今年の秋ドラマは『ドクターX』と『グランメゾン東京』という「失敗しない」定番作品があり退屈しなくてすむ。そこにもっとおもしろいドラマが出現した。『同期のサクラ』だ。遊川和彦さんのドラマは主人公が変わっていて設定が無理があり、それにとらわれすぎてちょっと疲れる時があるのだが、『同期のサクラ』はそれを超えるおもしろさがある。今回のドラマは安心して見ることができる。
主演は高畑充希。大手ゼネコンに入社した新人女性社員が自身の故郷と本土との間に橋を架けるという夢を果たす10年間の物語を1話=1年として描いていく。
彼女の口癖が、
「私には夢があります。
故郷の島に橋をかけることです。
一生信じあえる仲間を作ることです。
その仲間とたくさんの人を幸せにする建物を作ることです。」
である。ドラマの中でとても効果的に使われており、脚本がうまくできていると感心させられる。仲間の大切さと、夢をあきらまないことの大切さを純粋に教えられる。
高畑充希は最近ちょっと変わった役ばかりで、イメージが固定してしまうのが心配だ。来年は『ミスサイゴン』のキムをやるそうだ。楽しみだ。