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増村保造監督『動脈列島』その1

2014-08-03 09:59:00 | ノンジャンル
 増村保造監督・共同脚本の'75年作品『動脈列島』をスカパーの日本映画専門チャンネルで見ました。
 “この物語はフィクションである”という主旨の字幕。“名古屋市 熱田区”の字幕。新幹線の騒音と振動でB29爆撃の幻影に悩まされ、異常に脈拍が上がる老婆の野上ヤスを自宅で介護する研修医の秋山(近藤正臣)と薬剤師のトモコ(関根恵子)。“東京 国鉄本社”の字幕。新幹線公害訴訟の代表(加藤嘉)は国鉄総裁(山村聡)に被害を訴え、総裁は防音壁と作ることと、第1次補償として1人10万円を出すことを発表しますが、公害訴訟団は納得しません。やがて野上ヤスは死に、秋山は君原に薬局でニトログリセリンを手に入れてくれと頼み、自分は親父に金を出してもらって開業医になるだけなので、その前にヨーロッパに観光旅行に行き、そこから手紙を書くと言います。タイトル。
 新幹線のトイレに物と詰まらせる秋山。乗務員は客からトイレが詰まっていると言われます。“新幹線 品川基地”の字幕。トイレの詰まりを調べていた者は、茶筒がトイレに詰まっているのを発見します。中からはコードの切れてる時限装置と爆薬用のケイソードとニトログリセリンと警告状が出てきます。警告状には、新幹線の騒音を60ホーン以下にし、振動を毎秒0.6mm以下にし、市街地の速度を毎時70km以下にし、線路の両側に50m以上の緩衝地帯をただちに設けなければ、10日後に新幹線を破壊し、最低2日間は停止させ、1週間以上マヒさせるが、取りあえず、こちらの実力を示すため、明日脱線事故を起こすと書いてありました。
 “実行9日前”の字幕。警察庁長官(小沢栄太郎)はエリート警察官の犯罪科学研究所所長・滝川(田宮二郎)に捜査の指揮を取るように言います。豊橋のレールに食用油が塗られてブレーキがきかなくなり、脱線事故が起こります。事故現場には封筒が置いてあり、新たな警告状が入っていました。滝川は警察庁捜査一課特殊捜査班班長(井川比佐志)、警察庁捜査一課長(小池朝雄)、愛知県警捜査一課長ら5人を集め、6人でチームを組みます。滝川は犯人を、新幹線公害の被害者か同情者、愛知県在住と見て、それに該当する2500世帯、575人に捜査対象を絞り、6人で合同捜査会議を開くことにします。
 “実行8日前”“名古屋市 南部”の字幕。聞き込みをするチームの面々。国鉄総裁に過激な言動をしていた公害訴訟団の田尻(橋本功)も聞き込みを受けますが、自分たちは科学的根拠に基づいて被害を主張しているのだと言って、学者による報告書を見せます。“東京 秋葉原”の字幕。電子部品を買う秋山。滝川は犯人を頭脳明晰、大卒、思いつめるタイプ、25歳から35歳、自由業、特にニトロを入手しやすい医者だと思うと言い、田尻から借りてきた報告書を書いた医学教授と2人の学生を調べようと言います。
 “実行7日前”の字幕。報告書を書いた教授(中条静夫)は、報告書は実際には学生の秋山がほとんど書いていると捜査員に言います。ロマンスカーの通る隣の部屋で、トモコの写真を見ながら、部品を組み立てる秋山。原告全員のアリバイが証明され、報告書を書いた教授と1人の学生もシロを分かると、滝川は正義感の強い秋山に惹かれると言います。
 “実行6日前”の字幕。秋山のパスポートが調べられます。“愛知県 額田町”の字幕。秋山の父(久米明)に捜査員が話を聞くと、秋山のいとこが東京で電子工学を勉強してると言われます。秋山の恋人だと病院で聞いたトモコに捜査員が会いに行くと、秋山がパリから送ってきたハガキを見せられます。トモコはニトロの持ち出し容疑で県警本部に連行されます。野上ヤスのカルテを調べる滝川。秋川のいとこの末永のパスポートの写真と秋山のパスポートの写真はとても似ていて、秋山は普段かけていないメガネをかけて写っていました。滝川は秋山のパスポートで末永が出国したと考え、野上ヤスのカルテの指紋と警告状の指紋と筆跡が一致したことを知らされます。レールに塗られた油が東京で売られていたことから、滝川は秋山が東京にいると考え、広い東京、人口1千万の中から見つけるのは、これからが勝負だと言います。(明日へ続きます‥‥)

→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/

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