前回、スターオーストラル’23の記事の中で、この世代は牝馬の当たり年かも…という個人の感想を書きましたが、当然ながら牡馬の中にも気になる馬がいますので、今回はハービンジャーの牡馬、クエストフォーラヴ’23を注目馬6頭目に取り上げます。
クエストフォーラヴ’23
群れを率いるリーダー格、歴史的圧勝の血が牝系の繁栄を鼓舞する。
◇牡1歳 鹿毛 2023.03.01生 新ひだか産(木村秀則牧場)
◇父:ハービンジャー 母:クエストフォーラヴ (母の父:キズナ)
◇美浦・中舘英二厩舎予定
◇販売総額 2,600万円 / 総口数 2000口
◇プラスビタールスピード遺伝子:CT型
◇Point!:ウィンダミアの半姉にあたる母が産んだ待望の初仔。深めの胸肩がバランス良くまとまっている馬体はまだ途上にあるものの、好ましい成長曲線を描き始めている流れは頼もしく、性格はこの牝系らしく従順で人懐っこく、とても扱いやすいタイプ。それでいて闘争心に溢れており、放牧地では自身よりも体の大きな相手とボス争いを繰り広げるなど、群れの仲間たちを活発に導くムードメーカー的な存在となっている。歩かせた際の印象点も高く、イメージは1600~2000mあたり。お馴染みとなったファミリーの枝葉を広げる急先鋒として大きく飛躍を遂げたい。
◇最新近況(2024/7/16):北海道・日高町のパカパカファーム厚賀分場在厩。24時間の昼夜放牧で管理されています。馬体重392kg、体高151cm、胸囲170cm、管囲20.1cm(6/28測定)
「現地点ではやや小ぶりですが、ほどよい深さを誇る肩をはじめとして造りにこれといった欠点が見当たらず、全体的にうまくまとまった体つきをしていますね。人にはやさしく、それでいて馬には怯まず。放牧地において支配力を発揮している姿が印象的です。当然のことまだ成長が必要ではあるものの、早めのデビューにも対応できるのではないでしょうか」(ハリー代表)
◇募集時写真(2024/7/12:パカパカファーム厚賀分場)
-----
今回新規募集馬9頭のうち牡馬は4頭、私の注目馬としてはステラリード’23を取り上げただけですので、この馬が牡馬では2番手の存在ということになるワケです。では、スーンシャイン’23、クエストフォーワンダー’23よりコチラを上位と見た理由は何かと言いますと、すごく大雑把にまとめると、馬体、血統評価における『欠点の少なさ』ということかもしれません。
まあ、実際にはあくまで素人の感想なのでアレですが、例えば馬体について言うと、多少コンパクトでもソツなくまとまっていて肉付きが良さそうですし、好みの問題を別にすれば欠点らしい欠点がありません。写真を見ながらツラツラと考えてみたのですが、そう言えば、何年か前に社台SSで至近から見せて頂いたハービンジャーの雰囲気に似ているよなと…。
こういっては何ですが、父ハービンジャーを見た時に、正直、キングジョージを勝つほどのオーラを感じなかったと言いますか、見た目は本当に普通の馬だったんですよね。それでも近年、ハービンジャーはなかなかの活躍馬を出していますし、こういう『欠点の少ないタイプ』こそが父の良さを受け継いでいるのかも?という気もしてきます。
血統に関しては、竹内さんが血統診断でとても面白い分析をしておられまして、ディープインパクト用に導入されたStorm Catの血が、まずは母父ハービンジャーに回ってくるようになり、徐々にその真価を発揮し始めたのではないかという…。本馬は母父キズナになりますので、確かにハービンジャーの成功パターンを正攻法で踏襲しているように思います。
クエストフォーラヴ’23
ちなみに全容公開前に期待をしていたスーンシャイン’23については、馬体重488kg、体高156cm、胸囲176cm、管囲21.3cmというサイズはひとつの魅力ながら、個人的にお尻からトモ、飛節にかけてのカタチがあまり好みではなく、また、クエストフォーワンダー’23については、馬体はなかなか良いと感じるものの、さすがにもう少し軽めの配合がイイ気がするので、(結果はやってみなければ分からないですが)相対評価で本馬を上位にと考えました(^^ゞ
しかし、こうやって時間をかけてマジマジと見ていると、段々と良い馬に見えてきますねぇ。。
お値段の2,600万円はエンパイアブルー’23、スターオーストラル’23よりだいぶお安い設定ですし、牡馬であること、3/1生れのCT型でバランスが良く、早めの始動も期待できると考えれば、最初からこちらに行くのも全然アリな気がします。
何だかあっちへフラフラ、こっちにフラフラしていて全然作戦が決まりそうもないですが、申込み解禁日までにあと一週間ありますから、何とかして自分なりの結論をひねり出し、迷いのない気持ちで29日を迎えたいです(^^;)
先週はプライムラインが土曜札幌メインのTVh賞に出走、14着に終わりました。
敗因について北村友一騎手は「道中ずっと掛かっていたので伸びなかった…」、田中克先生は「まだ本来の状態に戻っていないのかも…」とそれぞれ見解を述べてくれましたが…。去勢明けの昨年10月からは、ずっと主戦場だったダート1400m戦で10、15着、半年の休みを挟んで洋芝の1200m戦に挑んで13、14着と大きな着順が続いています。このあとはいったん栗東に戻ってから次を考えるようですが、何か根本的な対策、キッカケが欲しいところです。
そして、とても大きな出来事としは、屈腱炎発症によるメリタテスの引退、登録抹消がありました。
メリタテスは小柄な牝馬ながらもタフに走って通算15戦2勝、古川奈穂騎手とのコンビで逃げ切った2戦はいずれも戦績以上の強さを感じさせるものでしたし、今後の活躍を期待していただけに非常に残念、無念です。
今後は繁殖牝馬としてパカパカファームで第二の馬生をスタートさせるようで、矢作先生からも「この先は繁殖牝馬としてその血を広げてくれれば…」との言葉を頂きました。個人的には近い将来、パンサラッサとの産駒を矢作厩舎で募集してもらい…などと勝手な妄想をしていますが、まずはゆっくり休んで脚元を治し、繁殖牝馬として順調なスタートを切って欲しいと思いますm(_ _)m
かわって今週はアスゴッド、アスロス、エレガンシア、ジーベックと最大4頭出走の可能性がありそうです。(アスゴッドの27日札幌1レース、エレガンシアの28日札幌5レースはほぼ確定的、アスロスは出られるレースがあるかどうか、ジーベックは「中一週か中二週」とのことだったので、来週に回る可能性アリ)
もしも4頭出走が実現すれば、先々週に続いての賑やかな週末になりますし、どの馬にも勝つチャンスがありそうで、まずはクラブの水曜想定、木曜出馬投票の結果を見るのが楽しみです。そう言えば新規募集開始の29日が迫っていますし、クラブとしても、何とか今週一つや二つは勝って29日を迎えたい…と考えているでしょうしね。
そうですねぇ、前走不完全燃焼だったアスゴッドにはしっかり巻き返して欲しいですし(調教パートナーのキングスコールは新馬勝ち!)、武さん鞍上デビューとの噂があるエレガンシアにも頑張って欲しい、後がなくなってきたアスロスには問答無用で結果を求めたいですし、ジーベックは出走すれば普通にチャンスのハズ…と考えると、やっぱり一つや二つは(^^ゞ
8月になると3歳未出走トゥジュールのデビュー戦、テラステラの復帰戦以外にブルータスの2戦目がありそうですし、何とか今週のレースで勢いをつけていきたい…
まあ、トラタヌがうまくいかないことは散々思い知ってきましたので、これ以上はやめておきますが、出走することになった馬にはとにかく無事に、そして今の実力をきちんと出して帰ってきて欲しいですm(_ _)m
**出資馬の状況**
**2024年総合成績**