで死んでしまいます。クリスはラムから呪いのかけられたボタンを誰かに渡してしまえば、その渡した先の人に呪いがかかると知り、うまくスチュをおびき出してボタンの入った封筒を渡そうとしますが、踏み切れません。そこでガーナッシュの墓を暴き、彼女の死体の口に無理矢理封筒をねじ込むことに成功しますが、降ってきた豪雨のために墓穴から抜けだせずに泥で溺れ死にそうになります。何とか朝を迎えると、スチュの不正がばれてクリスが次長に起用されるという知らせが入りますが、クリスはクレイと新しい人生を歩むため町を去ろうとします。が、電車をホームで待っている時、クリスが封筒を取り違えていたことが分かり、クレイは自分の持っていた封筒の中からボタンを取り出してクリスに渡します。と、クリスはホームから線路へと引き込まれ、電車に引かれながら地面の底深く引きづり込まれていくのでした。
シャープで、しかも柔らかく美しい陰影に満ちた映像は何とも魅力的で、なめらかなカメラワーク、編集の見事さとともに、素晴らしい娯楽映画を形作っていました。こちらの期待をどんどん上回るストーリー展開と映像に最後は笑いが止まらなくなったほどです。サム・ライミ、蓮實先生が言うように、現在最も才能にあふれた映画監督の1人なのかもしれません。文句無しにオススメです。
「カリフォルニア州パサデナ 1969年」の字幕。霊媒師のジョーン・サン・ディナのところに、子供がロマから盗んだ首飾りを、ロマに返そうとしても拒否され、子供が脅えているという母がその子供を連れてやってきますが、彼女の目の前でその子は裂けた床から地中に引き込まれていきます。ジョーンは次に会う時には目にもの見せてやると、目に見えない魔物に言い放ちます。仰々しい音楽に乗せて、タイトルロール。銀行に勤める若い女性のクリスは、新人のスチュと次期次長の座を争っています。ある日、片目の醜い老婆のガーナッシュがローンが滞って家が差し押さえられてしまうので、何とか見逃してほしいと頼みに来ますが、支店長に毅然とした態度を見せようとしたクリスは彼女を追い返し、ガーナッシュは警備員に連れていかれる際に「呪いをかけてやる」とクリスに告げます。その日残業して無人の地下駐車場で自分の車に乗ると、車内にガーナッシュが待ち受けていて、クリスの服のボタンを引きちぎると、その場でそのボタンに対して魔物ラミアの呪いをかけます。次々に起こる異変。クリスは恋人のクレイを連れてラムという男に霊視相談に行くと、ラムは脅えて彼らを追い返します。自分の部屋に帰ると、風が吹き荒れ無気味な音が鳴り、恐ろしい影に殴られます。クレイを呼んで彼の横で眠ると、眠っているクリスの口の中にハエが入り込み、夢の中でクレイはガーナッシュに変わり、その悪夢から目覚めた後もクレイに向かって鼻血を吹き掛けてしまいます。クリスはガーナッシュの家を訪ねて謝罪しようとしますが、ガーナッシュは既に死んでいて、孫娘は「報いを受けるがいい」と言い放ちます。再びラムのところへ行くと、彼は呪いを解くためには動物の生け贄を捧げなければならないと教えてくれたので、クリスはラミアの襲撃を受けながらも飼っていた子猫を生け贄としますが、呪いは止みません。ラムは動物の生け贄は絶対ではなかったと言い、これからは3日間ラミアの襲撃に悩まされ、その後に魂を取られてしまうことを予言します。そしてそれを阻止するための霊媒師を頼むには1万ドルの現金が必要と言われ、クリスは会社に給料の前借りを頼みますが断られ、全財産を質入れしますがそれでも3600ドルにしかならず、万事窮しますが、クレイがクリスの知らない間に1万ドルを払ってくれていました。霊媒師は古い館に住むジョーン・サン・ディナで、彼女はこの場所が異界との出入口になっていると言います。ヤギをラミアに乗っ取らせ、乗っ取った瞬間にヤギの頭をオノで落とす計画を立てますが、現れたラミアは一瞬でヤギからオノを持つ男に移ってしまい、ジョーンはラミアを呪文で一旦は去らせることに成功はしますが、心臓マヒで死んでしまいます。クリスはラムから呪いのかけられたボタンを誰かに渡してしまえば、その渡した先の人に呪いがかかると知り、うまくスチュをおびき出してボタンの入った封筒を渡そうとしますが、踏み切れません。そこでガーナッシュの墓を暴き、彼女の死体の口に無理矢理封筒をねじ込むことに成功しますが、降ってきた豪雨のために墓穴から抜けだせずに泥で溺れ死にそうになります。何とか朝を迎えると、スチュの不正がばれてクリスが次長に起用されるという知らせが入りますが、クリスはクレイと新しい人生を歩むため町を去ろうとします。が、電車をホームで待っている時、クリスが封筒を取り違えていたことが分かり、クレイは自分の持っていた封筒の中からボタンを取り出してクリスに渡します。と、クリスはホームから線路へと引き込まれ、電車に引かれながら地面の底深く引きづり込まれていくのでした。
シャープで、しかも柔らかく美しい陰影に満ちた映像は何とも魅力的で、なめらかなカメラワーク、編集の見事さとともに、素晴らしい娯楽映画を形作っていました。こちらの期待をどんどん上回るストーリー展開と映像に最後は笑いが止まらなくなったほどです。サム・ライミ、蓮實先生が言うように、現在最も才能にあふれた映画監督の1人なのかもしれません。文句無しにオススメです。