安藤サクラが日本アカデミー賞主演女優賞を受賞した作品。
30歳を超えても実家で引きこもり同然のニートな生活を送っている一子(安藤サクラ)。子供を連れて出戻ってきた妹の二三子と大喧嘩し、一人暮らしを始めることになる。毎日買い物に行っていた24時間営業の100円コンビニで深夜バイトをを始めるが、いつも無駄口ばかり叩いているちょっと気持ち悪い系の野間や、毎晩賞味期限切れの焼うどん弁当を取りに来るおばさん(根岸季衣)など、ロクでもない人ばかりが集まるお店。そこでバナナマンと呼ばれていたボクサーの狩野(新井浩文)と出会う。
アパートから100円コンビニへの通り道にあるボクシングジムに狩野は所属していて、一子は気になっていた。狩野からデートに誘われ、軽トラで動物園に行くなど何となくいい雰囲気になってきたとき狩野の最後の試合があり、ずうずうしい野間となぜか一緒に応援しに行く。狩野は負けて、中華料理屋で3人で飯を食べている時、野間が一子のことを「俺の女だ」と言ったため、狩野は怒って帰って野間は一子をホテルに連れ込みレイプしてしまう。
狩野とまた会った一子は野間のことは誤解だと伝え、2人は何となく同棲することに。狩野は屋台を曳いている豆腐売りの仕事につくが、一緒に働いていた女性の方へ行き一子の部屋から去ってしまう。1人になった一子は本気でボクシングに打ち込み、プロテストに合格して試合を望むが。。。
主演女優賞を受賞するだけあって、安藤サクラがいい!後半、本格的にボクシングを始めてからの、100円コンビニのバックヤードやランニング中、狩野と公園で会った後のシャドーは本気で格好良かったし、試合の本気っぷりも震えてきました。前半のダラダラしてた頃と、後半のボクシングシーンの体形の差も凄い!前半のだらしない感じを出せるのが、さすが女優って感じで、撮影シーンが順撮りではなく日によってはだらしない体形とボクシングシーンが続く時もあったというけど、平気でそのくらいの体形調整はしていたっていうのが生まれながらの女優というか、女優という生き物なんだなあと。
一子も含めて主要な登場人物にダメな人が多いなあ。同じ匂いに集まってくるのでしょうか。野間は論外としても、試合に負けて悔しいと泣きながらも狩野と一緒に会場から去る一子の気持ちがいまいち分かりません。狩野は豆腐売りの女のところに転がり込んだように、どこかしら女性を惹きつける魅力があるのでしょうか。
ボクシングを頑張ったから、と急に勤勉になるものでもないけれど、学校でいじめられているらしい甥っ子にボクシングを教えたり、両親とも少し和解したり、どん底から少し這い上がりつつある一子の姿に、明るい兆しを感じました。
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12/29 キネカ大森
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