大学ラグビーの物語。常勝チームの監督が急死した。高校時代にその監督のもと選手であったヘッドコーチ、七瀬が監督となる。チームには亡き監督の息子、進藤がいた。スタンドオフでキャプテンであった。進藤はチームのスタイルを変えずないプレーを続ける。それが父であった元監督の意志だと思ったからだ。しかし、七瀬は自由なプレーをするように進言する。それが元監督の真意であったことを知っているからである。不器用なふたりは最後まで交わろうとしない。チームは崩壊寸前。そしてリーグ戦の優勝をかけた最終戦を迎える。
最初は七瀬という新人監督が大学生部員たちを変えていく物語なのかなと思って読んでいた。しかし違った。実は七瀬はうまくいかない。逆に部員たちに助けられていく。だから途中拍子抜けしてしまった。成り行き任せの小説だなと。
しかしそれは間違っていた。逆にそれが作者の狙いだったのだ。七瀬も部員たちもお互いに悩みながらぶつかり合い成長していく。読んでいるうちに、ああこれはラグビーの小説なのだと思った。みんなが完全ではない。不器用ながらそれが力を合わせてひとつになる。All for One,One for All. 有名なこの言葉が小説という形で表現されている。
我々世代はラグビー世代であり、学生時代熱狂していたラグビーがまた最近盛り上がってうれしく感じている。そしてこういう「ラグビー小説」と出会うこともできた。調子いいなあと思う今日このごろである。
最初は七瀬という新人監督が大学生部員たちを変えていく物語なのかなと思って読んでいた。しかし違った。実は七瀬はうまくいかない。逆に部員たちに助けられていく。だから途中拍子抜けしてしまった。成り行き任せの小説だなと。
しかしそれは間違っていた。逆にそれが作者の狙いだったのだ。七瀬も部員たちもお互いに悩みながらぶつかり合い成長していく。読んでいるうちに、ああこれはラグビーの小説なのだと思った。みんなが完全ではない。不器用ながらそれが力を合わせてひとつになる。All for One,One for All. 有名なこの言葉が小説という形で表現されている。
我々世代はラグビー世代であり、学生時代熱狂していたラグビーがまた最近盛り上がってうれしく感じている。そしてこういう「ラグビー小説」と出会うこともできた。調子いいなあと思う今日このごろである。