命光不動尊のブログ

貴方の知らない神道や仏教の教えが命光不動尊にはあります。

貪るな

2016年01月06日 21時55分40秒 | ひと口法話

仏教の戒律の中に貪るな、というものがあります。

これは必要以上に貪欲になるな、ということですが何も物だけではありません。

心においても同じです。

人の失敗や欠点をあげつらうことはおろか、見てもいけないと教えています。

つまりそうすると、自分の優越感を貪ることになるからです。

私たちは、どうしても他人の失敗や欠点に興味を持つものです。

なぜ、どうでもいいことに興味を持ち、いろいろと噂をするのでしょうか。

それは心の中で、「バカなヤツ」という人を見下す気持ちがあるからです。

つまり優越感を貪っているのです。

心の中に、自分のほうが上だという気持ちが潜んでいるから

悪いところが見えるのです。

そして人のいいところは目を背けてしまうのです。

 

友人との会話で、不愉快な気持ち、腹立たしい気持ちにされることがあります。

それはその言葉によって、劣等感や嫉妬心を抱いてしまう場合です。

例えば、同僚がカレシのことをしきりに言うけれども自分は男友達もいない。

友人が大学の話をするけど、自分は高校しか行ってない。

友人が仕事の話を楽しそうにするけど、自分はリストラにあって失業中だ。

このような場合は、どうしても引け目を感じてしまいます。

知らず知らずのうちに自分の自慢話となり、相手の気にさわることを口にしている場合があるのです。

ちょっとした注意を払い、あなたの心の中にある仏の種を自分で育ててください。

人の欠点が目に付くのは、自分の心が貪りなどによって曇ってしまっているからです。

やさしい思いが足らない証拠かもしれません。

だからこそ、「自己を見つめ直す」ことが大切なのであります。