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フィリードリヒ・ヴィルヘルム・ムルナウ監督『タルチュフ』

2023-03-20 09:07:07 | 日記
 フィリードリヒ・ヴィルヘルム・ムルナウ監督、カール・フロイント撮影の1925年作品『タルチュフ』をDVDで観ました。

 サイト「MOVIE WALKER PRESS」の「ストーリー」に一部加筆修正させていただくと、
「「映画「タルチュフ」では3種類の異なったカメラネガが作成された。1つ目はドイツ国内用、2つ目は一般輸出用、そして3つ目はアメリカ用である。本作の元版はアメリカ輸出版で、ワシントンの議会図書館に保存されていた、1928年の着色可燃性フィルムである。この素材は、現在ではコプレンツのブンデスアルビーフ=フィルムアーカイブにあり、本作の復元のために使用された。本作の復元は2002年にブンデスアルビーフ=フィルム。あるセーフとF・W・ムルナウ財団の共同事業として行われた。コピー作成 イマージュ・リトロヴァータ ボローニャ」の字幕。
 とある田舎町に老衰し切った金持のお爺さんが身よりもなく暮らしていた。その傍にあって働く老婆は中々のしたたか者で表には笑を浮かべ腹の中ではよからぬ事を企んでいた。老人は余命いくばくも無い事を悟り身内の若者で唯一生き残っている青年の孫を呼びよせる事にしたが、そうとなるとお金の分け前の事から召使の婆さんの陰険な顔は益々刺々しくなりお爺さんを虐待することが募った。時に村から村へと活動写真を持って廻る興行師がこの町へ来て「タルチュフ」と云う外題の活動写真を見せた。……今は昔フランスの豪家の主人にオルゴン(ヴェルナー・クラウス)と云ういとも信仰厚き人があった。エルミルと呼ぶ美しい妻エルミール(リル・ダゴファー)と何一つ不足のない生活をしていたが、ある日異様の装いをした大男の僧(エミール・ヤニングス)が伴い来り、下へも置かぬもてなしをした。僧はタルチュフと云う世にも稀なる聖者だと云う事だった。がその振舞は傍若無人でただオルゴンの前でだけ鹿爪らしく神の道を説いた。しかも聖なる言葉を語る間にエルミルの艶姿を毒蛇の如き目を以て盗み見た。タルチュフの手はオルゴンの目を掠めて次第に奥方の身辺に伸びて行った。奥方はもう耐えることが出来なくなってタルチュフの事を涙と共に良人に告げた。オルゴンもいささか妻の真心からの言葉に動かされ一計をめぐらす事にした。オルゴンは暫く旅に出て帰らぬ旨をタルチュフに語り留守を頼んで家を出た。その夜更けてから奥方は何時になく念入りに化粧をし、タルチュフをわが室へ招いて貴い御教えを伺いたいと云った。タルチュフは時こそ来たれりとばかり気味悪い笑いを洩らしていたが矢庭に奥方の肌に口づけをしかけた。その時いつの間にか帳をかかげて姿を現したのは主人のオルゴンであった。タルチュフは今はこれまでとその場を逃げんとしたが、かねて控えの召使に取押えられ、その上争いの際彼が稀代の悪漢であることを証拠立てる極悪人のしるしまで見付けられてしまった。……活動写真は終わった。見物の町人は期せずして老人を虐待する老婢を思い出し、街を去ることになった彼女のことを「タルチュフ」と連呼した。彼女を町から逐って折柄合せた若者に老人の世話をさせた。」

 映画内映画という構造を持つ映画でした。