近未来マサラムービー!
天才的な科学者バシー博士(ラジニカーント)は、スーパーロボット「チッティ」を開発する。人工皮膚をまとい、服を着たら人間と言われても分からないほどの外見ながら、人間をはるかに超える能力を持つチッティだったが、善悪や羞恥心、尊厳といった人間の感情は理解できなかったため、博士の才能への嫉妬に燃える教授から、不合格の烙印を押されてしまう。
バシーは全精力を傾けてチッティに感情を教え込み、ついに人間と同じような心を持つに至る。バシーの恋人サナに恋をしたチッティは、感情を持ったが故に使い勝手が悪くなり、サナの気を惹こうとする思いも敵わずバシーに捨てられてしまう。
しかし教授に拾われたチッティは、悪意を吹き込まれてサナを我が物にすべく暴走を始める。。
チッティが悪に染まってから、自分のクローンを大量に作り出して暴れまわるところは、口を開けて笑うしかありませんでした。全員合体してボールになったり蛇になったり、最終的には巨大ロボになって人間と対決する様子は、戦隊ものかアニメーションでしか見られないような動きで、磁力でくっついて自由自在に形態を変えて銃弾をよけたりするところなど、ほとんど漫画の世界です。
そのせいか、前半の善チッティのスーパー度合いの印象がかなり薄くなっています。列車の横壁を走ったりあらゆることを一瞬で記憶したり、サナを刺した蚊を捕まえるシーンなど、それだけでも十分ネタになるのに前振り程度の役割になっていて、贅沢!皮膚の下にあるチッティの素顔?が何ともいえないシュールな感じなのはインド人の感性でしょうか。
インド映画につきもののダンスシーンは、ダンサーもみんなロボットでしたが、インド映画ならではのこだわりなのでしょうか、CGではなく人が入った着ぐるみでした。動きは非常に滑らかで自然な感じでしたが、男と女が違うだけで、他はみんな同じロボットの着ぐるみで顔もロボットの顔だったため、インド映画のダンスシーンにつきものの躍動感はいまひとつという感じ。ダンスは表情や細かな手先などの表現も大事なアクションのひとつですね。
後半の悪チッティ軍団のハチャメチャぶりがとにかく規格外で、インド映画のパワー恐るべし、と思いました。
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5/13 渋谷TOEI
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