昨日の続きです。
鞄に荷物をつめている郁芬に対し、立中は手伝ってやり、やがて二人は抱擁する。
窓から見下ろす立中。タクシーに乗り、立ち去る郁芬。
足が折れていた娘はギブスを自分で外し、母の眠っている間に部屋を脱出する。
街頭でナンパされた娘は、ディスコに行った後、男とホテルに入るが、男がシャワー中に泥棒を働こうとするところを発見され、男の腹をナイフで刺し、逃げる。
雨の夜。停まっていたバスの中で雨をやり過ごす娘。
彼女が鍵で入った部屋は暗室になっていた。
そこに住むカメラマンの青年は、「警察の手入れがあった時、ケガをした君を見て、救急車を呼んだ」と彼女に言う。壁一面に大きく引き伸ばされた自分の写真を見て「このバカな写真は?」という娘に、青年は「これは真剣な作品だ」と言い返す。キスする二人。青年は「君の写真を持って入隊する。毎日手紙を書く。一緒にいよう。待っててくれ」と言う。(中略)
目覚めるカメラマンの青年。娘は他の男のバイクの背に乗り、去って行く。
窓の黒い紙を剥がしていく青年。
プールで泳ぐ少女。(中略)
沈の会社で働く郁芬に電話。「編集部から文学賞を受賞したという電話が来ました」沈「ということはまた転職だね」。
テレビ画面で語る郁芬「小説家に向いていないと思ってました。この小説はごく平凡な一組の夫婦に怪電話が引き起こす事件です。妻は電話の主を声しか知るすべがないというミステリーで、新しい試みです。私は今まで自分の感性を頼りに書いてきました」。
青年「この人会ったことある」隣で寝る女性「今年の文学賞を取った人よ。『婚姻実録』。」「どんな小説?」「ある夫婦の話なんだけど、夫婦の仲はうまくいってなかった。奥さんにある女性から電話があって苦しむことになるの。旦那も事情が呑み込めないまま、悲惨な結末に。奥さんを殺して旦那も自殺。ある審査員が生活感はあるけど屈折していてゾッとすると言ってたわ」。
郁芬「意外だったわ」立中「やり直そう。家に戻ってきてくれ。分からないんだ。二人の仕事は順調なのに」「言いたいことは全部言ったわ。まだ分からないの? これ以上は時間のムダ。傷つけたくないの。分かって」。郁芬は去る。
郁芬「ただの小説よ。何をビクビクしてるの?」沈「怖いんだ。僕一人だけが知ってるんだ」「小説は作り事よ」「そんなことは分かってるさ」。(中略)
立中、帰宅すると電話が鳴っている。最初は出ないでいると、一旦切れ、また鳴り始める。そこで電話に出ると「彼女はいない。誰だ? 分かった。行き先を」。
立中、飲み屋に行き、主人に写真を見せる。「この二人を知ってるか?」「やつは大順(ターシュン)。こっちは奴の女でハーフ。こんな写真、どうした?」「さっきある男から電話で、是非会いたいと。女房が離れていった理由が小説に書いてあるって。彼らの居場所を知らないのか?」。
路上でナンパされる娘。
ホテルの部屋でシャワーを浴びてきた男に「俺の妹に何をしようってんだ?」と叫ぶ男。(中略)
立中、沈の会社を訪ねる。
郁芬「電話のせいもあったかも。でも重要なことじゃない。小説は小説。現実と作り物の区別もつかないの?」立中「黙れ! どうしてなんだ! 家に戻るんだ!」。間に入る沈。
立中「遅くなった」彼の同僚「今日、発表があった。僕が課長になったよ」。
部長の秘書「部長はいません。帰ったらお知らせしますから」立中「ここで待ちます」。
部長の秘書「立中が帰ろうとしません」。困り顔の部長。
あきらめて帰る立中が上を見上げると、部屋の中に部長がいる。
沈と郁芬が帰宅する途中を車で追う立中。
立中の知人の警官「連絡もなしにいつ来た?」立中「話があって。今日、新課長の人事辞令がやっと発表された。選ばれたよ。次期の課長に」「酒でも飲もう」。
「そんなうれしそうな顔は初めて見た」立中「男には仕事が第一だ。他はどうでもいい。妻が去った。去るなら去れ」「飲め、飲め、もう言うな」。
朝。ソファで眠っていた立中、目覚める。目からこぼれる涙。
洗面所で自分の顔を見詰める立中。
走る少女。歩く立中。車に乗り込もうとした部長、射殺される。
目覚めて、立中とともに拳銃がなくなっているのに気づく立中の知人の警官。
沈宅を訪れる立中。相手が立中と知って沈はドアを閉めようとするが、ドア越しに腹を撃たれる。そして倒れた後、背中からもう一発撃たれる。立中は郁芬にも照準を合わせるが、威嚇射撃だけにとどめる。
警官「被害者の沈の容態は落ち着いた。立中の夫人も病院へ。病院を張り込め。奴は必ず来る」。(中略)
立中の知人の警官は自宅の浴室で立中が自殺しているのを発見する。
沈と並んでベッドに寝ていた郁芬はつわりからの吐き気を覚えて、映画は終わる。
この映画も、バストショットより遠いショットだけから構成されていました。
→サイト「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)
P.S. 今から約30年前、東京都江東区で最寄りの駅が東陽町だった「早友」東陽町教室の教室長、および木場駅が最寄りの駅だった「清新塾」のやはり教室長だった伊藤達夫先生、また、当時かわいかった生徒の皆さん、これを見たら是非下記までお知らせください。黒山さん福長さんと私が、首を長くして待っています。(また伊藤先生の情報をお持ちの方も是非お知らせください。連絡先は「m-goto@ceres.dti.ne.jp」です。よろしくお願いいたします。
鞄に荷物をつめている郁芬に対し、立中は手伝ってやり、やがて二人は抱擁する。
窓から見下ろす立中。タクシーに乗り、立ち去る郁芬。
足が折れていた娘はギブスを自分で外し、母の眠っている間に部屋を脱出する。
街頭でナンパされた娘は、ディスコに行った後、男とホテルに入るが、男がシャワー中に泥棒を働こうとするところを発見され、男の腹をナイフで刺し、逃げる。
雨の夜。停まっていたバスの中で雨をやり過ごす娘。
彼女が鍵で入った部屋は暗室になっていた。
そこに住むカメラマンの青年は、「警察の手入れがあった時、ケガをした君を見て、救急車を呼んだ」と彼女に言う。壁一面に大きく引き伸ばされた自分の写真を見て「このバカな写真は?」という娘に、青年は「これは真剣な作品だ」と言い返す。キスする二人。青年は「君の写真を持って入隊する。毎日手紙を書く。一緒にいよう。待っててくれ」と言う。(中略)
目覚めるカメラマンの青年。娘は他の男のバイクの背に乗り、去って行く。
窓の黒い紙を剥がしていく青年。
プールで泳ぐ少女。(中略)
沈の会社で働く郁芬に電話。「編集部から文学賞を受賞したという電話が来ました」沈「ということはまた転職だね」。
テレビ画面で語る郁芬「小説家に向いていないと思ってました。この小説はごく平凡な一組の夫婦に怪電話が引き起こす事件です。妻は電話の主を声しか知るすべがないというミステリーで、新しい試みです。私は今まで自分の感性を頼りに書いてきました」。
青年「この人会ったことある」隣で寝る女性「今年の文学賞を取った人よ。『婚姻実録』。」「どんな小説?」「ある夫婦の話なんだけど、夫婦の仲はうまくいってなかった。奥さんにある女性から電話があって苦しむことになるの。旦那も事情が呑み込めないまま、悲惨な結末に。奥さんを殺して旦那も自殺。ある審査員が生活感はあるけど屈折していてゾッとすると言ってたわ」。
郁芬「意外だったわ」立中「やり直そう。家に戻ってきてくれ。分からないんだ。二人の仕事は順調なのに」「言いたいことは全部言ったわ。まだ分からないの? これ以上は時間のムダ。傷つけたくないの。分かって」。郁芬は去る。
郁芬「ただの小説よ。何をビクビクしてるの?」沈「怖いんだ。僕一人だけが知ってるんだ」「小説は作り事よ」「そんなことは分かってるさ」。(中略)
立中、帰宅すると電話が鳴っている。最初は出ないでいると、一旦切れ、また鳴り始める。そこで電話に出ると「彼女はいない。誰だ? 分かった。行き先を」。
立中、飲み屋に行き、主人に写真を見せる。「この二人を知ってるか?」「やつは大順(ターシュン)。こっちは奴の女でハーフ。こんな写真、どうした?」「さっきある男から電話で、是非会いたいと。女房が離れていった理由が小説に書いてあるって。彼らの居場所を知らないのか?」。
路上でナンパされる娘。
ホテルの部屋でシャワーを浴びてきた男に「俺の妹に何をしようってんだ?」と叫ぶ男。(中略)
立中、沈の会社を訪ねる。
郁芬「電話のせいもあったかも。でも重要なことじゃない。小説は小説。現実と作り物の区別もつかないの?」立中「黙れ! どうしてなんだ! 家に戻るんだ!」。間に入る沈。
立中「遅くなった」彼の同僚「今日、発表があった。僕が課長になったよ」。
部長の秘書「部長はいません。帰ったらお知らせしますから」立中「ここで待ちます」。
部長の秘書「立中が帰ろうとしません」。困り顔の部長。
あきらめて帰る立中が上を見上げると、部屋の中に部長がいる。
沈と郁芬が帰宅する途中を車で追う立中。
立中の知人の警官「連絡もなしにいつ来た?」立中「話があって。今日、新課長の人事辞令がやっと発表された。選ばれたよ。次期の課長に」「酒でも飲もう」。
「そんなうれしそうな顔は初めて見た」立中「男には仕事が第一だ。他はどうでもいい。妻が去った。去るなら去れ」「飲め、飲め、もう言うな」。
朝。ソファで眠っていた立中、目覚める。目からこぼれる涙。
洗面所で自分の顔を見詰める立中。
走る少女。歩く立中。車に乗り込もうとした部長、射殺される。
目覚めて、立中とともに拳銃がなくなっているのに気づく立中の知人の警官。
沈宅を訪れる立中。相手が立中と知って沈はドアを閉めようとするが、ドア越しに腹を撃たれる。そして倒れた後、背中からもう一発撃たれる。立中は郁芬にも照準を合わせるが、威嚇射撃だけにとどめる。
警官「被害者の沈の容態は落ち着いた。立中の夫人も病院へ。病院を張り込め。奴は必ず来る」。(中略)
立中の知人の警官は自宅の浴室で立中が自殺しているのを発見する。
沈と並んでベッドに寝ていた郁芬はつわりからの吐き気を覚えて、映画は終わる。
この映画も、バストショットより遠いショットだけから構成されていました。
→サイト「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)
P.S. 今から約30年前、東京都江東区で最寄りの駅が東陽町だった「早友」東陽町教室の教室長、および木場駅が最寄りの駅だった「清新塾」のやはり教室長だった伊藤達夫先生、また、当時かわいかった生徒の皆さん、これを見たら是非下記までお知らせください。黒山さん福長さんと私が、首を長くして待っています。(また伊藤先生の情報をお持ちの方も是非お知らせください。連絡先は「m-goto@ceres.dti.ne.jp」です。よろしくお願いいたします。
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