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ジャン=リュック・ゴダール監督『アルファヴィル』

2011-04-09 06:49:00 | ノンジャンル
 ジャン=リュック・ゴダール監督の'65年作品『アルファヴィル』を、スカパーの洋画★シネフィル・イマジカで再見ました。
 画面一杯のライトの明滅。ものものしい音楽が鳴る中、車でα都市に到着したレミー(エディ・コンスタンチーヌ)は、新聞記者を名乗って、予約していたホテルに入ります。部屋まで案内した女性は裸になり、風呂に一緒に入ろうとしますが、レミーが拒否すると、男が襲いかかってきて、レミーは銃で撃退します。女性は自分は第3級誘惑婦だと名乗り、レミーに写真を撮られます。レミーはナターシャ・フォン・ブラウンに会うように言われて、フォン・ブラウン教授とアンリ・ディクソンの写真を取り出して見ます。ライターに銃で発火させ、ナターシャ(アンナ・カリーナ)のタバコに火をつけるレミー。彼女はα都市にレミーが滞在する間、レミーの世話をするように当局に言われたと言い、今夜官庁でショーがあるので見に行こうと言います。レミーは彼女と話をしますが、彼女は愛するという言葉を知りません。ナターシャと一旦別れ、ホテルを出て電話ボックスに入ったところを、ナイフを持った男に襲われるレミー。彼は自分の前任者の情報員であったアンリ(エイキム・タミロフ)を探し出しますが、アンリはこの都市が巨大なコンピュータであるα60に支配された独裁都市であると言います。レミーは殺すべきフォン・ブラウン教授の正体を聞き出そうとしますが、うまく行かず、誘惑婦の虜になっているアンリは「愛情でα60を自爆させ、涙を流す者を救え」と言い残して「苦悩の首都」という本をレミーに渡し、死にます。ナターシャと再会し、官庁に連れて行かれたレミーは、そこで人を愛したりするなど、非論理的行動を取った者たちが銃で撃たれてプールに落とされた後、女性たちにナイフで刺殺されるショーを見せられます。フォン・ブラウン教授を発見したレミーは、教授をエレベーターに押込もうとして、護衛の男たちに殴られて失神し、ナターシャは泣くという禁じられた行為をしてしまいます。α60はレミーへ尋問しますが、何を隠しているか分からないとして、一旦レミーは自由になります。α60の中枢に侵入するレミー。ホテルに帰るとナターシャが先に帰っていて、レミーは「苦悩の首都」を彼女に読ませます。そこには彼女の知らない言葉が多数あり、それはα都市では聖書と呼ばれている辞書から次第に消えていった言葉でした。ナターシャは当局からレミーにもう会うなと言われたと言い、レミーは再び捕えられて、α60にまた尋問されます。秘密諜報員であることがばれたレミーは、尋問室から脱出し、男たちを射殺して逃げます。フォン・ブラウン教授に一緒に外部の国へ逃げようと言いますが、拒否され、教授を射殺するレミー。機能不全に陥った人々の中を、監禁されていたナターシャを助け出し、爆破寸前のα都市を二人は車で逃げ出すのでした。
 テキストがほとんど理解不能な、無気味なα60の声が響く中、ハードボイルドなエディ・コンスタンチーヌの存在感と、しなやかな体のアンナ・カリーナの魅力に魅せられました。この映画についても、山田宏一さんの著書『ゴダール、わがアンナ・カリーナ時代』の中に決定版とも言える解説がありますので、是非お読みください。

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