人は心に大きな痛手を受けた時など
「生きる喜びを失った」
「生きる喜びが感じられない」
などという事に成る場合があります。
その場合は、視点を変えて「生かされている喜び」に目を向けて下さい。
人の一生は、永遠に続く時の中では、ほんの一瞬にすぎません。
そしてその短いひとときの命は、仏さまから命を借りているだけなのです。
生れてから死ぬまでのひととき、命を自分のものだと思うから、思い通りにならない時には
腹を立てたり、悲観したりするのです。
人は何故その時に、その場所で生まれて来たのでしょうか。
それは自分の力でそうなったのではありません。
また、心臓が脈を打っているのも、呼吸をしているのも自分の意思によるものではないのです。
自ら「生きている」のではなく、仏さまに「生かされている」こう思えば
それだけで感謝の気持ちが湧いてくるはずです。
たとえ大きな悩みであっても、馬鹿らしく思えてくることでしょう。
お大師様は「自分を見つめ直してみること」を説いておられます。
謙虚に自分を省みるには、素直な気持ちで合掌する事です。