まてぃの徒然映画+雑記

中華系アジア映画が好きで、映画の感想メインです。
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恋の紫煙2 春嬌與志明

2013-11-15 23:52:19 | 香港映画(あ~な行)

前作の最後で同棲を始めた2人だったが、すれ違いから春嬌(楊千[女華]ミリアム・ヨン)が実家に戻ってしまう。志明(余文楽ショーン・ユー)は、先輩に誘われて北京に移って仕事を始め新しい恋人もできるが、春嬌も勤めていた化粧品店が香港から撤退して本土に店舗を広げるのに伴い、店長として北京に赴任する。北京でばったり再会した2人は、お互い恋人がいながら幾度となく会うようになるが。。。

前作から続けて観たので、前との対比がよく分かって興味深かったです。舞台が香港から北京へ移ることは、中国経済の勢いをそのまま表しているのでしょう。香港から移ってきた志明や春嬌たちは広東語と北京語のバイリンガルで、北京の人に聞かれたくないことは広東語で話すなどいかにもありそうな感じです。前作で頻繁に登場していた携帯電話のSMSはスマホのメールになっていて、アルファベットの略語を駆使していた志明もすっかり漢字メールを使うようになっています。iPadを香港で買ってきてもらうのは、北京で売っていないのか、それとも偽物が多いからなのか。香港から持ってくるものといえば、志明の大好物コンビニのパスタ。北京の食べ物は全体的に辛くて香港の食べ物が恋しいという設定も、いかにも現代中国にありそうな感じです。

前作では煙草の煙や街角の喫煙所に置いてある灰皿がクローズアップされていたけれど、今回は北京の空がスモッグで霞んでいて、2人ともあまり煙草を吸ってなかったから煙草の煙よりもそちらに目がいってしまいました。

中国の結婚事情も面白おかしく描かれています。北京の公園にずらっと親が並んで、息子や娘の写真と結婚相手の条件を片手によい相手をみつくろうのは、一人っ子政策で大事に大事に育てた子供だからでしょうか。前作の香港では、決して綺麗とはいえない春嬌の友人がネット婚活で台湾の男性と会うけれど、一目会ったら「仕事があるから」と言われて夜の約束をすっぽかされてしまいます。ネットに掲載していた写真もかなりいいように手を加えてあったものだから、どっちもどっちというところ。

北京にまで婚活に来て、春嬌になりすまして会ったのは、初対面の女性とは握手すらできないほどシャイな黄暁明ホアン・シャオミンのそっくりさん(本人が演じているけれど)。実際に、一人っ子政策で過保護に育てられた中にはこう人もいるのかも、と思います。

竹中直人っぽい雰囲気の春嬌の恋人は、仕事ができて誠実だけどバツイチ、トイレに落ちた携帯を預かって新品を買って返すのは、金を見せつけるキザなやり方っぽいけど、風貌が竹中直人だからか嫌味は全く感じませんでした。

志明の浮気癖が良くなるとは到底思えないけれど、子供みたいな天真爛漫さで何とかやっていくのかな。ラストシーン、志明が春嬌に贈ったビデオ映像には客席が大爆笑。彭浩翔パン・ホーチョン監督が悪のりして撮ってる感じだけど、余文楽もお遊び好きなのでしょうか。春嬌がカラオケで歌う歌の本人も化粧品店にやってくるし、キャストもスタッフも楽しんで好きなことを撮ってる空気が伝わってきます。

公式サイトはこちら

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