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アキ・カウリスマキ監督『パラダイスの夕暮れ』

2013-03-20 08:47:00 | ノンジャンル
 アキ・カウリスマキ監督・脚本・製作の'86年作品『パラダイスの夕暮れ』をDVDで見ました。
 ジャズが流れる中、相棒とゴミ収集の仕事をするニカンデル。相棒は25年もこの仕事をしてきてうんざりだと言い、5台のトラックで独立しようと思っていること、銀行からの融資も受けられたことをニカンデルに話し、手を貸してくれと言います。一晩考えさせてくれと言うニカンデル。彼は帰宅時に車をエンストさせ、ボンネットを開けて直している時に手を負傷します。スーパーで買物をし、レジ係のイロナに血が流れているのを発見され、手当てしてもらうニカンデル。彼は一人暮らしの部屋に帰り、1人で夕食を食べます。同僚に誘われてダンスバーに行くイロナ。
 翌日ニカンデルは相棒にできることならなんでもしてあげると言いますが、相棒は仕事の最中に急死します。バーで酒を飲み、これ以上飲まない方がいいと言うバーテンを殴り倒すニカンデル。コックに店外に放り出されると、ドアのガラスを蹴破り、店に突入するニカンデル。
 翌朝留置場で目を覚ましたニカンデルは、そこで出会った失業中のメラルティンに自分がやってる仕事を世話してやると言います。ニカンデルの仕事中に現れるイロナ。明日会わないかと言うニカンデルに、仕事の終わりに迎えに来てくれとイロナは言います。翌日花を買い、帰宅すると、女房が留守だと言ってメラルティンが現れますが、そわそわしているニカンデルを見て、帰っていきます。仕事の終わったイロナに花を贈ると、イロナはニカンデルの行きたいところに連れていってと言います。ビンゴ大会に向かうニカンデルでしたが、イロナは急に帰りたいと言い出し、あなたとは何もかもうまくいかないと言います。自室に戻り酒をラッパ飲みし、テーブルの上のものをすべて手で払い落とすニカンデル。
 しばらくして店長に呼び出されたイロナは会社の経営を理由にクビを言い渡され、怒ったイロナは金庫を持ち去ります。ニカンデルの元を訪れるイロナ。ニカンデルはメラルティンに金と着替えを借りると、イロナと郊外のホテルに部屋を取り、食事に出かけます。お互いになぜ自分と付き合うのかと問い、理由なんてないと言う両者。それぞれの部屋に戻り、ベッドに寝ると、風の音が聞こえます。
 翌朝、朝食をイロナの部屋に運ぶニカンデル。イロナは金庫を盗んだことを告げ、海辺でラジオを聞きながら、2人で金庫を開けます。イロナを押し倒してキスをするニカンデル。金庫から出て来たのが大金なのを知り、返した方がいいと言うニカンデル。イロナは今年になって3度目のクビなので、叔母が住み、フィンランド人も多くいるというフロリダに行きたいと言います。ニカンデルと別れた後、警察に捕まるイロナ。ニカンデルはスーパーの店長室に忍び込み、秘かに金庫を返します。釈放されるイロナ。イロナは荷造りして部屋を出て行き、一晩中路上を彷徨し、朝にニカンデルの部屋を訪ね、彼が仕事で出た後、彼の部屋で眠ります。彼女が今自分の部屋で寝ているとメラルティンに言うと、メラルティンは仕事はいいから彼女をものにしろとニカンデルに言います。部屋でキスをするニカンデルとイロナ。
 イロナは洋服店での仕事が決まりますが、ニカンデルとレストランに行くと、満席だと断られます。ハンバーガー屋で食べる2人。ニカンデルは仕事中に前を通りかかったとイロナに会いに来ますが、店長はイロナに2度と彼を店に入れるなと言います。夜、1人で散歩に行くと言うイロナ。彼女はメラルティンらと映画を見に行く約束も守らず、朝帰りします。イロナに「メス豚」と言うニカンデルに、明日出ていくと言うイロナ。イラつくニカンデルは、会う人ごとに「殴っていいか?」と問いかけます。一旦はニカンデルと別れる決心をしたイロナでしたが、結局ニカンデルの元へ帰ってきて、ニカンデルはイロナの店に現れ、店長を突き飛ばし、すぐに新婚旅行に出かけようと言います。毎日イモの生活だと言うニカンデルに、それでもいいと言うイロナ。2人がタリンへ船で旅立つところで映画は終わります。

 カラー映画で、終始静かな印象を与える映画でした。突然ハッピーエンドになるというカウリスマキ作品は、この映画が原点だったのかもしれません。

 →Nature LIfe(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto

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