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ジャン・グレミヨン監督『白い足』

2010-02-19 14:21:00 | ノンジャンル
 本「山田宏一のフランス映画誌」の中で取り上げられていた、ジャン・グレミヨン監督の'48年作品「白い足」をビデオで見ました。
 カフェの主人のジョックが情婦のオデットを連れて港町に戻ってきます。町には城があり貴族のジュリアン(ポール・ベルナール)が1人で住んでいますが、彼は愛馬を唯一の友とする孤独な男で、白いゲートルを常に足に巻いていることから、町の子供たちに「白い足」とからかわれています。ジョックの小間使いのミミは自分のことを醜いと思っていましたが、ジュリアンに思いを寄せ、やがてそれがジュリアンに知られ、彼の城を訪ねることになります。乱雑な彼の部屋を片付けて感謝されたミミはドレスを贈られますが、それを知ったオデットはミミの後をつけて城に至り、ジュリアンを誘惑して関係を持ちます。それに気を良くしたオデットはジョックに貴族のような暮らしを要求し、風呂桶を買ってもらうことになります。ジュリアンの父が牛飼いの女(シルヴィ)に産ませた私生児のモーリス(ミッシェル・ブーケ)は、母が父からもらった風呂桶をジョックに売り、オデットの寝室まで運び込みます。それをきっかけにオデットはモーリスと密会するようになりますが、自分を城から追い出したジュリアンに対する復讐に燃えるモーリスは、彼と関係を持ったことを告白したオデットに激怒し、オデットを城に行かせ、ジュリアンを誘惑させます。ジュリアンは彼女のために家具を全て売りますが、オデットは安定した生活を求めてジョックと結婚してしまいます。結婚パーティからオデットを連れ出したモーリスは、二人でジュリアンの元を訪ね、オデットがモーリスの愛人であることを告げ、ジュリアンを侮辱しますが、怒ったジュリアンはオデットを絞殺して海に突き落とします。それを目撃していたミミはジュリアンをかばうために自分が殺したと言いますが、死体検分の結果疑いが晴れ釈放されます。城に火をつけようとしていたジュリアンの元にオデットが向かい夜が明けると、ジュリアンは自首する決心をし、オデットは城を守って彼の帰りを待つと言うのでした。
 ただならぬ朝日のオープニング、暗闇を駈ける人々、海へと落ちていくオデットとともにたなびくショール、シルヴィとミッシェル・ブーケの親子のエキセントリックな眼差しなど、印象的なシーンが多くありました。ミミがロウソクを持って階段を登るシーンは、トリュフォーの「恋のエチュード」に多大な影響を与えたのではないかと思います。幻想的なフランス映画を見たい方にはオススメです。

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