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ロシア・ソビエト映画祭

2006-06-15 16:22:38 | ノンジャンル
 朝日新聞の今日の夕刊に7月4~30日、東京・京橋の東京国立近代美術館フィルムセンターで、「ロシア・ソビエト映画祭」と題して、28本の映画が上映される、という記事が載っていました。
 ロシア・ソビエト映画というとエイゼンシュテイン、ドヴジェンコ、ボリス・バルネット、レフ・クレショフぐらいしか名前が出てきませんでしたが、以前蓮實重彦氏がソ連(ロシア?)に渡って、レン・フィルムの作品を大量に見てきた時、その素晴らしさに驚愕した、と書いていました。そこで出されていた名前はアレクセイ・ゲルマン、ヴィターリー・カネフスキー、セミョーン・アラノヴィッチといった名前でした。それ以来これらの名前に関する映画を追ってきたのですが、残念ながらまだ出会えていません。今回の特集上映でもし上映されるのでしたら、必見です。
 こういう時、東京に住まわれている方はうらやましい!

増村保造「赤い天使」

2006-06-14 15:58:05 | ノンジャンル
 増村保造監督の'66年作品「赤い天使」をWOWOWで見ました。戦場での看護婦の物語りでした。
 主演は若尾文子。戦地の病院に着くと、いきなり集団に強姦され、両手を失った患者には、手で性器をしごいてやり、足で自分の性器を触らせてやり、とセックスだらけの生活。そんな中で医療品の足りない中、負傷者の手足を次々に切断していく医者、芦田伸介に若尾文子は恋してしまいます。
 悲惨で暗い映画ですが、若尾文子の生命力が映画に力を与えています。
すべての運命を受け入れ、その上で裏表なく悲惨な戦場でその血生臭さにも屈せず、必死に働き、また必死に恋する若尾文子。増村保造監督の他の作品の若尾文子とは、ひと味ちがった面を見せてくれていました。
 増村保造作品は、今月毎週日曜日の午前8時から一作品ずつ放映されるようです。WOWOWに加入している方にはオススメです。

ほしよりこ『きょうの猫村さん2』

2006-06-13 17:46:32 | ノンジャンル
 ネットで公開され、人気になったマンガの第二弾。本屋に行くと平積みになっている人気の本です。
 第一作と同じく、けなげで元気で思いやりがあって働き者で、でも猫なので、暖かいコタツに入ると、どうしても眠ってしまう、かわいい猫村さん。そんな猫村さんが、御主人は温厚だがどうも浮気をしているらしく、奥さんは整形をしまくっておしゃれ、娘は不良の高校生、そして奥さんと仲が悪く、猫村さんが部屋に入るのを奥さんが禁じている、お舅さん、という家族の中でお手伝いさんとして働く、というマンガです。
 一ページに2コマしかないので、読みやすく、ペンのかすれたタッチが何ともいえない味を出しています。
 それから猫村さん、家事をする時必ず鼻歌歌うんですね。それにエプロンをした後ろ姿がかわいい。猫なので当然他の登場人物よりも背がとても低く、常に上を向いて話すところもかわいい。
 あとはネーミング。不良の娘が尾仁子(おにこ)、御主人の愛人がスケ子とそのものずばり。これにも笑えます。
 常に手許に置いておいて、たまに元気をもらうのに読ませてもらうような、そんなマンガです。

加藤泰監督『明治侠客伝・三代目襲名』

2006-06-12 16:39:17 | ノンジャンル
 加藤泰監督の「明治侠客伝・三代目襲名」を、加藤泰DVDボックスの一本として、久しぶりに見ました。堪能しました。
 出演鶴田弘二、藤純子、悪役で大木実、安部徹。明治時代を舞台にした仁侠映画ですので、善玉が堅気の衆には迷惑をかけずに賭場、喧嘩、人足仕事で一家を構えようとし、悪役は非道の限りをつくして、それまでの一家が持っていた縄張りを横取りしようとする、という話が本筋なのですが、そこは加藤監督の映画、男女の仲が素晴らしく描かれています。
 安部徹が身請けしようとする藤純子と鶴田弘二が惚れて惚れて惚れ抜く様が美しい! 特に藤純子のキスがいい! お父さんの俊藤プロデューサーも現場にいたりしたのでは、と思うのですが、お父さんの見守る前であの演技をしていたとしたら、やっぱりスゴイと思います。
 この映画の最大の見どころは、その二人が見事な松をバックに川岸の小道で逢い引きするシーンですが、山根貞男さんが指摘していたように、藤純子から渡される二個の桃を鶴田弘二が重そうに持つのが、「ああ、重たい桃を彼に渡すために、田舎から苦労して持ってきたのだなあ」と思われて、また胸がジーンとしました。
 この映画を含めて加藤泰監督作品が5作品も見られる加藤泰DVDボックス、映画好きな方にはぜひオススメです。

エドウィン・マルハウス

2006-06-11 16:50:59 | ノンジャンル
 「さくら」「きいろいゾウ」の西加奈子さんの推薦でスティーヴン・ミルハウザー著「エドウィン・マルハウス」を読みました。
 この本はジェフリー・カートライトという子供が書いた、自分の親友で11歳の誕生日に自殺するエドウィン・マルハウスの伝記という体裁を取っています。彼らは同級生なので、10歳の子供が親友の10年間を書いた本ということなんですが、文章は立派に大人の文章だし、設定にかなり無理があるなあ、と思いました。
 また伝記の対象になっている子も優れた本(題名は「まんが」)を書いていることになっているのですが、その内容にはほとんど触れず、どんな優れた本なのかが判然としません。
 結局仲のいい子供がどのように毎日を過ごしたかが書かれているだけで、読んでいて「伝記」という感じはしませんでした。
 また、著者はものを羅列するのが好きらしく、何かというとものの羅列を始めます。これもこの著者の悪い癖で、読んでてイライラしてきます。
 ということで、私にとってはあまり面白い本ではありませんでした。興味のある方はご自分で判断されてください。福武書店から1800円で出ています。