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ジェフリー・ディーヴァー『シャドウ・ストーカー』

2014-04-14 06:07:00 | ノンジャンル
 ジェフリー・ディーヴァーの'12年作品『シャドウ・ストーカー』を読みました。
 カントリー歌手のケイリーが、ファンのエドウィンへ送った、定形の返事のメール。それに対する「永遠に君の影になってそばにいてあげる」といった内容の返信メール。ケイリの弁護士からエドウィンへの、ケイリーに接触するなという警告を守れというメール。エドウィンからケイリーの私的アドレスに向けて書かれたメール。
「日曜日」
 天使の声と美貌を備えて、絶大な人気を誇るカントリーシンガーソングライターのケイリー・タウンは、故郷のフレズノで金曜日に行なわれるコンサートのために、会場のステージ上で1人準備に励んでいます。彼女は、メールを何百通も送り、過剰に親しげでどこか病的で、髪の毛や爪の切りくずをねだり、ケイリーの衣類を盗み出したらしい男、エドウィン.シャープの存在に悩まれていました。そして彼女はかすかな物音を聞き、不安に怯えます。会場の入口では先日雇ったボディガードが目を光らせていました。ケイリーのそばにやって来たアシスタントのアリシアは出入口の1つに人影が見えたような気がすると言い、その直後、上から巨大な照明器具が振子のように落ちてきて、ケイリーを襲います。
 2人の子供を育てるシングルマザーで、ボディーランゲージの分析“キネシクス”の専門家でもあるカリフォルニア州捜査局(CBI)の捜査官、キャサリン・ダンスは休暇を利用してフレズノの近郊を訪れ、友人であるケイリーと久しぶりに会う約束をしていました。ケイリーからもらえるはずだった電話がないのを不審に思ったダンスは、彼女の携帯にかけてみますが、すぐ留守電サービスに転送されます。待ち合わせ場所にやっと現れたケイリーは4人に囲まれて店内に入り、ボディーガードらしき男は、店内の全員を注意深く観察していました。ケイリーは照明器具が落ちてきて、危うく死ぬところだったと話し、ステージ設営の責任者であるボビーは固定式の照明器具なので本来なら落ちるはずはないと言いました。やがてジュークボックスの前に立っていた若者がケイリーに近づいてきて、薄笑いを浮かべながら言います。「僕だよ、ケイリー! エドウィン・シャープ。きみの影だよ」
 エドウィンが去った後、ダンスはケイリーらから、これまでにエドウィンからもらった気味の悪いメールの集中砲火やプレゼントの山の話を聞きました。撮られた記憶のないバックステージや駐車場でのケイリーの写真もたくさん持っているとのことでした。私的なメールアドレスもいくら変えても、数時間で彼はつきとめるのです。彼らは念のために店を裏から出ましたが、そこにはエドウィンの赤い旧式な大型車が停まっていました。「ケイリー! 僕の車、見てくれよ! 残念ながらキャデラックでないけど」ケイリーは〈赤いキャデラック〉という歌を歌っていました。
 ケイリーがダンスと一緒にいる時、ケイリーの携帯が鳴り、彼女の曲〈ユア・シャドウ〉の1番だけが流されて切れました。歌詞には「ステージ」という言葉が含まれていました。その頃、ボビーはコンサート会場のステージにいました。落下した照明器具が十メートル近く移動しているのに気づいた直後、ボビーは背中を押され、ステージから6メートル下のオーケストラピットの床に落ち、顎と腕の骨をめちゃくちゃに破壊されます。真上では落下した照明器具が押されている音が聞こえます。そしてそれはボビーの上に落下してボビーを押しつぶし、照明器具は強烈な光を放ち始め、ボビーは自分の体が焼けていくのを感じるのでした‥‥。

 2段組で450ページという大作でしたが、平易な文章と思いがけない展開に、今回も一気に読んでしまいました。単純な意味での“スリルとサスペンス”を読書に求めている方には最良の書だと思います。なお、上記以降のあらすじに関しては、私のサイト「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)の「Favorite Novels」の「ジェフリー・ディーヴァー」のところにアップしておきましたので、興味のある方は是非ご覧ください。

 →「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/

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