まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

Q.これだけは知っていてほしいと思う倫理学は?

2009-10-29 12:37:36 | 哲学・倫理学ファック
それは当然、カント倫理学です。
倫理学史の本とかを見てみると、
古代ギリシア以来のさまざまなタイプの倫理学理論が列挙されていますが、
(例えば、徳倫理学、キリスト教倫理学、自然法思想、功利主義、等々)
たいていの本では、それらのなかに燦然と 「カント倫理学」 が並べられています。
あるいは 「義務論的倫理学」 なんていうタイトルでまとめられていることもありますが、
けっきょくそのなかに含まれているのはカントの倫理学だけだったりするので、
やはりカントの倫理学というのは、倫理学理論のなかのある1つの典型例として、
確固たる位置を築いてしまっているといっていいでしょう。
カント以降の倫理学はまずまちがいなく、
カント倫理学に対してどういうスタンスに立つのかを鮮明にした上で、
自らの倫理学を構築することを迫られています。
それくらい倫理学史のなかでもカント倫理学はある種のスタンダードとなっているのです。

というわけで、それに賛成するか反対するかは別として、
倫理学の諸問題に関して過去の倫理学理論を参考にしながら考えようと思うならば、
カント倫理学を知っておくことは基礎的素養としてとても大事なのです。
というわけで、

A.ぜひカント倫理学だけは知っておいてほしいと思います。

これで質問に対するお答えはおしまいです。
ここまで話したのなら、じゃあカント倫理学って一体どんなものなのか、
軽く触れておくべきなのかもしれませんが、。
カント倫理学は単独で倫理学理論の1タイプと数えられてしまうくらいですから、
けっこう内容豊富です。
したがって軽く触れておくなんていうことがとても難しい倫理学なのです。
というわけで、カント倫理学の中身に関しては近々新カテゴリーを開設して、
そのなかで追い追いお話ししていこうかなどと計画中です。
とりあえずは先に書いた記事(「一番好きな哲学者は誰ですか」)を見ていただくことにして、
あとはまたのお楽しみ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿