明けまして、おめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
さて、湯浅憲明監督による'67年作品『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』、'68年作品『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』、'69年作品『ガメラ対大悪獣ギロン』をスカパーのファミリー劇場チャンネルで見ました。
『ガメラ対ギャオス』では、冒頭の富士山噴火、手足の穴から火炎を噴き出し高速回転しながら宙を飛ぶガメラは迫力満点で、何でも真っ二つにしてしまうギャオスの怪光線も面白かったのですが、カラーになったことでカメラもギャオスも作り物であることがバレバレになってしまい、子供を乗せるために回転せずに飛ばざるを得なくなったガメラも哀れで、仰々しい音楽と暗い画面だけでは、もう1作目のおどろおどろしい怖さを望むべくもなく、上田吉二郎を村長に起用したり、ギャグを散りばめて、コメディ部分を膨らませて映画を救おうとしているにもかかわらず、それも子供には受けずらいだろうなと思えるもので、人間ドラマの部分もやたらに多くを占めていて、ガッカリでした。
『ガメラ対バイラス』も、やはり海底を子供の乗った潜水艇とともに泳ぐガメラが間抜けで、それはそれで笑えたのですが、過去のガメラシリーズの対決シーンをたっぷりと借用するなど手抜きは見え見えで、バイラスが凍って海につっこんで泡がぶくぶくと立ってバイラスの負けという終わり方も納得がいかず、突っ込みどころ満載でした。ただ、スズメバチの腹を5つ円形につなげたような、回転する宇宙船はなかなか魅力的で、イカ人間のようなバイラスも、顔は間抜けながら、かえってそれが面白かったということも記しておきたいと思います。
『ガメラ対ギロン』は、船越英二を博士に迎え、当時大人気だった大村崑をコメディリリーフの巡査役に起用するなど、テコ入れが図られていましたが、やはり人間ドラマの部分は退屈で、ちんけなUFO、早回しのテープの声で話し、人間の姿のまんまで衣装だけシルバーの未来っぽいものにしただけの宇宙人、包丁状の頭を持ち、何と目の上から手裏剣が発射されるギロンなどなど、脱力に次ぐ脱力で、それは最後にガメラが鉄棒で大車輪をし、ゴーゴーを踊り、万歳をするというところで頂点を迎えるのですが、一方で、宇宙人が子供の頭髪をバリカンで刈って丸坊主とした後、ナイフで頭皮を切って頭蓋骨を取り出そうとするシーンがあるなど、やはり不思議なテイストを感じさせる部分もありました。
ということで、カラーになることで怖さからおかしさに転じたガメラシリーズですが、そのおかしさが空回りする中、魅力的な不気味さも漂わせる映画となっていました。暇な時間をつぶしたい方にはオススメです。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/^m-goto)
さて、湯浅憲明監督による'67年作品『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』、'68年作品『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』、'69年作品『ガメラ対大悪獣ギロン』をスカパーのファミリー劇場チャンネルで見ました。
『ガメラ対ギャオス』では、冒頭の富士山噴火、手足の穴から火炎を噴き出し高速回転しながら宙を飛ぶガメラは迫力満点で、何でも真っ二つにしてしまうギャオスの怪光線も面白かったのですが、カラーになったことでカメラもギャオスも作り物であることがバレバレになってしまい、子供を乗せるために回転せずに飛ばざるを得なくなったガメラも哀れで、仰々しい音楽と暗い画面だけでは、もう1作目のおどろおどろしい怖さを望むべくもなく、上田吉二郎を村長に起用したり、ギャグを散りばめて、コメディ部分を膨らませて映画を救おうとしているにもかかわらず、それも子供には受けずらいだろうなと思えるもので、人間ドラマの部分もやたらに多くを占めていて、ガッカリでした。
『ガメラ対バイラス』も、やはり海底を子供の乗った潜水艇とともに泳ぐガメラが間抜けで、それはそれで笑えたのですが、過去のガメラシリーズの対決シーンをたっぷりと借用するなど手抜きは見え見えで、バイラスが凍って海につっこんで泡がぶくぶくと立ってバイラスの負けという終わり方も納得がいかず、突っ込みどころ満載でした。ただ、スズメバチの腹を5つ円形につなげたような、回転する宇宙船はなかなか魅力的で、イカ人間のようなバイラスも、顔は間抜けながら、かえってそれが面白かったということも記しておきたいと思います。
『ガメラ対ギロン』は、船越英二を博士に迎え、当時大人気だった大村崑をコメディリリーフの巡査役に起用するなど、テコ入れが図られていましたが、やはり人間ドラマの部分は退屈で、ちんけなUFO、早回しのテープの声で話し、人間の姿のまんまで衣装だけシルバーの未来っぽいものにしただけの宇宙人、包丁状の頭を持ち、何と目の上から手裏剣が発射されるギロンなどなど、脱力に次ぐ脱力で、それは最後にガメラが鉄棒で大車輪をし、ゴーゴーを踊り、万歳をするというところで頂点を迎えるのですが、一方で、宇宙人が子供の頭髪をバリカンで刈って丸坊主とした後、ナイフで頭皮を切って頭蓋骨を取り出そうとするシーンがあるなど、やはり不思議なテイストを感じさせる部分もありました。
ということで、カラーになることで怖さからおかしさに転じたガメラシリーズですが、そのおかしさが空回りする中、魅力的な不気味さも漂わせる映画となっていました。暇な時間をつぶしたい方にはオススメです。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/^m-goto)