まてぃの徒然映画+雑記

中華系アジア映画が好きで、映画の感想メインです。
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恋の紫煙 志明與春嬌

2013-11-11 23:58:09 | 香港映画(あ~な行)

街角の喫煙スペースで出会った男女が、なんだかんだありながらも結ばれる物語。

彭浩翔パン・ホーチョン監督は煙草好きなのか、香港の煙草規制を皮肉たっぷりに描いていて面白い。喫煙所には様々な人が仕事中に一服つきにやってきて、井戸端会議みたいな雰囲気。怖い話や誰かの彼女はどうこう、といった下世話な話をしたり、ピザ配達の兄ちゃんは配達中のチキンをおやつに差し出す茶目っ気ぶり。巡回中の警察官だって喫煙所で一服ついているし、コンビニでランチを食べた後、その場は禁煙なんだけど何とかして煙草を吸おうと、コーラのストローの先に煙草をつけて、ストローをカップにさして吸う姿は、そこまでやるかと滑稽でした。

志明(余文楽ショーン・ユー)と春嬌(楊千[女華]ミリアム・ヨン)が夜の公園で吸い殻のポイ捨てを注意された時には、日本人と韓国人の観光客のふりをして禁煙場所だって知らなかった素振りをしたり、煙草税が上がるというので街中を買い溜めに走り回ったり、きっと監督やその周囲の人たちの実体験がたくさん入っているのでしょう。

煙草と並んでたくさん出てくる小道具が、携帯電話のSMS。ブラックベリーかノキアっぽい端末で、チャットみたいにメッセージを交換しあう様子は、今のLINEに通じるものがあるなあ、と思ったり。早くメッセージを打とうとするのか、字数を少なくしようとするのか、英語特有の略語、“You→u”、“are→r”などが出まくりなのは、へーっ、こんなふうに使うんだ、とちょっとした驚きです。「noλ 55!w !」といった暗号みたいな言葉遊びも流行ってたんでしょう。

登場人物のインタビュー映像がところどころに挟まれているのは、話にアクセントをつけるためなのか、新鮮な感じがあったけど、今思い返してみると『台北カフェストーリー』でも同じようにインタビュー映像を挟み込んでいたような。面白い演出が広がるぶんにはいいのかな。

楊千[女華]がちょっとおばさんだな、と思うけど、もしかしたら若い女優さんはあまり煙草を吸わないのかもしれません。余文楽や楊千[女華]はきっとバリバリの愛煙家なのでしょう。

公式サイトはこちら

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