まてぃの徒然映画+雑記

中華系アジア映画が好きで、映画の感想メインです。
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私の男

2014-07-18 19:47:34 | 日本映画(は~わ行)

二階堂ふみと浅野忠信が禁断の愛を演じるサスペンスドラマ。

北海道南西沖地震、奥尻島の津波で両親を失った花(二階堂ふみ)は、遠縁の淳悟(浅野忠信)に養女として引き取られる。数年後、紋別で淳悟と高校生になった花は2人暮らしをしている。流氷が接岸し、淳悟がまた海上警備で家を明ける日の朝、2人がセックスしているところを大塩(藤竜也)に見られてしまう。学校帰りに大塩と会った花は、港を抜けて流氷の上まで逃げていく。そして2人の乗った端っこの流氷が海の方に流されていくと。。

大塩のカチカチに凍った遺体が見つかった後、淳悟と花は東京に引っ越す。そこに訪れてきたのは紋別の顔馴染みの警察官、田岡(モロ師岡)だった。花の眼鏡を証拠として見せた田岡を、淳悟は咄嗟に手にかけてしまう。

数年後、花は派遣社員として受付嬢となり、淳悟は家に籠り廃人同然、デートの後家まで送ってきた尾崎(高良健吾)を淳悟は家に上げるが。。

奥尻の津波被害の様子は避難所の雰囲気も合わせて東日本大震災の記憶が生々しく甦ってきます。被災の様子を、物語の背景とはいえ映し出すことに抵抗や葛藤があると思いますが(観る側にだってあるのだから)、喉元過ぎれば熱さを忘れる国民性だからこそあえて悲惨な状況を描き、その痛みを思い出すことが必要なのでしょう。

前半の舞台となる紋別からオホーツク海に広がる流氷原は、氷の軋む音がベース音のように響いていて、地元の人はこの音を生活音として毎日聞いているのだなあ、と思うと背筋がぞくぞくします。

淳悟と花がセックスしていて大塩に見られる場面で、天井から血の滴が落ちてきた演出は、最初こそおやっと思ったものの、どんどん滴り落ちる量が多くなってさらに赤い血が薄まってくるものだから、すこし興醒めしてしまいました。

厳しい寒さの中、流氷の海に二階堂ふみが飛び込んだり、本当の流氷の上で撮影するなど自然の迫力にのまれた北海道編と較べると、東京編はちょっと作りこみに隙が見られます。

高良健吾の役回りも単なる合コン相手が花を家へ送っていっただけで、親会社の役員の息子という設定が生きていないし、田岡を殺してしまった後、あんなに大量の血が流れて死体と合わせてどうしたんだろう、夏だから臭いがかなりキツイはずだけど、そのまま住み続けているし、不自然というほかないなあと。

紋別で淳悟の恋人だった小町(河井青葉)が東京編で絡んでくれば面白いと思ったけれど、そこまで話は交錯していなかったですね。ラストで花の婚約者としてあらわれる男もかなり唐突で背景がよく分かりませんが、原作だとそのあたりもう少し詳しく書いてあるのでしょうか。

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